カテゴリー: 原発

フクイチ廃炉は絶望的。にもかかわらず「原発」にしがみ付く日本政府。背後にあるのはアメリカの圧力 !?

フクイチ

 2011年3月11日、あれから間もなく6年を迎える。

フクイチ毎時650シーベルト、自走式ロボットもアウト

 つい先日、 炉心溶融事故を起こした東京電力福島第一原発2号機は、原子炉圧力容器の外側でも毎時530シーベルトという高い放射線量だったと報道されたばかりだが、9日のニュースでは「格納容器内の放射線量を新たに推定したところ、毎時650シーベルトに達する」と報道された。

 東京電力は9日、メルトダウン(炉心溶融)した福島第一原発2号機の原子炉格納容器内の放射線量を新たに推定したところ、毎時650シーベルトに達すると発表した。調査ロボット「サソリ」の投入に向けて進路を掃除するロボットを入れ、そのカメラ映像の乱れから推定した。この場所は1月末の調査で毎時530シーベルトの線量があると推定された場所と近く、溶けた核燃料などが広範囲に飛び散っていることが裏付けられた。廃炉の困難さがあらためて浮き彫りになった。
福島2号機、格納容器内は650シーベルト 新たに推定

 東京電力は9日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器の内部調査に向け、自走式の「掃除ロボット」による堆積(たいせき)物の除去作業を再開した。搭載したカメラ画像を分析した結果、格納容器内の空間線量は毎時650シーベルト(推定)だったと発表した。先月に観測した毎時530シーベルト(同)を上回り、過去最高を更新した。
 作業開始から約2時間後、カメラ映像が暗くなったため作業を中断した。カメラは積算1000シーベルトまで放射線に耐えられる設計で、強い放射線が影響したとみられる。東電は月内にも「サソリ型ロボット」を投入する計画だったが、堆積物が走行の支障になる恐れがあり、東電は投入計画実施の可否も含め判断する。【柳楽未来】
福島2号機 650シーベルト観測 除去作業を中断

 東京電力によりますと、9日に2号機の原子炉の中心部にロボットを投入して搭載されたカメラの映像を分析したところ、推定される空間線量は、1時間あたり最大で650シーベルトに上るということです。2日に2号機のほぼ同じ位置の映像から推定された530シーベルトを超えて、過去最高の線量です。カメラは累積で1000シーベルトまで耐えられる設計ですが、線量が高すぎて2時間で使用不能になりました。東電は今後、さらに高性能なカメラを搭載したロボットを投入して詳しい調査をする予定でしたが、計画の見直しを迫られる可能性もあります。
福島第一原発2号機の内部から過去最高の放射線量(2017/02/10 08:02)

調査計画見直しへ 廃炉作業にも影響(毎日新聞)

 そして、昨日2月16日には「自走式のサソリ型ロボットが目標まで到達できず」「今後の調査は具体的には決まっておらず手詰まり」と報道された。

原子炉直下、到達せず…ロボ調査断念(毎日新聞)

福島2号機 想定以上の破損(毎日新聞)

調査計画見直しへ 廃炉作業にも影響(毎日新聞)

福島第一2号機内、「サソリ」ロボ立ち往生 手詰まりに(朝日新聞デジタル 2/16(木) 17:04配信)

広い範囲に高い線量、なぜ? 福島第一2号機の格納容器(朝日新聞デジタル 2/19)

 650シーベルト。これは人間が被ばくすれば数十秒で死に至る線量である。

 これは、とてつもない数値だ。ICRP(国際放射線防護委員会)の指標では、宇宙線や大地からの「自然放射能」に加えた「追加被曝線量」の公衆限度は年間1ミリシーベルトとされている。毎時換算でおよそ0.11マイクロシーベルトだ。福島原発事故後に日本政府が避難指示を解除する目安の除染目標にしたのは、年間20ミリシーベルト。長期にわたって居住が制限される「帰還困難区域」の線引きは、年間積算線量が50ミリシーベルトとされた。
1000ミリシーベルトが1シーベルトなのである。今回、計測された530シーベルトという高線量は、想像を絶する世界だ。「マイクロ」も「ミリ」もつかず、しかも「毎時」。1999年に茨城県東海村の核燃料加工会社で起きた臨界事故で死亡した作業員の被曝量は、最大で20シーベルトと推定されている。放射線医学総合研究所によれば、毎時6~7シーベルトが100%致死量だという。
即死の燃料デブリ残骸でわかった廃炉のデタラメ皮算用

 廃炉に至る道筋は全く見えてこない。途方もない年月と費用が必要だ。

 「政府の工程表は夢物語でしかなく、見直す時期に来ていると思います。福島原発の場合、燃料をすべて取り出して更地にするという意味での廃炉は、数十年単位では無理でしょう。問題なく運転終了した原発でも、廃炉まで数十年かかるのです。米国のスリーマイル島事故では、核燃料がまだ格納容器内にとどまっていたから、なんとかなった。世界的に見ても、過酷事故で燃料デブリになったものを取り出した例はありません。福島では、形状をとどめていないデブリがどこにあるかも分からないし、メルトダウンした原発が3基もある。チェルノブイリのように石棺化しても、100年は持たないでしょうし、本当に廃炉に至るまでには、途方もない年月と金額が必要になる。廃炉費用がいくらかかるか、誰にも分かりません。ところが、政府は最終的な費用の計算に先行して、国民に負担させるスキームの議論を始めた。ホント、ふざけています。40年という廃炉工程表を取り下げないのは、着実に廃炉に向かっているというパフォーマンスでしかない。東電を存続させ、原発再稼働を進めるためです」(環境経済学者で立命館大教授の大島堅一氏)
即死の燃料デブリ残骸でわかった廃炉のデタラメ皮算用

 廃炉どころではない。メルトダウンした核燃料でブリが地下水脈に到達しているという分析もある。そうなれば地球規模で危機的状況に陥る(フクイチで新たな恐怖!核燃デブリ「地底臨界」危機進行中!東日本どころか地球規模の超巨大原子力災害に)。今、次の地震が起これば大惨事が起きると言う指摘もある。燃料デブリを回収するノウハウは、人類が未経験であるが故、どこにも存在しない。

