タグ: ファシズム

一体いつの時代の話だよ。権力者に親しければ便宜を図られ、逆らうものは社会的に抹殺される、美しい国ニッポン。加計学園疑獄はその象徴。

前川前次官記者会見

権力者が政治と国家財産を私物化し権力者に親しいものには便宜を供与し、公平公正であるべき行政をゆがめている。韓国と同じ問題、しかし対応は韓国以下。

5月30日の参議院法務委員会で安倍首相は加計学園問題に関する質問に対して「国家戦略特区全般において岩盤規制を破っていかなければいけない。既得権を持つ団体もあるし、そこに権限を持つ役所もあり、そこに挑んでいくのが安倍内閣の役割だ」と述べた。相変わらず質問には答えず、自分の言いたいことだけを言うトンチンカンな答弁で、「文科省が抵抗勢力で、自分は改革派だ」という「印象操作」「レッテル張り」を行った。

メディアでも、この問題で岩盤規制とか、政治主導とか、官邸VS官僚とかが事の本質であるという解説やコメントが多数あるが、それは事の本質ではない。
権力者が政治と国家財産を私物化し権力者に親しいものには便宜を供与し、公平公正であるべき行政をゆがめた事が問題。まるで韓国と同じである。しかし韓国では大統領が弾劾され罷免されたが、日本では政権幹部は開き直っている。日本では、国民の財産である情報までも隠匿し私物化している。これが「美しい国」の実態だ。

しかも、政権に歯向かうものは、私人であるにもかかわらず人格攻撃を受ける。その点も含め、森友学園問題と加計学園問題は、実によく似ている。そして、森友学園も加計学園も氷山の一角かもしれない(<http://light-shade.net/post-2079)。

森友・加計疑獄

画像は、東京新聞政治部さんのツイッターからお借りしました。

余談だが、森友学園の籠池氏も当時日本会議メンバーであったが、加計学園獣医学部を受け入れた愛媛県今治市の市長も日本会議である。

前文部科学省事務次官前川喜平氏の勇気ある告発。これこそ公務員のあるべき姿。

加計学園問題が動いたのは、前川前次官が勇気ある告発を行ったからだ。前川氏は朝日新聞、「週刊文春」のインタビューに応え、また記者会見を行って「総理の意向だ」「官邸の最高レベルがいっている」と記された文書が本物であると証言し、「あったものをなかったことにはできない」と発言した。「極めて薄弱な根拠のもとで規制緩和が行われた。また、そのことによって、公正公平であるべき行政がゆがめられたと私は認識しています」と述べた。

こちら↑は、フルバージョン 1時間13分

こちら↑は、ANNニュース 約5分

「総理のご意向文書は本物」文春の前次官証言報道で新聞・テレビが一斉取材へ! 一方、官邸は「口封じ逮捕」で恫喝

前川氏会見詳報(1) 「あったことをなかったことにはできない」

前川氏会見詳報(2) “総理の意向”「対応に苦慮した」

前川氏会見詳報(3) 「行政ゆがめられた」 証人喚問“参ります”

加計文書、前次官が感じた圧力 「黒を白にしろと」

加計学園問題 前川前次官が会見で暴露した「疑惑の核心」

加計学園問題の新展開「前川前次官発言」はここに注目!

公務員は官邸のために仕事をするのか、国民のために仕事をするのか。「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と定めた憲法の規定から考えて、これこそ公務員のあるべき姿だ。そうは言ってもその姿勢を貫く事によって、政権側から、また一部の心ない人々によって様々な圧力がかかる事もあるだろう。それを覚悟の証言にたくさんの賞賛の声が上がった。

「前川前次官の辞任 = 天下り処罰」と加計学園認可ごり押しはリンクしていた。前川氏が辞任にしたまさにその日に、邪魔者がいなくなったとばかりに認可。

天下り処罰も加計認可反対派の一掃が目的という記事を要約引用しておく。

昨年秋ごろ、当時文科省事務次官だった前川喜平氏が官邸の首相補佐官(和泉氏)に呼ばれ、加計学園の獣医学部開学に向けて“手続きを急げ”と圧力をかけられていたというのだ。
今回の報道は、同時期に官邸が直接、文科省に圧力をかけていたことを示す。
和泉氏は旧建設省出身で、現在は政府が名護市辺野古で進めている埋め立て工事で省庁を統括している人物であり、新国立競技場の“やり直しコンペ”を仕切ったのも和泉首相補佐官だといわれる。

加計学園の獣医学部新設には強硬に異を唱えていた吉田大輔高等教育局の首を安倍官邸が、挿げ替えたとも言われている

組織的な関与によって吉田大輔・前高等教育局長の再就職先のあっせんが横行していたことがわかり、事務次官だった前川氏は引責辞任した。

この天下り問題の端緒となったのは、新聞や週刊誌のスクープではなく、内閣府の再就職等監視委員会の調査だった。
それを1月18日のNHKが報じ、同日午前の会見では菅官房長官が「実際に報道の通りの事案が行われていたとすれば極めて遺憾」と踏み込んで発言。

翌日には官邸幹部が前川氏の責任を問い「けりをつけなければならない」と述べ(朝日新聞1月19日付)、20日付けで前川氏は退任した。

ここから先はLiteraの記事では触れられていないが、1月20日 国家戦略諮問会議で今治の区域計画を内閣総理大臣が認定した。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO11949260Q7A120C1LC0000/
http://www.ous.ac.jp/up_load_files/press/130_file.pdf
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-03-13/2017031301_01_1.html
・一部で翌21日という情報もあるが20日が正しいようだ。加計学園のプレスリリースが20日としているので間違いないだろう。

