福島原発事故からまる5年。日本のマスメデイアは、原発事故の何をどう伝えたか。報ステ、NEWS23、NHK、そして女性誌は。

甲状腺がんの数の推移

東日本大震災、そして福島原発事故からまる5年。

日本のマスメデイアは、原発事故の何をどう伝えたか。

ネット上で一番話題になっているのは、3月11日の報道ステーション「総力特集_甲状腺がんと原発は関係あるのか」だろう。

チェルノブイリでは事故当時5歳以下の子どもに甲状腺がんが多発し、福島では現在のところ5歳以下の子どものがんは見つかっていない。
被曝当時の年齢などから考えて、放射線の影響とは考えにくいとの結論に委員会としてはそうなったと、福島県の「県民健康調査」検討委員会はいう。
しかし、チェルノブイリでは、12歳から14歳になってはじめて甲状腺がんが見つかった、事故後早くて7〜8年経ってからの発症という事を考えれば、むしろこれからがピークと言えるだろう。
福島でおよそ37万人を対象にした検査で1巡目では115人が「がん」または「がんの疑い」。2巡目で新たに51人。合計166人。
明らかに「異常な多発」と言えるだろう。「過剰診断」で説明がつくのか。
なぜわずか2〜3年後に新たに51例も見つかったのか。その中には3cmの大きさのものも見つかったという。
古舘伊知郎も「因果関係がわからないなら(原発事故とは無関係ということではなく)、関係があるという前提でじっくりと調査、研究する必要がある」と語っていた。

週刊朝日  2016年3月18日号も同様の報道をしている。

週刊朝日  子供の甲状腺がん増加 原発事故との関連は
 福島県は原発事故後の2011年から18歳以下の子供ら37万人を対象に、甲状腺エコー検査を始めた。先行検査は14年に終了し、現在は2巡目の本格検査段階に入るが、甲状腺がんの確定と疑いを含めた人数が現時点で166人に上っている。甲状腺がんの発症率からいえば、福島県で18歳以下にがんが見つかるのは2人程度。その80倍を超える人数だった。
 この結果を受け、有識者がアドバイスをする「検討委員会」は、「予想を超えるような多発が起きている」としたものの、その原因は「放射線の影響ではなく、過剰診断」としている。
 さらに被曝の影響ではない理由として▽(チェルノブイリと違い)当時5歳以下からの発見がない▽(チェルノブイリに比べ)被曝線量が少ない▽地域別発見に大きな差がない――などを挙げる。
 だが、こうした検討委員会の見方に異を唱えるのは岡山大学の津田敏秀教授(環境疫学)だ。
 「過剰診断だけでそんなにがんが増えるのはあり得ない。見つかった甲状腺がんの手術成績を見ると、遠隔転移、リンパ節転移、甲状腺外浸潤がひとつもない症例は8%しかなく、(症例が悪い以上、単なる)過剰診断では説明できません。それに福島県立医大は、がんを見つけてからすぐに手術をせず、時間をかけて様子を見ている。それでも過剰診断が多いとしたら、医学の根底をひっくり返すことになります」
 チェルノブイリと違い当時5歳以下からの発見がない――。この根拠に疑問を投げかけるのは、ロシア研究者の尾松亮氏だ。
 「ロシアで事故時0~5歳の層に甲状腺がんが目立って増えたのは、事故の約10年後からです。一方、事故時15~19歳の層には事故直後から増加がみられ、5年後あたりから目立って増えています。ウクライナ政府の報告書でも事故から5年くらいの間には0歳から14歳の層に顕著な増加は見られず、15歳から18歳の層に増えました。ここだけを見れば、むしろ福島のいまの状況との類似性が目立つのです。それに何より、似ているかどうか言えるだけのデータすらいまの健康調査では提示できないことが、根本的な問題なのです」
 もし放射線の影響でないとすると、疑問として浮かぶのは、1巡目で見つからなかったがんが、なぜ2巡目で見つかるのか、だ。
 「その間に大きくなったからという説明をしたとします。ただ、2巡目でがんかその疑いと判定された51人の腫瘍の大きさは平均で約1センチ。最大で約3センチに達します。成長が遅いといわれる甲状腺がんが、わずか2年でそんなに大きくなるのでしょうか」
(ジャーナリスト・桐島 瞬)

なお、報道ステーションで報じられた「311甲状腺がん家族の会」が3月12日に発足した。
勇気を振り絞って「311甲状腺がん家族の会」が発足
福島の小児甲状腺がん、家族会発足へ 医療改善など要望

報道ステーション以外にもいくつかの番組が原発問題を取り上げた。

東日本壊滅の危機”原発事故5年目の真実 20160310 NEWS23

原発さえなければ、震災5年…続く関連死 20160308 NEWS23

“原発避難”7日間の記録 〜福島で何が起きていたのか〜 20160305 NHK

被曝(ひばく)の森~原発事故 5年目の記録~ 20160306 NHK

今日3月13日にもNHKは、NHKスぺシャル 「原発メルトダウン 危機の88時間」を放送した。(私自身は録画はしたがまだ内容は見ていない)