 これを「アンダーコントロールと言った愚かな人物がいたが「アンコントロール」の間違いか、それとも大騒ぎにならないようマスメディアは自分のコントロール下にあると言う意味か。

再稼働や帰還など狂気の沙汰。誰が責任を取るのか。

 安倍内閣は2017年3月までに避難指示を解除しようとしている。復興が進んでいるというアリバイを作るために。自主避難者への住宅提供も打ち切る方向だ。入居者の半数が継続を希望しているというにもかかわらず(原発避難者向け公務員宿舎 「入居継続」半数が希望)。廃炉のめども立たず、現在も環境を汚染し続け、さらに再び地震が起これば大惨事になる可能性が高いのに、避難解除など狂気の沙汰というしかない。人の命をなんだと思っているのか。

 普通、一民間企業の工場で爆発とか倉庫で火災とかが起き近隣住民に被害が及べば当然責任者は罰せられる。ところが今回は、東電初め誰も逮捕されず責任も追及されない。なんという無責任体質か。それどころか、その責任は国民に押し付けられようとしている。2006年に国会で福島原発事故と同じ事態が起きる可能性を指摘されながら、対策を拒否していた第一次安倍内閣の責任は忘れ去られようとしている。

廃炉費用、除染費用、損害賠償費用など損害額はすでに13.2兆円。その費用のほとんどが国民に転嫁される

東電HDに338億円を追加交付 原賠機構  (総額7兆407億円)

社説 廃炉費用 いつの間にか高くつく

<いま原発へもの申す> 過去分の国民負担は政府の不当請求

 こうなると、気になるのは昨年11月に国が公表した福島第一原発の事故処理費用だ。経産省は廃炉費用が2兆円から8.2兆円に膨らむなどの理由で、当初11兆円だった総費用を22・6兆円へと上方修正した。
 しかし、今となってはこの倍増予算でも足りそうにない。今回の調査で、2号機の廃炉には想像以上の時間と費用がかかることが判明した。例えば、1m大の穴は東電が5年かけて開発した「サソリ型調査ロボット」の走行ルート上にあり、これが使えなくなる。つまり、調査からやり直しなのだ。本来なら、今回の調査結果を受け、国は原発の事故処理費用の算定を一からやり直すべきである。
フクイチ2号機は最悪の「メルトスルー」状態? 経産省は巨額の事故処理費用から国民の目をそらしている!

 国民に負担を押し付け、避難している人たちを帰還させる前にやる事があるはずだ。安倍首相はもちろん、「原発は安全、エコでクリーンなエネルギー」と主張・宣伝して来た原発村の関連企業・政治家・閣僚・学者がまず何らかの責任を取るべきではないのか。

「クリーンでエコな発電」は大ウソ。放射性廃棄、電力会社が300~400年間管理、国の管理10万年。

 2016年8月、原子力規制委員会が驚きの発表をした。「約8千トンにものぼる原子炉の制御棒など放射能レベルが比較的高い廃棄物(L1)を、地震や火山の影響を受けにくい場所で70メートルより深い地中に埋め、電力会社に300~400年間管理させる。その後は国が引きつぎ、10万年間、掘削を制限する」というのだ。高レベル放射性廃棄物についても地下300メートルより深くに10万年保管すると言う。(制御棒処分、70m以深 国の管理10万年 規制委方針)

 この人たちの頭の中はどうなっている ? マジでこんな事考えているのか ? 「地震や火山の影響を受けにくい場所」など日本にあるのか。そして何より驚きなのは、10万年て(驚)。

 400年前というと、1616年。大坂夏の陣で豊臣氏が滅んだのが1615年。1616年に徳川家康没。ガリレオの宗教裁判も、シェイクスピアが亡くなったのも1616年。400年てそれくらいの時間。400年後も、今の電力会社が存在するのか。いや、日本政府も存在するのか。

 10万年に至っては言葉もない。ネアンデルタール人の出現が約23万年前、北京原人が50万年前。ホモ・サピエンス(現在のヒト)の出現が20万年前。ホモ・サピエンスがアフリカを出て世界各地に拡がったのが10万年前。8万1000年前 – 地球温暖化に伴う海面の急速な上昇が起こっていた。約1万3000年前 – 日本列島が大陸から完全に離れ、ほぼ今の形を整えたと考えられている。

 10万年後は、日本政府どころか、日本列島も今の形で存在しているかどうか。「地震や火山」どころの話ではない。地殻変動によって日本列島がなくなっているかもしれない。およそ、気の遠くなる時間。まったく無意味な計画。しかもこれ、事故が無いとしてもの話だ。

 NHKクローズアップ現代が、「10万年の安全は守れるか ~行き場なき高レベル放射性廃棄物~」と題して、日本学術会議が「高レベル放射性廃棄物の地層処分の方針を白紙に戻すべきだ」とした提言について特集を組んだ。

 人類は(少なくとも現時点では)核と共存できない。「原発はトイレのないマンション」と言われるゆえんだ。原発は、何世代にもわたって次の世代に「負の遺産」を押し付ける現代人のエゴ、今さえ良ければあとは野となれ山となれという悪魔の哲学に貫かれている。

 「原発はクリーンでエコな発電」という宣伝も、もうとっくにウソだとわかってしまった。「クリーンで環境に優しい」は、火力発電と違って、単に発電時に二酸化炭素を排出しないというだけの事。実は原発は発電時に大量の電気を必要とする(^_^;)。 しかし、まあ、それはどうでも良い。事故なく無事廃炉できたとしても、10万年にもわたって環境に影響を与え続ける。ひとたび事故を起こせば地球規模で汚染が広がる可能性すらある。クリーンなわけない。「エコで低コスト」も大ウソ。これも単に「発電時だけを計算した」話。10万年間もの保管費用や万が一事故が起きた場合の事故処理費を計算に入れれば、まさに天文学的数字、桁違いの最もハイコストな発電方法だろう。

日本はアメリカの植民地 ? 原発政策でもアメリカ言いなり

 そのような原発をなぜ止められないのか。脱原発を果たした(あるいは目指している)国は多いのに、過酷な事故を経験した当事者である日本で次々原発が再稼働している。なぜ日本は「脱原発」できないのか。様々な理由が考えられる。そのうちの一つは、間違いなく「アメリカの圧力」であろう。