確かに天下りは許されない事だが、なぜ全省庁対象ではなく文科省だけなのか、という違和感があった。

霞が関の常識では、文科省の天下りなど「かわいい」ものだ。大学の事務局長くらいになっても、年収は現職時代とそれほど変わらない。2000万円にもならないケースも多い。それに比べて、財務省、経済産業省などの幹部は、一流大企業などに天下りして年収5000万円というケースも珍しくない。本来は、そうした天下りにメスを入れるべきなのに、安倍政権は、大手省庁と戦うと政権が危ないからと弱小官庁の文科省をやり玉に挙げて、いかにも安倍政権が天下りに厳しいという宣伝に使った。

古賀茂明「前川・前文科事務次官の乱は“平成の忠臣蔵” 大石内蔵助の登場は?」

“手続きを急げ”と圧力をかけられたという点に関して、補足しておくと、5/30前川氏は総理大臣補佐官から「総理は自分の口からは言えないから私が代わりに言う」などといわれたとコメントを出した。

“首相補佐官に手続き急ぐよう要求された” 前次官がコメント

前次官「補佐官の焦り感じた」 度重なる働きかけを証言

「総理は言えないから私が」と首相補佐官が…前次官証言

やはり始まった私人への人格攻撃。だが、政権側と前川氏の人格の差を見せつけただけの逆効果となった。

森友事件の際も籠池氏は嘘つきだという「印象操作」と「レッテル張り」が行われたが、前川氏に対しても人格攻撃が行われた。読売新聞が5月22日、「前川前次官 出会い系バー通い」と報じた。前川氏の会見後は、菅官房長官が執拗にこの件で一私人への人格攻撃を行った。籠池氏の場合と同じく、こんな人物のいう事が信用できますか、と言わんばかりに。しかし、どのような人物であろうと、それとこれとは別問題である。

「在職中、売春や援助交際の交渉の場になっている東京都新宿区歌舞伎町の出会い系バーに、頻繁に出入りしていたことが関係者への取材でわかった。教育行政のトップとして不適切な行動に対し、批判が上がりそうだ」

辞任の前川・前文科次官、出会い系バーに出入り : 社会 : 読売新聞 …←なぜか読売のこの記事はネット上からはすでに削除されている
NEWSポストセプンのミラー

ひとつだけ最初にはっきりさせておきたい。出会い系バーが売春や援助交際の交渉の場になる事があっても、そこで性的サービスが行われる風俗店ではない。従って、出会い系バーに出入りしても違法ではないだけでなく「やましいこと」ですらない。前川氏も出会い系バーに出入りしていた事を認めている。なぜ前川氏は出会い系バーに出入りしたのか。

「出会い系バーはテレビのドキュメンタリー番組で知った。経済的に困窮した女性が朝まで居場所代わりに使ったり、そこで見つけた男性客に体を売ってお金を稼いだりしている実態は衝撃的だった。実際に生の声を聞きたくて足を運び始めた」

多いときは週に1度のペースで店に通い、女性たちの身の上話に耳を傾けた。女性たちの多くが、両親の離婚や学校の中退を経験していることを知った。

「この状態を何とかしなければという思いは、仕事の姿勢にも影響した。高校無償化や大学の給付型奨学金などに積極的に取り組んだ。私は貧困問題が日本の一番の問題だと思っている」

前川さんは辞任後、二つの夜間中学校の先生、子どもの貧困・中退対策として土曜日に学習支援を行う団体の先生として、三つのボランティア活動をしている。

前川喜平はウソつきか? インタビューで答えた“総理と加計の関係”

やましい事ではないからこそ、読売が報道する前から、出会い系バーに出入りしている事を周囲の人に話している。

「昔生活保護を受けていた女性との会話の中で「僕も貧困の話に興味を持ってバーに行ったりしているんだよ」と、読売新聞に記事が出る前に言っていた。(出会い系バーに貧困調査で行ったというのは)前川さんの言うとおりだと思う」

同じ動画だがこちらの方がやや長い
https://twitter.com/3SC5vunUPhy5Env/status/868846736449589248/video/1

「女性の貧困」「若者の貧困」は少し前から取り上げられるようになった。ジャーナリストなどが実態を「現場」で取材したからだ。ジャーナリストは「現場」に行ってもいいが、官僚が「現場」に行くのはダメなのか。出入りする事自体が問題視されるなら、ジャーナリストもNPOも仕事成り立たない。

文科省の役人が働きながら学ぶ人たちの実態を知りたくて夜間中学へ行くのはOKで、出会い系バーに行くのはNGなのか。

菅氏は「貧困調査なら出入りは1回か2回ではないか」と発言した。バカか。だからお役所仕事だといわれるのだ。

同じ「出会い系バー」という事象を前にして、前川氏と菅官房長官がいかに異なった地平からそれを見ているのか。前川氏は、そこに「女性の貧困」「若者の貧困」を見た。菅カルトは相手を貶めるための、非合法ないかがわしいものというイメージしか見えなかった。菅カルトが人格攻撃をすればするほど、前川氏と菅カルトでは、人としての格も志も格段に違いすぎると言う事を証明する事になった。自らがゲスの極みである事を証明しただけだった。

政権に歯向かうものは社会的に抹殺されるというファシズム国家に日本は成り下がってしまった。もはや法の下の平等も個人の権利も乱暴に踏みにじられている。官邸の言動は名誉毀損などの犯罪レベルだ。政権に目をつけられたら監視され、でっち上げで人格攻撃される。こんな恣意的判断ばかりの政権に「共謀罪」法など与えてしまったらどうなるのか。