おそらくこれらの番組制作スタッフは、原子力村からの有形無形の圧力にさらされているだろう。激励の声を届けて応援しよう。
さて、テレビ以外では、女性誌が原発問題を取り上げている。

女性自身「福島「放射性物質」土壌汚染調査 8割の学校で驚愕の数値が!」
 本誌取材班は昨年末から、福島県内の小中学校周辺、約60か所の土壌をランダムに採取。土壌に含まれる放射性セシウム137を調査した。
 結果は、約8割の場所で放射線管理区域の4万Bq(ベクレル)/平米をはるかに超える高い値が出た。放射線管理区域とは、放射線による障害を防止するために、法令で管理されているエリアのこと。
 この法令によると、18歳未満は、放射線管理区域での就労も禁止。大人であっても10時間以上の就労は禁止、飲食も禁止という厳しい規定だ。福島県では5年経っても、そんな中で子供たちが普通に生活させられている。
 なんと二本松市内では、108万Bq/平米(二本松第二中周辺)という、チェルノブイリ原発事故の影響を受けたベラルーシなら“第二次移住対象区域”に相当する高濃度の汚染も……。青森県黒石市・高舘のパーキングエリアの土120Bq/平米と比べると、差は明らかだった。

小中学校周辺で、大人であっても10時間以上の就労は禁止、18歳未満は就労自体禁止という「放射線管理区域」の基準を上回る放射性セシウム137を検出したというのだ。

週刊女性は、福島原発「不要な放射能放出を引き起こしていた可能性」原発避難者「私たちは低線量被ばくのモルモットじゃない」という記事をネットにアップしている。

外国人記者は、日本のマスメディアをどう見ているのか。

しかし、これらの番組や記事は、日本のマスメディアの中では少数派だ。
外国人記者は、日本のマスメディアをどう見ているのか。
外国人記者#福島原発事故 海外メディアが見た5年間という番組では
・日本政府・日本のメディア・東京電力を含む原発利権者たちが発表することは信用できない。
・公開されていない情報が多すぎる。事故から5年経過してようやく、メルトダウンの判定基準が発表されるのは異常だ。
・国民がパニックになるのを恐れて情報を出し渋り、安全を強調することばかり言っている。
・発表される放射線量の数値は信用できない。
・放射性物質による実質被害があるのにも関わらず、風評被害という言葉を悪用して事実を隠ぺいする悪質さには唖然とする。
・事実から目を背けさせて、食べて応援キャンペーンを行うなど、同調圧力を感じる。
などなど、辛辣な意見が出ています。

人類は原発とは共存できない。

「原子力」は、現代の人類の科学技術水準を持ってしてもコントロール不可能なエネルギーだ。
もし仮に、事故が起きないとしても、よく言われるように「原子力発電はトイレのないマンション」だ。
10万年 !! にもわたって高レベル放射性廃棄物を保管する技術もなければ、保管する場所もない。

原子力発電が低コストだという主張には、こうした放射性廃棄物の保管コストは入っていない。というかこのコストは計算しようもない。
廃炉にかかるコストも膨大だ。
採掘から発電、廃炉、廃棄物保管にいたるまでで、いっさい事故が起こらないという保証もない。
万が一事故が起こればチェルノブイリや福一の事故のように甚大な被害が起きる。
人命・健康に与える影響は計り知れない。環境に与える悪影響も計り知れない。その補償コストも半端な額ではない (いや、金で済む話ではない)。
そうたびたび起きてもらっては困る事故であるが故に、事故の際の「適切な後処理」の経験の積み重ねもなく、いざ起きてしまえば試行錯誤をして、被害を拡大し余分なコストをかけるしかない。

原子力が安全で、低コストで、環境に与える影響も優しいなどという主張は、こうした事を無視した上に成り立っている。
今までそう主張してきた、御用学者や文化人、政治家や官僚は責任を取るべきだ。

2006年、第一次安倍内閣は国会で福島原発事故と同じ事態が起きる可能性を指摘されながら、対策を拒否していたし、2008年には10メートル超の津波想定を東電が試算 していた。その事はTBS NEWS23スペシャルでも報道された。

東電元会長ら3人を業過致死傷罪で強制起訴したのも高浜原発3・4号機 運転停止命じる仮処分決定を下したのも当然の事だろう。

デタラメな政府の対応。オリンピックも返上すべき。

だが、政府の対応はデタラメとしか言いようがない。
丸川環境失言大臣はこの職務には不適格だし、高木大臣は逃げ回り「復興委」もまともに開かれていない。おまけに、原子力ムラの住人たちは、まんまと焼け太り、平均給与は約1000万円だ。
復興予算26兆は、勝手に流用され政治家、官僚は復興を食い物にし「国家のシロアリ: 復興予算流用の真相」という本まで出版され、挙げ句の果てには自衛隊ヘリ改修にまで使われている。

いまだに避難者は17万人、プレハブ仮設住宅から被災者が全員退去する時期は早くても震災10年後の2021年3月の見通し、つまり2020のオリンピックは仮設で迎える人がいる !! というのに。
NHKのアンケートでは復興は想定より遅れている 53% 進んでいる実感が持てない32% あわせて85%。2012年にはあわせて81%、2014は79%だったのでむしろ増えている。