日本の原発史① アメリカの圧力により、親米派の人達が原発の推進を決める

日本が脱原発できない本当の理由

米国の圧力と戦後日本史9-アメリカが決して表に出てこない原発推進の構造-

日米原子力協定の真相とは?「日本はなんとしても自力で核兵器をつくる力を身につけておきたいと思ったわけです」~第31回小出裕章ジャーナル-

矢部宏治氏は『日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか』の中で次のように書いている。

 「(日米原子力協定は)アメリカの了解がないと、日本の意向だけでは絶対に止められない」ような取り決めになっているのです。(中略)それら重要な取り決めのほぼすべてが、協定の終了後も「引き続き効力を有する」事になっている。こんな国家間の協定が、地球上で他に存在するでしょうか。もちろんこうした正規の条文以外にも、日米地位協定についての長年の研究でわかっているような密約も数多く結ばれているはずです。問題は、こうした協定上の力関係を日本側からひっくり返す武器が何もないという事なのです。
 (中略)
 いくら日本の国民や国民の選んだ首相が「原発を止める」という決断をしても、外務省とアメリカ政府高官が話をして、「無理です」という結論が出れば撤回せざるを得ない。(中略)日米原子力協定という「日本国憲法の上位法にもとづき、日本政府の行動を許可する権限を持っているのは、アメリカ政府と外務省だからです。

 このブログでも、以前「安保村の官僚は時の総理(鳩山元首相)すら騙して、基地を押し付ける」という記事を書いた。「普天間移設問題」で、防衛省と外務省の「安保村」の官僚が、時の総理すら騙してアメリカの利益を優先したという内容の記事だ。

 原発問題でも同じように「原発村」の官僚が、時の政府の決定よりもアメリカの意向を優先する。福島原発事故直後、民主党政権が「原発ゼロ」を目指したとき、アメリカの圧力によって閣議決定が撤回された。

「原発ゼロ」つぶしのバックにアメリカ~「東京新聞」がスクープ

原発ゼロの閣議決定回避とアメリカの圧力

原発推進も米の圧力

 安保も原発も根は同じ。今や日本は完全にアメリカの植民地。対米隷属の姿勢を改める政府を作る、官僚をしっかりコントロールできる政府を作る事が必要だ。

・画像は毎日新聞のサイトより(自走式のサソリ型ロボット、到着できず)


にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 ← 応援クリック、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。
このサイトはリンクフリーです。リンク・シェア、大歓迎 !! 引用する場合はリンクして下さいm(__)m。


お笑い芸人VS原発事故 マコ&ケンの原発取材2000日

【日本人は全員観るべき】ドイツ公共放送の番組「フクシマの嘘」紹介

広告

熊本・大分地震をダシに菅官房長官が改憲発言。丸川環境大臣は「川内原発は運転停止の必要なし」。国民の安全安心を守るはずではなかったのか ?

熊本・大分地震、野外で避難

熊本・大分地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、心身に傷をおわれた方の一日も早い回復と被害がこれ以上大きくならないことを切望いたします。

不幸な災害にかこつけて改憲発言

不謹慎にも、菅官房長官が地震にかこつけて「改憲」発言(怒)。

緊急事態条項「極めて重い課題」 熊本地震で官房長官
 菅義偉官房長官は15日の記者会見で、熊本地震に関連し、大災害時などの対応を定める緊急事態条項を憲法改正で新設することについて「極めて重く大切な課題だ」と述べた。「憲法改正は国民の理解と議論の深まりが極めて重要だ」とも語り、慎重に検討すべきだとの立場を示した。
 自民党は野党時代にまとめた憲法草案で、緊急事態条項の新設を明記している。

しかし、以前の記事で、災害時にはむしろ現場にこそ権限を集中すべきこと、そして被災を経験した自治体首長はむしろ緊急事態条項は不要と言っている事を紹介した(注1)。今回もその事を裏付ける出来事があった。

熊本地震 知事「現場分かってない」…「屋内避難」に反発
 政府が熊本地震を受けて15日に「全避難者の屋内避難」の方針を打ち出したことに対し、熊本県の蒲島郁夫知事が「現場の気持ちが分かっていない」と反発した。熊本県庁であった松本文明副内閣相との会談で述べた。
 地震が発生した14日夜に益城町や熊本市の中心部で屋外避難をする人が目立ったことを受け、政府は屋内に避難させるよう自治体に求める方針を決めた。
 松本副内閣相によると、「河野(太郎)防災担当相に『今日中に青空避難所というのは解消してくれ』と強く言われて参った」と力説したところ、知事は「避難所が足りなくてみなさんがあそこに出たわけではない。余震が怖くて部屋の中にいられないから出たんだ。現場の気持ちが分かっていない」と不快感を示したという。【中里顕、原田悠自】

地震を経験した私の知人からも聞いたが、天井や照明器具が落ちてくるのではないか、窓ガラスが割れるのではないか、最悪の場合建物が崩壊するのではないかという心配でとても建物の中に入る気がしない、というのが被災者の心理だ。これは一例にすぎないが、こうした「現場でなければ分からない話」はいくらでもある。場所や時が違えば事情も異なる。事情のわからない者が善意でした事でさえ、結果的には迷惑になる事だってある。だからこそ、こうした場合には「現場にこそ権限を」集中すべきであって、内閣に権限を集中するなどとんでもない話である。
独裁体制を確立するための「緊急事態条項」を含む憲法改正のために災害をダシにすべきではない。

地震連鎖可能性否定出来ない、原発止めるべき

今回の地震の特徴は、大きな余震がかなり頻発していること。そればかりか、気象庁は、16日の地震を「本震」と位置づけ、14日の熊本地震をその「前震」に格下げした。気象庁の課長は拡大していく地震現象について観測史上例がない事象である可能性を示唆し、「これ以上の本震が今後あるかもしれない」「国内最大級の活断層『中央構造線断層帯』の延長で起きた今回の地震は大分、愛媛などでも起きる可能性がある」と専門家は指摘している (注2)。