救いに思えるのは、こうした状況の中で、前川氏の人となりを知る人たちが発言し、それが一気にSNSで広がった事だ。市民の側も黙ってはいなかった。

まず、前川氏の人柄を示す、退任時に全職員へ宛てたメールがネットで広がった。
「気は優しくて力持ちの文科省に」次官、全職員へメール

退任後に参加しているボランティア関係者の証言も広まった。

新幹線に乗って、毎週来てくれます。夜間中学で高齢者の方が新聞を読む手伝いをしたり、連休にもかかわらず憲法記念日には、資料を準備して憲法のお話をしてくれたりしました

前川喜平はウソつきか? インタビューで答えた“総理と加計の関係”

講演では、文部科学省の前川喜平事務次官が公立夜間中学の設置促進に向け、昨年12月に議員立法で成立した教育機会確保法や教育を受ける権利の重要性などを説明した。

福島 夜間中学に理解を「公立」設置訴える

辞任前、昨年秋の埼玉に夜間中学を作る会での前川事務次官の講演。「来年は恐らく辞めてる。これが最後です。自分は異端で組織に馴染めず、居心地が悪い。憲法26条を守りたい」

前川前事務次官が3つ掛け持ちしているというボランティアのうちのひとつ。長くなるので一部引用にとどめるが、これはぜひ全文を読んでいただきたい。読みながら、少し、ウルッと来た(^_^;)

実は、前川氏は、文部科学省をお辞めになった後、私が運営するNPO法人キッズドアで、低所得の子どもたちのためにボランティアをしてくださっていた。素性を明かさずに、一般の学生や社会人と同じようにHPからボランティア説明会に申し込み、その後ボランティア活動にも参加してくださっていた。

担当スタッフに聞くと、説明会や研修でも非常に熱心な態度で、ボランティア活動でも生徒たちに一生懸命に教えてくださっているそうだ。

「登録しているボランティアの中で唯一、2017年度全ての学習会に参加すると○をつけてくださっていて、本当に頼りになるいい人です。」

と、担当スタッフは今回の騒動を大変心配している。年間20回の活動に必ず参加すると意思表明し、実際に現場に足を運ぶことは、生半可な思いではできない。

(中略)

自分たちの都合のいいように、事実を捻じ曲げる。

大人は嘘をつく。

自分を守るためには、嘘をついてもいい。正直者はバカを見る。

子どもの頃から、こんなことを見せられて、「正義」や「勇気」のタネを持った日本の子どもたちは本当に、本当にがっかりしている。何を信じればいいのか、本当にわからない。

小さなうちから、本音と建前を使い分け、空気を読むことに神経を尖らせなければならない社会を作っているのは、私たち大人だ。

「あったものをなかったものにできない。」

前川氏が、自分には何の得もなく逆に大きなリスクがあり、さらに自分の家族やお世話になった大臣や副大臣、文部科学省の後輩たちに迷惑をかけると分かった上で、それでもこの記者会見をしたのは、

「正義はある」

ということを、子どもたちに見せたかったのではないだろうか?

「あったものをなかったものにはできない。」

そうなんだ、嘘をつかなくていいんだ、正しいものは正しいと、間違っているものは間違っていると、多くの人を敵に回しても、自分の意見をはっきりと言っていいんだ。

子どもたちとって、これほど心強いことはない。

「正義」や「勇気」のタネを自分の心に蒔いて、しっかりと育てていいんだ。

どれほど心強いだろう。

「あったものをなかったものにできない。」からもらった勇気

・出会い系バーで前川氏のお相手をした女性が取材に応じているらしい。6月1日発売の「週刊文春」で記事が載るとの情報。楽しみである。

【週刊文春 目次】【「加計スキャンダル」2大爆弾告白】<前川文科省前事務次官>、<出会い系バー相手女性>/2017年6月8日号 (6月1日 発売)「私は前川さんに救われたのです」

政権に近いか反対側にいるのかで恣意的判断がなされる。平等も公平公正も投げ捨て、前近代的社会になった美しい国ニッポン。

繰り返しになるが、今この国では、平等も公平公正も適正な手続き手続きも投げ捨てて権力に近いものには便宜が図られる。歯向かうものには、相手を陥れるため人格攻撃がなされ、監視される。沖縄の辺野古高江で見るように、場合によっては微罪やでっち上げで逮捕され長期拘置される。自分たちに都合の悪い捜査はストップさせたという疑惑も出てきた(山口レイプもみ消し事件)。

さらに、自分たちに不利な事柄には、国権の最高機関である国会でも答えない、話をそらす、資料はないと言い張る、探す気もない、出てきた資料は「怪文書」だと取り合わない。これほど国民・有権者とその代表である国会議員をバカにした話はない。情報もまた、本来国民の共有財産である。

(1)昭恵夫人を名誉校長に担げば、森友のような極右学校にタダ同然の値段で国有地が払い下げられ、(2)安倍の「腹心の友」の加計学園のためなら行政の公平性が歪められ、そのことを告発する元トップ官僚を社会的に抹殺しようとし明らかな証拠を「怪文書」として官邸が葬り去ろうとし、(3)レイプ事件を起こしても、安倍の太鼓持ちならば警察がなかったことにしてもみ消し、被害者が顔と実名を出して戦わないとならない。
安倍政権下の公権力や公共財の私物化は、ありえないレベルですよね。そしてすべて隠蔽して逃げ切ろうとしている。これってありえないよね、安倍政権のやりたい放題が目に余るよね、って職場や居酒屋でどんどん口に出して、「王様は裸だ」って言っていいんだよ、って、まだ政権批判を躊躇している人たちに知らせませんか。