この際オリンピックも返上すべきではないのか。
アスリートの皆さんには申し訳ないが、そんな事に使う予算や人的資源や資材は、東北復興と原発事故処理に使うべきではないのか。そもそも「アンダーコントロール」という嘘をついて誘致したオリンピックだ。「コンパクト」を売りにしたはずのオリンピック予算もいつの間にか2兆円超えになりそうだという。ゼネコンや電通の利権のためのオリンピックなど止めてしまえ。


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・補足1
福島の甲状腺がんはさらに増える!「チェルノブイリとはちがう」論のウソを報ステが暴露! しかし、他メディアは…
http://lite-ra.com/2016/03/post-2062.html

こちら↓は2014年の報道ステーション。この内容を文字おこしされた方がいます。
1. 子どもが甲状腺がんに・・・ 母が苦悩の告白3/11報道ステーション(内容書き出し)
2. 「甲状腺がん増加は4~5年後」チェルノブイリの“知見”検証3/11報道ステーション(内容書き出し)
3. 「不安あおる」と県に止められた甲状腺初期被ばく調査3/11報道ステーション(内容書き出し)

・補足2
その他参考にしたサイト

「原発は安全と思い込み」が要因 IAEAが事故報告書
http://www.asahi.com/articles/ASH9131SRH91ULBJ001.html

3・11から5年 もう一度、原発事故調を
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016030902000141.html

「半殺しにされている」除染4割なのに次々と避難指示を解除する国
http://dot.asahi.com/wa/2016030800166.html

国際学会が政府に、甲状腺がんは原発事故の影響か「解明を」と求めた
http://mainichi.jp/articles/20160307/ddm/041/040/076000c

【深刻な放射能汚染】国際的な科学者集団:IPPNWから日本への提言
日本に対する提言:

議論して政策決定をする際には、原発被災者や、彼らが健康に生きる権利を最優先に考えるべきだ。そのためには、被災者の目線を持つ有力組織が意思決定過程に参加することが必須である。

原発事故の作業者は被ばくの危険があるので、全員が、信頼できる線量計を携帯しなければならない。また、原発利権者とは無関係な医者による定期検診は必須である。これらの原則は、下請け会社・臨時雇い・ボランティアに対しても徹底すべきだ。東京電力のような原発運営組織は、調査や測定の場から排除しなければならない。

チェルノブイリ原発事故後に旧ソ連政府が立ち上げたのと似た登録制度を日本政府も作るべきだ。福島原発事故で被ばくしたすべての人を管理するのが目的だ。登録すべきは、汚染地からの避難者、いまだに汚染地に住んでいる人々、事故原発での作業員、および、除染作業に携わっている人たちだ。

汚染されている元の住所に帰還するか、別の安全な場所へ移るかは、被災住民自身に決定権を持たせるべきだ。引っ越すことを決めた住民に対して経済的な援助を与えるのは当然だ。

被災住民を汚染地へ強制帰還させるなど、とんでもないことだ。経済的援助を打ち切って、帰らざるを得なくするのはやめよ。

原発事故による影響に関して、疫学的な調査を実施せよ。また、定期健康診断や治療は、被ばくした人全員に対して無料で行うべきだ。日本国民の健康リスク評価は、原発利権と無関係な医師が行わねばならない。

放射性物質の多くは太平洋に降り注いだ。したがって、日本やアメリカなどの国際海洋研究機構が協力して、海洋生物への影響を組織的に調査すべきだ。

日本で新しくできた特定秘密保護法によって、原発事故の影響調査・報告が邪魔されることがあってはならない。

福島原発事故後に日本ではすべての原発が停止したが、電力供給に問題はなかった。現在、大多数の国民の意思を無視して、原発利権団体は再稼働を進めている。日本は50基あるすべての原発を永久に停止し、その代わり、持続可能な再生可能エネルギーに注力すべきだ。太陽光・風力・水力・地熱という無尽蔵の自然エネルギーが日本には存在し、また、蓄電や節電の技術も持っている。

原発利権団体の政治に及ぼす影響はとてつもなく大きい。電力会社・政府・規制機関など組織の腐敗もすざまじい。この構造にメスを入れて浄化しなければ、福島原発事故のような災害を再び繰り返すことになるだろう。

ヨーロッパ諸国とアメリカに対する提言:

現在、ヨーロッパとアメリカには約300の原発が存在し、平均して、建設から30~40年経っている。

IPPNWとPSRは、すべての国に対して、原発の閉鎖と廃炉および、持続可能な再生エネルギー採用と節電を呼びかけたい。将来にわたって化石燃料をエネルギー源として使うことに対しては、反対意見が世界中に広がっている。しかし、だからといって、原発が代替とはなり得ない。

再生可能エネルギーに全面的に切り替えるとともに、節電・蓄電・電力分散化を進めること。政策としての選択肢はこれしかない。我々は、チェルノブイリや福島の事故から学ばねばならない。


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