だとするならば、川内原発は止めなくていいのか。現在停止中の伊方原発も何らかの対応を取らなくていいのか。どちらも今回の地震との関連を強く指摘されている「日本最大の活断層、中央構造線」の上に建っている(注3)。本来はその事自体が大問題だが、せめてこうした大地震がすぐ近くで起きた時、さらに地震活動が継続する可能性の高い時くらい慎重に対応すべきではないのか。だが日本政府、丸川環境大臣(原子力防災担当兼務)の判断は、この常識的判断とは異なるようだ。

原子力防災相 川内原発は運転停止の必要なし
丸川原子力防災担当大臣は、「これまでのところ原子力規制委員会においては川内原子力発電所を停止させる必要はないと判断している。したがって、川内原子力発電所1号機、2号機は、現在も運転を継続している」と述べました。

停止して、結果、何もなければそれでよし。何かが起きてからでは遅いのだ。何かが起きたら、誰も責任を取れない。結局福島でも税金で対応するしかないではないか。そして5年経っても事態は収拾されていない。同じ過ちをまた起こす気なのか。電気が足りないわけではないのだ、いや多少電気が足りていないとしても、最悪の事態を想定するなら、少なくとも一時停止すべきであろう。

こうした中、共産党が川内原発の停止を申し入れた(注4)。廃炉を要求しているのではない(いや、ホントは要求してもよいと思うが)、せめて余震の続く間停止すべきという主張である。
東京新聞も、「一時停止」を直接主張しているわけではないが、「今回の被害を教訓に、起こり得る地震の規模や影響をじっくりと検討し直すべきではないか」という主張を掲げた。

【社説】地震と原発 やっぱり原点に戻ろう

 日本はやはり地震国。九州を襲った「震度7」に再び思い知らされた。福島第一原発事故のそもそもの原因は、地震である。その原点に立ち戻り、原発の安全対策の在り方を再点検するべきだ。

 「今までに経験したことのない揺れだった」と、強い余震が繰り返される中、住民は不安に戦(おのの)く。

 「断層帯全体が動いたにしては規模が小さい」と専門家。さらに大きな地震の恐れがあった、ということなのか。

 あらためて思い知らされた。「いつでも、どこでも、強大な地震は起こりうる」

 今月六日、福岡高裁宮崎支部は、今回の震源地からもさほど遠くない九州電力川内原発の運転差し止めを求める住民の訴えを退けた。

 高裁は、対策上想定される基準地震動(最大の揺れの強さ)を「極めて合理的」と判断した。

 住民側は「国内の原発ではそれを超える揺れが、二〇〇五年以降だけで五回観測されている」と観測地の過去の平均値から基準を割り出す手法に異議を唱えていた。

 瓦や石垣が無残に崩れ落ちた熊本城の姿を見ても、同じ判断ができただろうか。

 国会の福島第一原発事故調査委員会は、原因は津波だけでなく「地震による損傷の可能性も否定できない」と指摘。「小手先の対策を集積しても、根本的な問題は解決しない」と結論づけた。

 ところが、電力会社も原子力規制委員会も、地震の揺れを甘く見すぎてはいないだろうか。

 その象徴がくしくも九電だ。

 九電は、川内原発の再稼働がかなうやいなや、事故対策の指揮所になる免震施設の建設をあっさりと引っ込めた。それでも原子炉は止められない。

 原発は無数の機器と複雑な配管の固まりだ。見かけは正常に動いていても、強い震動がどの部位にどんなダメージをもたらすか。その積み重ねがどんな結果につながるか、未解明のままなのだ。

 断層のずれは、想定外の地震を起こす-。熊本地震の教訓だ。

 規制委の審査を終えて次回再稼働候補とされる四国電力伊方原発の近くには、日本最大の断層である中央構造線が走っている。

 今回の被害を教訓に、起こり得る地震の規模や影響をじっくりと検討し直すべきではないか。

 「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。地震国日本では、これこそ社会通念であり、一般常識だからである。

日頃は、隣国の脅威から国民の安全安心を守るなどと力んでいる日本政府だが、本当に「国民の安全安心を守る」気があるのかどうか、今回の事態で明白である。

【ご協力を】川内原発を止めてくださいキャンペーンに署名を。署名サイトはこちら

・画像は毎日新聞のサイトより


にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 ← 応援クリック、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。
このサイトはリンクフリーです。リンク・シェア、大歓迎 !! 引用する場合は必ずリンクして下さい。


・注1
前回も津久井弁護士(日弁連災害復興支援委員会副委員長)のブログを紹介したが、今回も、長文だが津久井弁護士の別の記事を紹介しておく。

憲法改正による「緊急事態条項」創設は、災害の現場にとって有害・危険・邪魔でしかない
緊急事態条項(国家緊急権)を憲法に盛り込もうという動きが急速に強まっている。参議院選の一つの争点になる可能性も濃厚だ。

今のところ具体的な案としては、自民党の日本国憲法改正草案98条・99条しかないが、その内容自体、とても問題が多い。

この分野の第一人者の永井幸寿さん(弁護士)はナチス以上の強権だと指摘し、憲法学の木村草太さんは「内閣独裁条項」と喝破した。

私も全く同感で、自民党の緊急事態条項案は、一人ひとりの市民にとって、あるいは立憲主義社会にとって「劇薬のパッケージ」でしかない。

ただ、その点は別稿に譲ることにし、ここでは、「災害の現場に緊急事態条項が必要だ!」という誤った見解をきちんと正しておきたい。

たとえば、”震災関連死が1632名も出たのは憲法に緊急事態の条文がなかったからだ”などという言説が飛び交っているが(日本女性の会 公式ブログなど)、これなどは災害現場を知らないがゆえの大きな誤りと言わなければならない。