中野 晃一氏のfacebook投稿

前川氏は、国会に証人として呼ばれるなら出ると発言している。拒否する理由などない。むしろ、政権側は、前川氏が嘘をついていると言うなら、偽証罪に問われる証人喚問で前川氏の証言の矛盾点を突けばよいではないか。籠池氏を呼んでなぜ前川氏は呼べないのか。

前川氏だけではない、むしろ、この件に関与したとされる内閣補佐官、内閣参与(文科官僚OBで加計学園理事)ら加計学園疑獄関係者全員、森友学園の関係者全員の証人喚問が実現するまで、国会はすべての審議をストップすべきである。

・トップの画像は朝日新聞映像報道部「加計学園問題」あの会見現場で起きていたこと…「熱気」がカメラに乗り移る 「暑かった」「地獄だな」 (Livedoor News)からお借りしました。
記者会見で前川氏が大量の汗をかいていた事をとらえてチマチマとした印象操作をしたメディアやコメンテーターがいるようですが、事実は単に「カメラのレンズが曇るほど蒸し暑かった」という事です。

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【資料】
・こちらの議事録やその分析を読むと、安倍総理が事実上の「指示」を出し、八田達夫アジア成長研究所所長、竹中平蔵東洋大教授、山本幸三特区担当大臣らが、役割分担しながらグルになって国家戦略特区諮問会議で結論を急いだ様子がわかる。
http://hunter-investigate.jp/news/2017/05/post-1054.html
http://hunter-investigate.jp/news/2017/05/post-1055.html
http://hunter-investigate.jp/news/2017/05/-15-1118121750.html

やっぱり加計学園ありき 共産党が入手した内部文書の中身

「加計ありき」共産が新資料=獣医学部新設めぐり

学部開設「総理の意向」 民進党が政府追及

加計学園問題 新学部「総理の意向」 民進指摘 文科省が記録文書

【今治発・加計疑惑】地元市長「安倍総理が全部やってくれているから…」

開学時期、加計に2カ月前伝達か 特区応募に有利、予定地資料記

「加計ありき」深まる疑念 獣医学部新設巡り記録文書次々

加計ありきは安倍首相の直接指示か 市長も「総理が主導」

【加計疑獄】安倍首相と今治市結ぶ太い絆 ― 成蹊大学アーチェリー部


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教育勅語のキモは「天皇のために死ね」、では、道徳を説いた部分は今でも通用するのか。いや、道徳こそが問題。

教育勅語現代語訳

教育勅語のキモは「天皇のために血を流せ」。では、道徳を説いた部分は今でも通用するのか。

教育勅語って何だ !? そのキモは「天皇のために死ね」

江戸時代の庶民は天皇なんか知りませんでした。そこで明治期に天皇(と明治政府)を権威づけるため、そして自由民権運動に対抗するため出されたのが教育勅語です。「万世一系」も明治になってから言われ出したことです。

余談ですが、「桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫と、続日本記に記されている事から、韓国にゆかりを感じる」と現天皇自身が発言しているし、天皇家の血筋が途絶えたのも事実。継体天皇の場合は、その名が示す通り「天皇家の血筋が絶えたので、遠く越前まで血縁者(応神天皇の五代目の孫)を探し出して天皇に即位した」と古事記にあります。

さて、本題。1880年(明治13年)に、自由民権運動の代表が集まり、国会期成同盟を結成。1881年には政府が北海道開拓使の施設を安く、民間に払い下げようとして問題になった(なんだかなあ)。自由民権運動・国会開設運動はさらに高まる。こうした中、1890年(明治23年)に「教育勅語(教育ニ関スル勅語)」が公表された。

形式的には、1890年10月30日、宮中において、明治天皇が山県有朋内閣総理大臣と芳川顕正文部大臣に対して与えた勅語、と言う体裁を取る。ただし実際は井上毅・元田永孚らが起草した[1]。
その趣旨は、家族国家観による忠君愛国主義と儒教的道徳であり、教育の根本は皇祖皇宗の遺訓とされた。忠君愛国を国民道徳として強調しており、学校教育で国民に強制され、天皇制の精神的・道徳的支柱となった。
教育ニ関スル勅語

勅語の形式で発布された近代日本の教学の最高規範書。井上毅,元田永孚らが起草。1890年10月30日発布。家族国家観に基づく忠君愛国主義と儒教的道徳を内容とする。
教育勅語とは コトバンク 百科事典マイペディアの解説

「家族国家観による忠君愛国主義と儒教的道徳」「家族国家観に基づく忠君愛国主義と儒教的道徳」←ここ、大事ですよ。その点はあとで書くとして、肝心の教育勅語の中身はどうなっているのか。わかりやすい「現代語訳」がネットで話題となっているので引用させていただく。あまりにも「現代語」すぎて笑いそうになるが、あとからジワジワとおぞましさが染みてくる。

たとえば、「朕惟フ」と言うと、ふつう「私は思う」と訳す。もちろん間違っていない。でも、なんか違う。「朕」を使えるのは、天皇ただひとり。同時代で、「朕惟フ」を読んだ人は、「私は思う」とは受けとらなかったんじゃないかな。正確だけれど「正しくない」訳、そんな気がする。
教育勅語①「はい、天皇です。よろしく。ぼくがふだん考えていることをいまから言うのでしっかり聞いてください。もともとこの国は、ぼくたち天皇家の祖先が作ったものなんです。知ってました? とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で素晴らしい徳の持ち主ばかりでしたね」
教育勅語②「きみたち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしいぼくたち天皇家の臣下であるわけです。そこのところを忘れてはいけませんよ。その上で言いますけど、きみたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきたわけです」
教育勅語③「その点に関しては、一人の例外もなくね。その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんですよ。そういうわけですから、教育の原理もそこに置かなきゃなりません。きみたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しないこと」
(中略 もちろんキモはここ↓です。)
教育勅語⑥「というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争に行ってください。それが正義であり「人としての正しい道」なんです。そのことは、きみたちが、ただ単にぼくの忠実な臣下であることを証明するだけでなく、きみたちの祖先が同じように忠誠を誓っていたことを讃えることにもなるんです
高橋源一郎氏の「教育勅語」現代語訳

