自民・桜田議員が慰安婦は「職業としての売春婦」と発言 – 研究者は「強制性はあった」、しかも当時慰安婦制度があったのは日本とドイツだけ

自民党の桜田義孝元文部科学副大臣(衆院千葉8区)

自民・桜田議員が慰安婦は「職業としての売春婦」と発言 – 研究者は「強制性はあった」、しかも当時慰安婦制度があったのは日本とドイツだけ

14日、自民党の桜田義孝元文部科学副大臣(衆院千葉8区)が慰安婦について「職業としての売春婦だった。それを犠牲者だったかのようにしている宣伝工作に惑わされすぎだ」と問題発言。

慰安婦「職業としての売春婦」 自民・桜田議員が発言
 自民党本部で十四日開かれた外交・経済連携本部などの合同会議で、同党の桜田義孝元文部科学副大臣(衆院千葉8区)が慰安婦について「職業としての売春婦だった。それを犠牲者だったかのようにしている宣伝工作に惑わされすぎだ」と発言した。
◆桜田氏の発言要旨
 よく従軍慰安婦の問題が出るが、日本で売春防止法ができたのは昭和三十年代だ。それまでは職業としての売春婦だった。それを犠牲者だったかのようにしている宣伝工作に惑わされすぎだ。
 売春婦だったということを遠慮して(言わないから)、間違ったことが日本や韓国でも広まっているのではないか。

驚くべき発言というほかない。しかも発言したのは文部科学副大臣 !!
桜田議員は、2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事でもある。

昨年末に、日韓両政府は、慰安婦問題で合意したはずではないのか。
「不可逆的に解決」と言うなら、日本側も「従軍慰安婦は存在しなかった」「自由意志の売春婦」などの見解を蒸し返すべきではない。
しかし、それも無理だろう。

慰安婦問題での妥協は米日韓の一体的有事体制のため – 今こそ先の戦争に対する真摯な反省を」という記事でも書いたが、今回の合意は残念ながら真摯な反省に基づく謝罪ではなく、「政治的な妥協」にすぎない。
だから、双方の側から何度でも蒸し返されるであろう。

桜田議員は、非難の嵐に、さすがに同日夕方、発言を撤回した。
自民党内部からも非難の声が上がった。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201601/CK2016011502000110.html
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=149897
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/politics/politics/1-0222963.html
しかし、これもいつものパターンだ。
本心から考えを改めたのか、批判が多いのでとりあえず引っ込めただけなのか。

本当の和解のためには、当事者に(韓国政府にではない)対する真摯な謝罪と、その前提としての歴史検証・真相究明が必要だろう。

識者に問う慰安婦合意の法的拘束力(2) 「政府は被害者の権利を消滅させられない」
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/23070.html

従軍慰安婦問題、強制性はあった

従軍慰安婦についての資料はいくらでもある(注1)。
2014年04月10日には研究者による「強制性はあった」という記者会見があった。

従軍慰安婦問題、強制性はあったー吉見義明教授・林博史教授が海外メディアに訴え
慰安婦にされた女性は、騙しや甘言による誘拐、あるいは暴行・脅迫による略取、人身売買など、徴募方法は当時の刑法や国際条約に反する形態が多く、慰安所での強制・拘束は明らかに本人の意思に反した性奴隷状態でした。
これらは過去二十数年の調査研究はもとより、アジア各国での被害者の証言から明らかであり、すでに国際社会での共通認識になっています。
2014年に入っても慰安婦強制を示す新資料が発掘されています。

法務省は2,000ファイル以上の資料を持っている。しかしながら河野談話を出すにあたり、この中から2点しか報じていない。
オランダ政府は慰安婦問題について1994年に調査報告書を出しているが、それを読むと、オランダ人女性に軍・官憲が暴力を用いて連行したことを示す資料があるということが、いくつか例をあげて書かれている。それから、中国のケースでは、中国人女性たちが賠償を求めて日本の裁判所に訴訟を起こし、結果敗訴はしたが、判決の中で、中国で軍人が女性たちを暴力的に連行して慰安婦状態としたことを認定している。これも公文書と言えると思う。

被害者を「自由意志による売春婦」と罵る事はセカンドレイプに等しい。
こうした発言をするものはその自覚がないのであろうか。
証拠はいくらでもあるのに、ウソも百回言えばごまかせると思っているのか ??

被害者は自分が被害者である事を名乗り出る事すら難しい。
戦後も、心の傷を負ったまま、社会に受け入れられずに(あるいは過去を隠し続けて)人生を過ごしてきた。
その事を考えれば、被害者がご存命のうちに真の和解がなされるべきだろう。
しかし、既に亡くなった方もおり、残された時間はほとんどない。

「慰安婦」制度があったのは日本とナチスドイツだけ

秋には集団的自衛権行使、自衛隊にも戦死・戦傷者 PTSD対策も – 戦争は兵士に何をもたらすのか」という記事でも触れたが、女性兵士が組織内に存在する現代では、自国軍兵士によってレイプされるという事件も珍しくはない。

イラク帰還の陸上自衛隊員の自殺率は日本平均の14倍以上、米兵自殺者はアフガン戦死者に迫る
自衛隊というのは「暴力の闇」の中にあると感じています。男性の自衛隊員から殴打も含む虐待を受け、声を出すこともできなくなり自殺に追い込まれた女性自衛隊員。異動のはなむけとして15人を相手に格闘訓練と称したリンチを受け亡くなった自衛隊員。先輩の暴行を受け左目を失明した自衛隊員。自衛隊員の自殺の原因に、日常的な上官らのいじめがあったとして遺族が提訴しているケース。守るべき一般市民を自衛隊員が襲った連続強姦事件。上司からセクハラされた上に退職強要を受けた女性自衛官の裁判闘争。自衛隊員へのアンケート結果によると、女性隊員のうち18.7%が性的関係の強要を受け、強姦・暴行および未遂は7.4%にものぼり、自衛隊全体で700人以上が強姦・暴行および未遂の被害を受けているのです。