東日本大震災で起きたいくつかの出来事を例にとって、考えてみよう。

■トップ制御は、現場に深刻な思考停止をもたらす‥‥【有害】

「緊急事態条項」というのは、ひとことで言うと、国のトップに全ての判断を委ねる超法規的な措置である。

もし本当に緊急事態条項が適用されたらどうなるか。現場は、トップの指示待ちモードに陥って思考停止となるだろう。

(1) 宮城県石巻市での大川小学校では、児童・教職員84名が死亡・行方不明という悲惨な結果を生んだ。その原因について検証委員会が報告書をまとめている。

事実未解明な部分も多いが、ここで注目すべきは、そのときトップで指揮するはずの校長が不在で、現場の教職員たちは指示を仰ぐため校長や市教育委員会に電話をかけたがつながらず、裏山に登って逃げたいという児童の意見は無視され、その結果、無為に50分が過ぎて津波に巻き込まれてしまった点である。

その場にいる当事者の意見よりも、その場に不在のトップの指示を優先しようとした組織人的なスタンスが痛恨の極みである。

(2) これと対照的に、岩手県釜石市では、市内の小中学校の児童・生徒が即座に避難した。その生存率は99.8%にのぼり「釜石の奇跡」と言われている。

平素から指導に当たっていた片田敏孝(群馬大教授)は、「想定にとらわれず、自ら率先してベストを尽くせ」と子どもたちの各自の判断を尊重する防災教育を浸透させてきた。上意下達の組織判断ではなく、一人ひとりの自律性の尊重。そのスタンスが命を守ったのである。

大災害時の緊急事態で、一人ひとりが持っている権限を吸い上げ、トップにそれを集中するよう切り替えるなどという条項は、現場の思考力を停止させる有害な条項だ。

■中央主導の災害対策は命を危険にさらす‥‥【危険】

(1) 原発事故では、突然の強制避難を強いられたために患者50人が犠牲となった福島県大熊町の双葉病院事件が知られているが、これは原発事故避難計画を立てていなかったことに大きな原因がある。計画の作成を求めなかったのは、ほかならぬ国である。

(2) 国はSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)によって、ほぼ正確に放射能飛散を予測していた。しかし、混乱等を心配してその公表を避けた。

福島県浪江町の馬場有・町長は、政府から連絡ひとつ無い中、テレビを見て自主的に全町避難を決断し、北西方向に避難した。その避難路は、放射性物質の飛散方向と一致しており、放射能汚染地域をなぞるように避難したのだ。政府事故調はSPEEDIの情報が提供されていれば「より適切な避難経路や避難方向を選ぶことができた」と指摘した。

国は、事前にも、事後にも、正しい判断をするとは限らない。国益優先、混乱防止、秩序維持のためであれば、一人ひとりの命は後回しになる可能性が高い。

現にそのようなスタンスで一人ひとりが犠牲にされている政策は、枚挙に暇がない。

(3) 私は、地域で700数十名が死亡・行方不明となった宮城県名取市の閖上地区の第三者検証委員会の一委員として惨事の原因究明に当たった。

その中で、分かったことだが、市は1999年に住民と共に津波8m予想の「津波防災マニュアル」を作成していた。ところが、2004年に宮城県が2.6mの統一的な津波被害想定を出したため、甘い想定で海に近い公民館を避難場所に指定したという事実があった。現場のことは現場が判断するのが正しく、現場から離れた上位者に従うのは危険。そう感じた。

緊急事態条項は、一人ひとりの小さな命よりも国益や統一性を重んじた災害対策となりがちであり、それを容認するシステムであるから、私たち一人ひとりの命にとって、むしろ危険というべきである。

■権限集中は180°逆方向‥‥【邪魔】

先に紹介した日本会議の女性組織は、震災関連死の原因は、緊急事態条項が憲法に欠けていたところにあるなどとコメントしていたが、ピントはずれも甚だしい。政府の見解も同様だ。

(1) 確かに、災害直後の避難所や仮設住宅での暮らしはひどいものだった。被災者の方々を思い浮かべると今も胸が詰まる。

では、そこに欠けていたものは何か?ひとことで言えば、「人権保障」の軽視である。もし、緊急事態条項が働いていたら、人権保障を停止してしまうのだから、被災地の状況はさらに悪化し、想像を絶する悲惨な状況に置かれていたに違いない。

法制度の技術面でいうと、①第1に災害救助法が戦後直後を想定した古すぎる運用水準であること、②第2に災害救助の実践があまりにも準備不足だったこと、③第3に災害救助の実施権限が都道府県(災害対策基本法は市町村)という権限の複雑なねじれがあったことが原因だ。

この点は、東日本大震災前からも、発災直後も指摘されていたが、未だに改善されず放置されている。平時における国の怠慢にほかならない。

その結果、必然的に生じたのが災害関連死。2016年2月末時点で岩手・宮城・福島3県の関連死者数は3405人にのぼり、今も増え続けている。

関連死を防ぐために必要なのは、中央の緊急事態条項ではない。一人ひとりの被災者に寄り添う現地の人々の手とつながりだ。

2016年3月末、陸前高田市での相談の場で、ある被災者が「震災直後より今の方が辛い」と語った。空想の世界における災害対応の前に、いま目の前で苦しんでいる被災者に対して為すべきことがあるだろう。

関連死の防止を最優先課題に挙げることさえしない政権に、関連死を引き合いに出して、改憲を語る資格はない。

(2) 東京新聞が被災自治体の首長にヒアリング調査したところ、緊急事態条項が必要だとする意見はほとんどなく、「むしろ現場に権限を下ろしてほしい」と語った。菅原茂・気仙沼市長は、「緊急事態条項があれば、人の命が救えたのか。災害対策基本法の中にある災害緊急事態条項で十分だ」と明快にコメントを寄せている。

私たちが独自に被災地自治体に調査をした結果もほぼ同じだった。首長たちは目の前の被災者を救うために、中央から具体的な権限の移譲を求めていた。災害対応のために改憲を望む声など、無きに等しかった。

もし、「いざというときは中央がなんとかしてくれる」と思ったら人はどうなるだろう。日頃の多忙を優先して、準備を怠る可能性が大である。現場における災害への日常の備えに対するブレーキとなることは必至だ。

結局、緊急事態条項は、現場や自治体から権限を奪って日頃の準備を鈍らせ、ピント外れの中央目線で被災地を仕切ることにより現場に混乱をもたらし、被災者を苦しめる邪魔物でしかない。