一番の問題、キモは、「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ、以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ(万一危急の大事が起つたならば、大義に基づいて勇気をふるひ一身を捧げて皇室国家の為につくせ)」というところにある。高橋氏の訳によれば「永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争に行ってください」という部分である。

この教育勅語のおかげで、アジア太平洋で3,000万人が犠牲となった。

だから教育勅語は戦後民主主義の価値観と相容れず、戦後、「これらの詔勅の根本的理念が主権在君並びに神話的国体観に基いている事実は、明かに基本的人権を損い、且つ国際信義に対して疑点を残すもととなる。よつて憲法第九十八条の本旨に従い、ここに衆議院は院議を以て、これらの詔勅を排除し、その指導原理的性格を認めないことを宣言する」として、1948年6月、衆参両院でそれぞれ無効・廃止が決議されている。教育勅語の廃止は戦後の教育の原点と言ってもいい。自民党の二階俊博幹事長ですら、教育勅語の暗唱は時代錯誤と言わざるを得なかった。(教育勅語の暗唱は時代錯誤 自民幹事長)

参考 :・ 横路孝弘議員の稲田防衛大臣に対する質疑
   ・教育勅語はどこがダメか

では、道徳を説いた部分に問題はないのか。

道徳を説いた部分は今でも通用するのか。教育勅語擁護派は、「この徳目のどこが問題だ」と主張しているし、批判派の中にも、ここはさほど問題ないという意見がけっこうある。果たしてそうであろうか。

1. この徳目は何を言いたいのか。言葉面だけではわからない。「忠君愛国主義と儒教的道徳」は一体のもの。

たとえば、「父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ」という部分。教育勅語は、ただ単に「兄弟仲よく、夫婦も仲良く、親孝行せよ」と道徳を説いているのではありません。人が仲良くするには二通りある。互いに平等に、相手との価値観の違いを認め合うという方法。もう一つは、片方が他方に従う事によって、表面を取り繕い「仲良いように見せる」という方法。さて、教育勅語はどちらの立場か。

前半で、教育勅語の基本は「家族国家観による忠君愛国主義と儒教的道徳」であるところが重要と書いた。儒教思想は、人は平等ではなく、それぞれに役割、妻には妻の役割、臣民には臣民の役割がある、その役割を全うせよという思想である。「臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきた」ように、子は親に孝行せよ、と言っているわけです。自分の立場、役割をわきまえよ、それを前提として、仲良くしろと言ってるんですね。事実、戦前の社会において、夫婦は対等ではなかったし、女性には参政権すらなかった。民法は家父長制を基礎にしていた。戦前の社会では、家父長が絶対的な権力を持っていた。妻は夫に従い、子は親に従い、弟・妹は長男に従い、友達もまたその中の年長者に従う事が当たり前の社会であった。

そして、もう一点。「家族国家観」。国家・社会も家族と同じ構造であるとする儒教的考え方。つまり、この部分は単に道徳を説いているだけでなく、子が親に従うように、臣民は朕に従え、と。家制度のもとでは家父長が絶対的権力者であるのと同様、社会においては君主が絶対的権力者である、それは自明の理だと教育勅語は述べている。教育勅語の全体的構造が、そうなっている。「以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」の「以テ」は、その直前の「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ」だけにかかっているのではなく、それより前全体にかかっていると解釈する事もできる。「朕惟フ」を「私は思う」と訳すのが間違い(間違いではないが正しくもない)であるように、「相和シ」を「仲良く」と訳したのでは間違いではないがその意味が正しく伝わらない。あえていうなら、戦前社会の実態からいうと「従え」と訳してもいいくらいだ。

【4/17追記】「夫婦相和し」の意味は「仲良く」ではなかった

【追記ここまで】

 政治思想史に詳しい放送大教授の原武史さんは「現憲法の国民主権、基本的人権の尊重と正反対の内容です。『良いことも書いてある』と評価する人は、一体どういう読み方をしているのか」とあきれるのだ。
 なぜなら「父母に孝に……」などの「徳目」が並ぶ一文は「以て天壌無窮の……」で結ばれる。「つまり『良いこと』のように並ぶ徳目は、すべて皇室を支えるために臣民に課す、という位置づけです。戦前の小学校でも、これが教育勅語の核と教えられた。一部を切り出し、全体を評価することはできません」と解説する。
毎日新聞 特集ワイド 最近話題の「教育勅語」肯定論は… 歴史修正主義と表裏一体

荻上 「臣民は、父母に孝行をつくし、兄弟姉妹仲よくし……」から始まる長い一文を見てみると、はじめの方は、家族を大事にしなさい、慈愛をもって人に接しなさいというような、個人に対する教えが書かれていますが、文の最後は「……万一危急の大事が起つたならば、大義に基づいて勇気をふるひ一身を捧げて皇室国家の為につくせ」となっていて、それぞれの教えはそこにつながっていく。国民個人の振る舞いを尊重するといった意味ではなくて、臣民としてのあるべき姿として天皇のために尽くせ、という図式に見えますね。

辻田 その通りで、一番強いメッセージは「天皇国家のために努力しろ」ということなんです。もともと自由民権運動を抑えるために作られたわけですから、独立、自治、民主主義などの考え方とは当然、逆の立場になるわけです。
《教育勅語》には何が書かれているのか? 辻田真佐憲×荻上チキ