アメリカ軍女性兵士のレイプ事件が多発!女性兵は「慰安婦」代わり

イスラエル女性兵士の81%は軍内性暴力の被害者に

27分ごとに発生する米兵の性暴力で女性兵士の3割がレイプ被害 – 軍隊は女性も住民も兵士自身も守らない

軍隊そのものが「上官の命令には絶対服従」= 暴力によってでも命令に従わせるという暴力システムである。
自国軍兵士への暴力も当然のように行われる。
まして相手が、「植民地(占領地)の女性」というより弱い立場の場合、何が行われたかは想像を絶する。

しかし、「軍隊による(性)暴力」という一般論では片付けられない特殊な事情が旧日本軍やドイツ軍にはあった。

第2次大戦中「慰安婦」制度があったのは日本とナチスドイツだけ
「『慰安婦』は戦争をしているどこの国にもあった」と橋下徹さんは言っていますが、それはウソです。ウソであることは近現代史をきちんと見れば分かることです。第2次世界大戦中、軍が組織的・系統的に「慰安婦」制度をつくっていたのは日本とナチス・ドイツだけで、「どこの国にもあった」ということ自体、歴史的事実に反します。日本の場合、「慰安所」設置の計画立案、業者の選定・依頼・資金斡旋、女性集め、女性の輸送、「慰安所」の管理、建物・資材・物資の提供など、全面的に軍が管理運営したことが、旧陸海軍や政府の関係資料でも明らかになっています。

従軍慰安婦問題、強制性はあったー質疑応答
第二次世界大戦について言えば、これまでの様々な研究では、このような慰安所のシステムを持っていたのは日本軍とナチスドイツだけしか明らかでないと思う。慰安所は日本軍の規定の中で公式の施設とされていたが、こういう軍隊は他にはなかなか例はないのではないか。現地で軍が売春宿を管理するということは他の軍隊でもあり、アメリカ軍でもあった。ただ、私がアメリカの国立公文書館で調べたところ、その事実をワシントンが知ると、それを閉鎖させていた。つまり、アメリカ軍は公式の施設として認めてはいなかったということだ。これは日本軍とは決定的に違うところだろう。
また、朝鮮戦争のときに、韓国軍が慰安所を作っている。ただし、このときの韓国軍の慰安所を作った責任者たちは、すべて旧日本軍の将校だった。つまり日本軍の悪い習慣が韓国軍に伝わったという意味で、日本人として反省しなければならないことだと思っている。

「他の国もやっていたから日本は謝らなくても良いということにはならない」ということだけではない。
当時「慰安婦」制度があったのは日本とドイツだけ、というのがリンク先の主張です。
「第2次世界大戦中、軍が組織的・系統的に「慰安婦」制度をつくっていたのは日本とナチス・ドイツだけで、「どこの国にもあった」ということ自体、歴史的事実に反します。」
「1930年代には、当時の独立国の半数以上にあたる30数カ国が公娼制を廃止しました。」

慰安婦問題でも南京大虐殺でも、歴史修正主義者が考える事は同じだ。
罪を犯した時に、できればなかった事にしたい。それが無理なら、なるべくその意味合いを軽いものにしたい。
「本人の自由意志で来たんだ、強制ではない」、、、、。
思いっきり死ぬほどぶん殴っておいて、「いやちょっと肩が触れただけ」などという見苦しい言い訳。
まるで子供のような言い訳と開き直りの方がよっぽど恥ずかしい(怒)。
何度でも書くが、事実をはっきり認めて真摯な謝罪と繰り返さないという決意がない限り、この慰安婦問題は真の解決にはたどり着かないだろう。

・画像は、ハフィントンポスト「「慰安婦は職業としての娼婦」 自民党の桜田義孝議員が発言」より
http://www.huffingtonpost.jp/2016/01/14/ianfu-sakurada_n_8976130.html


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・(注1)
★「Fight for Justice 日本軍「慰安婦」――忘却への抵抗・未来の責任」より
軍慰安所で強制はなかったの?
証言
資料庫
動画
本・映像資料ガイド

★強制性を示す新資料6点
http://plaza.rakuten.co.jp/bluestone998/diary/201312060000/
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20131122/1385132104

★その他
『日本軍「慰安婦」問題の核心』 問題歪曲に厳しく警鐘
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-197677.html

『報道特集』 がついに中曽根元首相の「土人女を集め慰安所開設」文書を報道!
http://lite-ra.com/2015/07/post-1323.html
中曽根元首相が「土人女を集め慰安所開設」! 防衛省に戦時記録が
http://lite-ra.com/2014/08/post-413.html

「女の耐久度」チェックも! 産経新聞の総帥が語っていた軍の慰安所作り
http://lite-ra.com/2014/09/post-440.html

日本は慰安婦の強制連行を認めていた
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/78/index.html

戦後責任ドットコム・日本軍「慰安婦」問題 
http://space.geocities.jp/ml1alt2/data/data5/data5.html

従軍慰安婦問題、強制性を裏付ける証拠発見
http://newclassic.jp/11996

[戦時性暴力]16年前から明らかになっていた資料がいまさら問題にされる事態の情けなさについて
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20130627/p1

元「慰安婦」女性が特派員協会で会見 日本軍の関与について「私が証拠だ」
http://www.j-cast.com/2015/04/24233948.html

慰安婦「強制連行」の証拠(史料)なんて、たくさんあるのだという話
http://togetter.com/li/810265


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