■緊急事態条項を憲法化しようとする真意とは

緊急事態条項が、災害の現場にとって「有害」であり、「危険」であり、「邪魔」であることは、ここで挙げた一例にとどまらず、たくさんの立法事実によって説明できる。

東日本大震災で「おかしい」と指摘されてきた事態は、立法事実に基づき、個別の災害法制を正すことによって、制度的にはすべて解決することができる。

むしろ、憲法をいじるよりも、個別の法制をメンテナンスしないと現実に役立たない。なぜなら、現場の行政は、憲法の条文をめくるより前に、個別の災害法制の規定に従って働くからだ。当たり前だ。

災害をダシにして、緊急事態条項を憲法化しようとする動きは、立法事実に真っ向から反するものであって、法的にはまともな議論とはいえない。

おそらく、①災害の現場や法制を知らない善意の意図か、②これを機会に改憲を実現しようとする目論見か、どちらかだろう。

私たちは、前者の方々には災害の現実を知っていただく努力を尽くしたい。そして、後者の方々には正面から意図を問い質したい。

もうお一人、災害分野に詳しい弁護士、小口幸人氏のインタビュー記事はこちら。緊急事態条項の導入は「災害」を名目にした「戦争への準備」

・注2
気象庁課長 観測史上、例がない事象を示唆

専門家「これ以上の本震が今後あるかもしれない」 地震連鎖可能性否定出来ない

震度7級「大分でも」 断層、中央構造線の延長

「熊本地震は南海トラフ地震の前兆かもしれない」専門家が警告

・注3
再稼働で揺れる川内原発の地震対策は、まったくなっていない!

伊方原発「適合」の問題「日本最大の活断層、中央構造線が動くようなことになれば、おそらく壊滅的な被害を受けるだろうと思います」〜第126回小出裕章ジャーナル

・注4

川内原発の即時停止申し入れ 共産党鹿児島県委
 熊本、阿蘇、大分と地震が相次いでいるため、日本共産党鹿児島県委員会は16日、九州電力に対して川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の即時運転停止を求める緊急申し入れをした。同党の小池晃書記局長も同日、世耕弘成官房副長官に川内原発の運転停止を求めた。一方、政府側は「原子力規制委員会は停止の必要性はないとの認識を示している」と説明した。
 県委員会は、原発を即時停止して地震による機器類の影響がないか点検し、余震が続く間は稼働させないことなどを九電に求めた。
 川内原発は基礎岩盤上の地震計が、水平方向の最大加速度160ガルを観測すると自動停止するが、今回の一連の地震では最大8.6ガルだった。このため九電は「自動停止の設定値を下回り、異常も確認されていない」として稼働を続けている。
 小池氏は記者団に「停止しても電力需要に支障はないはずだ」と語った。【遠山和宏】

・参考サイト、こちらも
安倍官邸が最初の地震の後、熊本県の支援要請を拒否! 菅官房長官は震災を「改憲」に政治利用する発言


にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 ← 応援クリック、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。
このサイトはリンクフリーです。リンク・シェア、大歓迎 !! 引用する場合は必ずリンクして下さい。


福島原発事故からまる5年。日本のマスメデイアは、原発事故の何をどう伝えたか。報ステ、NEWS23、NHK、そして女性誌は。

甲状腺がんの数の推移

東日本大震災、そして福島原発事故からまる5年。

日本のマスメデイアは、原発事故の何をどう伝えたか。

ネット上で一番話題になっているのは、3月11日の報道ステーション「総力特集_甲状腺がんと原発は関係あるのか」だろう。

チェルノブイリでは事故当時5歳以下の子どもに甲状腺がんが多発し、福島では現在のところ5歳以下の子どものがんは見つかっていない。
被曝当時の年齢などから考えて、放射線の影響とは考えにくいとの結論に委員会としてはそうなったと、福島県の「県民健康調査」検討委員会はいう。
しかし、チェルノブイリでは、12歳から14歳になってはじめて甲状腺がんが見つかった、事故後早くて7〜8年経ってからの発症という事を考えれば、むしろこれからがピークと言えるだろう。
福島でおよそ37万人を対象にした検査で1巡目では115人が「がん」または「がんの疑い」。2巡目で新たに51人。合計166人。
明らかに「異常な多発」と言えるだろう。「過剰診断」で説明がつくのか。
なぜわずか2〜3年後に新たに51例も見つかったのか。その中には3cmの大きさのものも見つかったという。
古舘伊知郎も「因果関係がわからないなら(原発事故とは無関係ということではなく)、関係があるという前提でじっくりと調査、研究する必要がある」と語っていた。

週刊朝日  2016年3月18日号も同様の報道をしている。

週刊朝日  子供の甲状腺がん増加 原発事故との関連は
 福島県は原発事故後の2011年から18歳以下の子供ら37万人を対象に、甲状腺エコー検査を始めた。先行検査は14年に終了し、現在は2巡目の本格検査段階に入るが、甲状腺がんの確定と疑いを含めた人数が現時点で166人に上っている。甲状腺がんの発症率からいえば、福島県で18歳以下にがんが見つかるのは2人程度。その80倍を超える人数だった。
 この結果を受け、有識者がアドバイスをする「検討委員会」は、「予想を超えるような多発が起きている」としたものの、その原因は「放射線の影響ではなく、過剰診断」としている。
 さらに被曝の影響ではない理由として▽(チェルノブイリと違い)当時5歳以下からの発見がない▽(チェルノブイリに比べ)被曝線量が少ない▽地域別発見に大きな差がない――などを挙げる。
 だが、こうした検討委員会の見方に異を唱えるのは岡山大学の津田敏秀教授(環境疫学)だ。
 「過剰診断だけでそんなにがんが増えるのはあり得ない。見つかった甲状腺がんの手術成績を見ると、遠隔転移、リンパ節転移、甲状腺外浸潤がひとつもない症例は8%しかなく、(症例が悪い以上、単なる)過剰診断では説明できません。それに福島県立医大は、がんを見つけてからすぐに手術をせず、時間をかけて様子を見ている。それでも過剰診断が多いとしたら、医学の根底をひっくり返すことになります」
 チェルノブイリと違い当時5歳以下からの発見がない――。この根拠に疑問を投げかけるのは、ロシア研究者の尾松亮氏だ。
 「ロシアで事故時0~5歳の層に甲状腺がんが目立って増えたのは、事故の約10年後からです。一方、事故時15~19歳の層には事故直後から増加がみられ、5年後あたりから目立って増えています。ウクライナ政府の報告書でも事故から5年くらいの間には0歳から14歳の層に顕著な増加は見られず、15歳から18歳の層に増えました。ここだけを見れば、むしろ福島のいまの状況との類似性が目立つのです。それに何より、似ているかどうか言えるだけのデータすらいまの健康調査では提示できないことが、根本的な問題なのです」
 もし放射線の影響でないとすると、疑問として浮かぶのは、1巡目で見つからなかったがんが、なぜ2巡目で見つかるのか、だ。
 「その間に大きくなったからという説明をしたとします。ただ、2巡目でがんかその疑いと判定された51人の腫瘍の大きさは平均で約1センチ。最大で約3センチに達します。成長が遅いといわれる甲状腺がんが、わずか2年でそんなに大きくなるのでしょうか」
(ジャーナリスト・桐島 瞬)