「教育勅語に反対している人たちは、浮気しましょう、離婚しましょうという考えですか」などと浅はかなことを言う奴がいるが、世の中多様である。離婚せざるを得ない事情、離婚した方がお互いのため、というケースもある。その場合「離婚は権利である」。その権利を行使するかしないかは本人次第。それともそのような場合、どちらか片方(主に女性の側)が耐え忍ぶべきだというのか。また、離婚に至った場合、当事者は反道徳な人種として肩身の狭い生き方をしろ、という事なのか。もちろん離婚に至らなくても、夫婦といえども違う環境で育ち異なる価値観を持っている。その多様性を認め合わなければうまくいくわけがない。

三世代同居に対する税法上の優遇や、「家庭教育支援法」、「親子関係断絶防止法」など、安倍政権は、彼らが考える「伝統的家族」を復活させようとしている。個人の自由を押しとどめてきた「家制度」の復活は、安倍政権の軍国主義化やカルト的戦前回帰主義的指向、憲法改正と無関係ではない。彼らが「日本的伝統」などと言い出したらむしろ疑った方が良い。

参考 :・ 矛盾だらけの教育勅語は「徳目」こそが問題なのだ
   ・「家庭教育支援法」成立目指す自民 「伝統的家族」なる幻想 家族の絆弱まり、家庭の教育力低下--!?

2. 国家(君主)が国民(臣民)に道徳(特定の価値観)を強制するおぞましさ。

国家が特定の価値観を国民に強制する、いわば「公認の価値観」ほどおぞましい事はない。離婚しようがしまいがほっといてくれ、国家が口出しすべき事ではない。「公認の価値観」があるということは、他方で公認されない価値観があるという事だ。

自由民権運動対策が念頭にあったこともあり、独立自治などにつながる徳目が慎重に排除されていることは見逃せない。
「教育勅語」復活論者は、単に歴史の無知をさらしているだけ

教育勅語の350文字ほどの文言の中に、1つでも「あなたらしく」「個性的で」「多様な価値観を遵守し」「幸せに生きて」といった言葉があるでしょうか?
「教育勅語」を問題視しない人の超危険度

 道徳は、一人ひとりの「私」が、自分のありのままの心を見つめることが「はじめの一歩」で、その私の心の自由がなければ、何も始まりません。自由に想い、自由に考え、自由に行為し、その自由の結果に責任を負おうとするのが、道徳のはじまりです。個人が「それぞれ独自の内面世界をもつ人間」として精神的自立を成し遂げようとするのが、道徳なのです。
 したがって、大人が子どもに箇条書きの規範を覚えさせるというのは、その内容がいかなるものであれ、反道徳にしかなりません。一人ひとりの精神的自立を育てるための手間暇のかかる営み、その過程(プロセス)が道徳=人間的な精神を生みだすのです。
教育勅語は、「反道徳」の見本なのだ、ということが今も分からぬ日本人では哀れです。

道徳も愛国心も、人から、まして国家から強制されるものではない。国家が特定の価値観を国民に強要するなど、内面の自由の侵害に他ならないし、国民一人一人が自分の頭で考える事を放棄せよ、と言っているに等しい。親孝行がいい事であるかどうかが問題ではない。親孝行がいい事だと国家が強要してもいいのか、親孝行しない奴は不道徳な非国民だと国家が宣言する事がいい事なのかどうか、という問題なのだ。国家が道徳を説き始めたらろくな事はない。それは「自分の意見を持つな。国家が示す規範に従え」という全体主義に他ならない。

教科書検定が『我が国や郷土に愛着を』持たせるため、パン屋を和菓子屋に変えさせた件など、滑稽でもあり、バカバカしくもあるが、何よりグロテスクである。稲田防衛大臣が「日本が高い倫理観で世界中から尊敬される道義国家を目指すべき」と述べたが、これも一見正しいことを言っているように思えるかもしれないが、しかしこれって、裏を返せば「日本だけが特別」という他民族蔑視、レイシズムとコインの裏表。「ニッポンスゴイ」と同じでグロテスクで気持ち悪い。

参考 : ・国主導「世界が驚くニッポン」に「さすがに恥ずかしい」

3. 憲法改正と同じ。「道徳」云々は口実にすぎない。

しかも滑稽なのは、森友事件で明らかになったように、教育勅語擁護論者の方が、こうした道徳観と正反対な行動をとっているという事だ。嘘をつく、法を破る、昨日まで固い絆で結ばれていた友を裏切る、、、、。彼らにとって「道徳」は口実にすぎない。

それはあたかも、憲法改正に「教育無償化」や「環境権」を持ち出すようなものだ。口実は何でもいい。憲法改正という前例を作るためなら。そう主張する政治勢力が、教育無償化に最も熱心に取り組んでいるわけではない。同じように、教育勅語には道徳など今でも通用する真理が含まれていると主張する勢力にとっては、道徳は勅語を擁護する屁理屈にすぎない。道徳にしろ、教育無償化にしろ、環境権にしろ、多くの人が批判をためらうような口実であればあるほど都合がいい。

「隣人と仲良く」ということを言いたいなら、いまさら教育勅語など持ち出さなくても、隣国と、在日外国人とも仲良くやっていけるという事を、実際の行動で示せば良いではないか。子どもは親(世代)の行動から道徳を学ぶ。ヘイトやレイシズムがまかり通る今の日本は、子どもたちに「友とは仲良く」しなくてもよいという誤ったメッセージを送り続けている。正さなければならないのは、まずそちらが先だ。

参考 : ・籠池、稲田だけじゃなく小籔千豊も「教育勅語のどこが悪い」 ならば教えよう、教育勅語はここが悪い!
   ・籠池や稲田が持ち出した「教育勅語」の現代語訳は“偽物”だった! 作成したのは元生長の家シンパ
   ・「教育勅語」を愛する人々

【3/30 追記】《 森友学園問題の出発点は安倍内閣による2006年の教育基本法の改正だった 》
森友学園新理事長(娘・町浪)名による「理事長より皆様へ」と題する総括文書が3/30付けで出された。
http://www.tukamotoyouchien.ed.jp/wp-content/uploads/07216f9fab6acf7d288005900360f996.pdf
それなりに真摯な内容だと思う。
この中で、注目すべきは「(愛国教育は)教育基本法が平成18(2006)年に改正された際に新たに設定された「我が国と郷土を愛する態度を養う」との教育目標を活かそうとした結果(一部中略)」と述べている点だ。そして、今後は(第一次安倍内閣時に改正される以前の)教育基本法の精神に戻ると述べている。
この教育基本法改正では、第1条(教育の目的)から「真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ」という文言を削除し、
第二条では、(教育の方針) を(教育の目標)と書き換え、「この目的を達成するためには、学問の自由を尊重し、実際生活に即し、自発的精神を養い、自他の敬愛と協力によつて、文化の創造と発展に貢献するように努めなければならない」という部分も削除された。
元の第二条は、抽象的、普遍的な内容だったが、新たな第二条では、かなり具体的な目標を5項目並べ、第1項目では道徳心に、第3項目では公共の精神に触れ、その5番目が「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」という内容となった。
この改正は、教育勅語の反省から生まれた教育基本法の精神を根本的に踏みにじるものだった。
http://www.mext.go.jp/b_menu/kihon/about/06121913/002.pdf
この改正案は第1次安倍内閣(自公連立政権)の下、11月16日、衆院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決した。民主、共産、社民、国民新の野党4党は15日の衆院教育基本法特別委員会で与党が単独で採決したことに抗議して16日の本会議を欠席した。12月15日午後には参議院の本会議で成立した。

【3/31 追記】《 「正気ですか?「パン屋は愛国心が足りない」という道徳教育の愚」より 》

道徳教育はかならず政治に翻弄される。これは避けられない。そして道徳教育が中立的でも科学的でもありえない以上、そこにはつねに価値観の押しつけなどの問題が含まれてしまう。
正気ですか?「パン屋は愛国心が足りない」という道徳教育の愚

【4/4 追記】
政府が教育勅語を教材で用いること否定しない答弁書を決定した。
「「憲法や教育基本法等に反しないような形で」ならOKという言い分だが、教育勅語は戦後の国会で、排除・失効を決議されている。その存在自体が憲法違反であり、憲法に違反しない形で用いることなど不可能だ。なぜ、そこまでして教育勅語を否定することを拒むのか。「国権の最高機関」である立法府が決めた事を、行政府が覆す事はできない。


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辺野古工事再開強行。日米会談でも「辺野古が唯一」と合意 ? だが事実は逆。海兵隊の移転と縮小に言及。なぜメデイアは伝えない。

日米が防衛相会談、米マティス長官「アジアの優先順位高い」

「辺野古が唯一」どころか、海兵隊の移転・縮小に言及したマティス国防長官。なぜメディアは伝えない。

マティス国防長官は一言も「辺野古」とは言わず。あたかも「辺野古で合意した」かのように言うのは日本側の脚色・誇張・うそ。

昨年3月の国と沖縄県の「和解」によって中断されていた「辺野古新基地」の本体工事が2月6日再開された。この工事再開を後押しするかのように、マティス国防長官と稲田防衛大臣の会談で、「米軍普天間飛行場の移設先として名護市辺野古が唯一の解決策である」という点で合意したと報じられた。しかし、マティス国防長官は「辺野古」という単語は使っていない。稲田防衛大臣、または別の政府筋が、世論をミスリードさせるために嘘をついたのか、少なくとも誇張したことは確かだろう。

「普天間代替施設の建設」という表現は、それがどこのことなのかは日本政府が決めること、アメリカは関知しないという立場の現れです。ところが、稲田防衛大臣は「一にも辺野古、二にも辺野古」と発表しました。

「この計画には,日本及び地域の安全を確保する能力を保持しつつ,海兵隊員らをグアムに移転すること,並びに沖縄での展開規模を縮小することが含まれる。今回の協議で,両国は,現行の海兵隊普天間飛行基地を米国が日本に返還する唯一の解決策であることから,両国による普天間代替施設の建設作業が引き続き行われることを確認した。」
http://www.twitlonger.com/show/n_1spjf9u
海兵隊は移転縮小するとマティス長官

http://blog.goo.ne.jp/rojinto_goken/e/39a1357e02f348ea415493dfbfa5872a
http://mokuou.blogspot.jp/2017/02/blog-post_31.html
http://cocorofeel.blog119.fc2.com/blog-entry-16953.html
http://ameblo.jp/miraihamassugumiteruyo/entry-12245063815.html
防衛省の公式サイト(通訳者が訳した日本語)はこちら

余談だが、国防長官は「南シナ海での軍事的行動の必要性ない」とも述べている。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2975860.htm
マスメディアが正確に報道しないと、事柄は正反対の印象を与えてしまう。尖閣問題でも、マスメディアは、「尖閣は安保5条の適用範囲」などと報道し、馬鹿なコメンテーターが「日本人みんなが安堵した」などと奴隷根性丸出しのコメントをしている。これ以上書くと、本筋からズレるので、尖閣問題はまた後日書くことにして本題に戻そう(注1)。