なお、報道ステーションで報じられた「311甲状腺がん家族の会」が3月12日に発足した。
勇気を振り絞って「311甲状腺がん家族の会」が発足
福島の小児甲状腺がん、家族会発足へ 医療改善など要望

報道ステーション以外にもいくつかの番組が原発問題を取り上げた。

東日本壊滅の危機”原発事故5年目の真実 20160310 NEWS23

原発さえなければ、震災5年…続く関連死 20160308 NEWS23

“原発避難”7日間の記録 〜福島で何が起きていたのか〜 20160305 NHK

被曝(ひばく)の森~原発事故 5年目の記録~ 20160306 NHK

今日3月13日にもNHKは、NHKスぺシャル 「原発メルトダウン 危機の88時間」を放送した。(私自身は録画はしたがまだ内容は見ていない)

おそらくこれらの番組制作スタッフは、原子力村からの有形無形の圧力にさらされているだろう。激励の声を届けて応援しよう。
さて、テレビ以外では、女性誌が原発問題を取り上げている。

女性自身「福島「放射性物質」土壌汚染調査 8割の学校で驚愕の数値が!」
 本誌取材班は昨年末から、福島県内の小中学校周辺、約60か所の土壌をランダムに採取。土壌に含まれる放射性セシウム137を調査した。
 結果は、約8割の場所で放射線管理区域の4万Bq(ベクレル)/平米をはるかに超える高い値が出た。放射線管理区域とは、放射線による障害を防止するために、法令で管理されているエリアのこと。
 この法令によると、18歳未満は、放射線管理区域での就労も禁止。大人であっても10時間以上の就労は禁止、飲食も禁止という厳しい規定だ。福島県では5年経っても、そんな中で子供たちが普通に生活させられている。
 なんと二本松市内では、108万Bq/平米(二本松第二中周辺)という、チェルノブイリ原発事故の影響を受けたベラルーシなら“第二次移住対象区域”に相当する高濃度の汚染も……。青森県黒石市・高舘のパーキングエリアの土120Bq/平米と比べると、差は明らかだった。

小中学校周辺で、大人であっても10時間以上の就労は禁止、18歳未満は就労自体禁止という「放射線管理区域」の基準を上回る放射性セシウム137を検出したというのだ。

週刊女性は、福島原発「不要な放射能放出を引き起こしていた可能性」原発避難者「私たちは低線量被ばくのモルモットじゃない」という記事をネットにアップしている。

外国人記者は、日本のマスメディアをどう見ているのか。

しかし、これらの番組や記事は、日本のマスメディアの中では少数派だ。
外国人記者は、日本のマスメディアをどう見ているのか。
外国人記者#福島原発事故 海外メディアが見た5年間という番組では
・日本政府・日本のメディア・東京電力を含む原発利権者たちが発表することは信用できない。
・公開されていない情報が多すぎる。事故から5年経過してようやく、メルトダウンの判定基準が発表されるのは異常だ。
・国民がパニックになるのを恐れて情報を出し渋り、安全を強調することばかり言っている。
・発表される放射線量の数値は信用できない。
・放射性物質による実質被害があるのにも関わらず、風評被害という言葉を悪用して事実を隠ぺいする悪質さには唖然とする。
・事実から目を背けさせて、食べて応援キャンペーンを行うなど、同調圧力を感じる。
などなど、辛辣な意見が出ています。

人類は原発とは共存できない。

「原子力」は、現代の人類の科学技術水準を持ってしてもコントロール不可能なエネルギーだ。
もし仮に、事故が起きないとしても、よく言われるように「原子力発電はトイレのないマンション」だ。
10万年 !! にもわたって高レベル放射性廃棄物を保管する技術もなければ、保管する場所もない。

原子力発電が低コストだという主張には、こうした放射性廃棄物の保管コストは入っていない。というかこのコストは計算しようもない。
廃炉にかかるコストも膨大だ。
採掘から発電、廃炉、廃棄物保管にいたるまでで、いっさい事故が起こらないという保証もない。
万が一事故が起こればチェルノブイリや福一の事故のように甚大な被害が起きる。
人命・健康に与える影響は計り知れない。環境に与える悪影響も計り知れない。その補償コストも半端な額ではない (いや、金で済む話ではない)。
そうたびたび起きてもらっては困る事故であるが故に、事故の際の「適切な後処理」の経験の積み重ねもなく、いざ起きてしまえば試行錯誤をして、被害を拡大し余分なコストをかけるしかない。

原子力が安全で、低コストで、環境に与える影響も優しいなどという主張は、こうした事を無視した上に成り立っている。
今までそう主張してきた、御用学者や文化人、政治家や官僚は責任を取るべきだ。

2006年、第一次安倍内閣は国会で福島原発事故と同じ事態が起きる可能性を指摘されながら、対策を拒否していたし、2008年には10メートル超の津波想定を東電が試算 していた。その事はTBS NEWS23スペシャルでも報道された。

東電元会長ら3人を業過致死傷罪で強制起訴したのも高浜原発3・4号機 運転停止命じる仮処分決定を下したのも当然の事だろう。

デタラメな政府の対応。オリンピックも返上すべき。

だが、政府の対応はデタラメとしか言いようがない。
丸川環境失言大臣はこの職務には不適格だし、高木大臣は逃げ回り「復興委」もまともに開かれていない。おまけに、原子力ムラの住人たちは、まんまと焼け太り、平均給与は約1000万円だ。
復興予算26兆は、勝手に流用され政治家、官僚は復興を食い物にし「国家のシロアリ: 復興予算流用の真相」という本まで出版され、挙げ句の果てには自衛隊ヘリ改修にまで使われている。

いまだに避難者は17万人、プレハブ仮設住宅から被災者が全員退去する時期は早くても震災10年後の2021年3月の見通し、つまり2020のオリンピックは仮設で迎える人がいる !! というのに。
NHKのアンケートでは復興は想定より遅れている 53% 進んでいる実感が持てない32% あわせて85%。2012年にはあわせて81%、2014は79%だったのでむしろ増えている。

この際オリンピックも返上すべきではないのか。
アスリートの皆さんには申し訳ないが、そんな事に使う予算や人的資源や資材は、東北復興と原発事故処理に使うべきではないのか。そもそも「アンダーコントロール」という嘘をついて誘致したオリンピックだ。「コンパクト」を売りにしたはずのオリンピック予算もいつの間にか2兆円超えになりそうだという。ゼネコンや電通の利権のためのオリンピックなど止めてしまえ。


にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 ← 応援クリック、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。
このサイトはリンクフリーです。リンク・シェア、大歓迎 !! 引用する場合は必ずリンクして下さい。


・補足1
福島の甲状腺がんはさらに増える!「チェルノブイリとはちがう」論のウソを報ステが暴露! しかし、他メディアは…
http://lite-ra.com/2016/03/post-2062.html

こちら↓は2014年の報道ステーション。この内容を文字おこしされた方がいます。
1. 子どもが甲状腺がんに・・・ 母が苦悩の告白3/11報道ステーション(内容書き出し)
2. 「甲状腺がん増加は4~5年後」チェルノブイリの“知見”検証3/11報道ステーション(内容書き出し)
3. 「不安あおる」と県に止められた甲状腺初期被ばく調査3/11報道ステーション(内容書き出し)

・補足2
その他参考にしたサイト

「原発は安全と思い込み」が要因 IAEAが事故報告書
http://www.asahi.com/articles/ASH9131SRH91ULBJ001.html

3・11から5年 もう一度、原発事故調を
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016030902000141.html

「半殺しにされている」除染4割なのに次々と避難指示を解除する国
http://dot.asahi.com/wa/2016030800166.html

国際学会が政府に、甲状腺がんは原発事故の影響か「解明を」と求めた
http://mainichi.jp/articles/20160307/ddm/041/040/076000c

【深刻な放射能汚染】国際的な科学者集団:IPPNWから日本への提言
日本に対する提言:

議論して政策決定をする際には、原発被災者や、彼らが健康に生きる権利を最優先に考えるべきだ。そのためには、被災者の目線を持つ有力組織が意思決定過程に参加することが必須である。

原発事故の作業者は被ばくの危険があるので、全員が、信頼できる線量計を携帯しなければならない。また、原発利権者とは無関係な医者による定期検診は必須である。これらの原則は、下請け会社・臨時雇い・ボランティアに対しても徹底すべきだ。東京電力のような原発運営組織は、調査や測定の場から排除しなければならない。

チェルノブイリ原発事故後に旧ソ連政府が立ち上げたのと似た登録制度を日本政府も作るべきだ。福島原発事故で被ばくしたすべての人を管理するのが目的だ。登録すべきは、汚染地からの避難者、いまだに汚染地に住んでいる人々、事故原発での作業員、および、除染作業に携わっている人たちだ。

汚染されている元の住所に帰還するか、別の安全な場所へ移るかは、被災住民自身に決定権を持たせるべきだ。引っ越すことを決めた住民に対して経済的な援助を与えるのは当然だ。

被災住民を汚染地へ強制帰還させるなど、とんでもないことだ。経済的援助を打ち切って、帰らざるを得なくするのはやめよ。

原発事故による影響に関して、疫学的な調査を実施せよ。また、定期健康診断や治療は、被ばくした人全員に対して無料で行うべきだ。日本国民の健康リスク評価は、原発利権と無関係な医師が行わねばならない。

放射性物質の多くは太平洋に降り注いだ。したがって、日本やアメリカなどの国際海洋研究機構が協力して、海洋生物への影響を組織的に調査すべきだ。

日本で新しくできた特定秘密保護法によって、原発事故の影響調査・報告が邪魔されることがあってはならない。

福島原発事故後に日本ではすべての原発が停止したが、電力供給に問題はなかった。現在、大多数の国民の意思を無視して、原発利権団体は再稼働を進めている。日本は50基あるすべての原発を永久に停止し、その代わり、持続可能な再生可能エネルギーに注力すべきだ。太陽光・風力・水力・地熱という無尽蔵の自然エネルギーが日本には存在し、また、蓄電や節電の技術も持っている。

原発利権団体の政治に及ぼす影響はとてつもなく大きい。電力会社・政府・規制機関など組織の腐敗もすざまじい。この構造にメスを入れて浄化しなければ、福島原発事故のような災害を再び繰り返すことになるだろう。

ヨーロッパ諸国とアメリカに対する提言:

現在、ヨーロッパとアメリカには約300の原発が存在し、平均して、建設から30~40年経っている。

IPPNWとPSRは、すべての国に対して、原発の閉鎖と廃炉および、持続可能な再生エネルギー採用と節電を呼びかけたい。将来にわたって化石燃料をエネルギー源として使うことに対しては、反対意見が世界中に広がっている。しかし、だからといって、原発が代替とはなり得ない。

再生可能エネルギーに全面的に切り替えるとともに、節電・蓄電・電力分散化を進めること。政策としての選択肢はこれしかない。我々は、チェルノブイリや福島の事故から学ばねばならない。


にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 ← 応援クリック、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。
このサイトはリンクフリーです。リンク・シェア、大歓迎 !! 引用する場合は必ずリンクして下さい。