沖縄駐留アメリカ海兵隊の移転・縮小は10年以上も前からの日米合意。移転・縮小なら辺野古新基地は不要。

注意してほしいのは、「この計画には,(中略)海兵隊員らをグアムに移転すること,並びに沖縄での展開規模を縮小することが含まれる」と述べていることだ。マスメディアはこの点には触れていないが、これは10年以上も前からの日米両政府の合意事項だ。

2006年、日米両政府は、在沖米海兵隊の主力部隊、大部分をグアムに移転することで合意している。2012年にはその計画を見直し、「普天間基地の移転を待つことなく」先行実施することとなった。この計画は、日本の防衛省の公式サイトにも書かれているし、予算もついている。

オバマ前大統領も安倍総理との会談で「沖縄の住民の負担も考慮して、沖縄からグアムへ海兵隊を移転させる」と述べている。これもなぜかマスメディアは報じなかったが。
http://jp.sputniknews.com/politics/20150429/262946.html
http://blog.goo.ne.jp/kimito39/e/eae3bf2c3488931b8d176b50623b9aad
http://blog.goo.ne.jp/koube-69/e/515413728544c06659c2ab4086b1d5ce

オバマが、海兵隊の縮小移転に言及

Mad Dogと呼ばれているマティス国防長官は意外にもMadではなかった。代替施設として特定の地名をあげないこと、在沖米海兵隊は移転縮小すること、その二つをリンクさせないこと、尖閣は安保の適用範囲であること、などなど従来のアメリカの政策を踏襲した。余談だが、対中国強行策を取らないこと、トランプ大統領が復活させようとした「水責め」拷問にも否定的なことなど、きわめて常識的判断をする人物のようだ。むしろMadだったのは、自分に都合のいいように解釈した、ほとんど「ウソ」と言っていいレベルの発表をした稲田防衛大臣とそれを無批判に報道した(そして大事なところを報道しなかった)マスメディアの方だ。

何のことはない。在沖米海兵隊の主力部隊(の大部分)がいなくなるのだから、「辺野古新基地」など不要なのだ。このブログで何度か書いて来たが、アメリカ側が辺野古新基地を強硬に要求しているというわけではない。1995年のSACO合意では「撤去可能な」鉄の箱を海上に浮かべるという程度の話だった。移転縮小合意前でさえこの程度の話だ。2006年には在沖米海兵隊の移転縮小が日米で合意された。2012年には、普天間基地の移設とは切り離して移転縮小を進めるということでも合意した。もはや「新基地」を建設する理由などないのだ。移転縮小が実行されれば「やっぱり新基地いらなかった」と世論が反応するのを恐れてか、この計画の実行はズルズル引き延ばされている。
アメリカ側は全額日本側負担で作るなら、それを拒む理由もないという程度の話なのであろう。

「辺野古新基地」を必要としているのは、外務・防衛官僚と一部政治家、ゼネコンと、ゼネコンからの還流政治献金が欲しい自民党なのだ。

一番上の画像はニューズウィーク日本版よりお借りしました。(2017年 ロイター/Franck Robichon)

【関連記事】
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辺野古裁判で国側べったりのトンデモ判決。普天間問題の解決は辺野古が唯一の選択肢か。
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辺野古新基地、国と県が和解。しかし国は「辺野古が唯一の解決策」という姿勢を崩さず。- 米軍は何度も撤退を検討。それを押しとどめてきたのは日本側。
【普天間・辺野古問題】安保村の官僚は時の総理(鳩山元首相)すら騙して、基地を押し付ける。
1997年5月15日、沖縄・伊江島の反戦地主は、基地ゲート前で餅をつきカチャーシーを踊った。
宜野湾市長選の最大の争点 辺野古移設が唯一の解決策か

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・注1 「尖閣は安保の適用範囲」ということで合意したが、適用範囲であるかどうかと、武力で守るかどうかは全く別問題。アメリカは無人の岩(尖閣)を守るためにアメリカ人の血を流す気などありません。在日米軍基地が攻撃されれば別ですが。安保条約第5条には「自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動する」と書かれています。つまりアメリカは議会の承認がなければ軍事行動を起こすこととができません。「無人の岩」を血を流して守ることをアメリカ議会が承認するでしょうか。しかも、領土問題に関して、アメリカは関知しないという立場です。「尖閣が日本の施政権下にある」ということと「日本の領土であるかどうか」ということもまた別問題。
それにしても、アメリカに「尖閣は安保の適用範囲」と言われて喜ぶ政府、マスメディア、評論家て、どんだけ奴隷根性が染み付いているのか。アメリカは「世界の裁判官」か。アメリカは日本を守るためではなく、アメリカの利益を守るために海外にいる。
トランプに対して安倍は安倍はあけすけと本音を言った。在日米軍は「米国の前方展開戦略の要」(だから撤退しないでくれ)と。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/83938

★以下、グアム移転を巡る経過と報道・評論★
【1995年当時】
元駐日米大使の口述記録
「(米兵による少女暴行事件から)数日のうちに米軍は沖縄から撤退すべきか、最低でもプレゼンス(存在)を大幅に減らすか、米兵事件に対する起訴に関して日本側に多くの権限を与えるようすべきかという議論に発展した」
日本側は、「われわれが沖縄を追い出されることを望んでいなかった」
http://ryukyushimpo.jp/news/prentry-231579.html
http://www.kamiura.com/whatsnew/continues_3175.html
http://ryukyushimpo.jp/editorial/prentry-231608.html
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=83080
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-169549.html
・(注)1995年9月に米海兵隊員による少女暴行事件が起きた。米軍による事件・事故は後を絶たなかったので、県民の怒りが爆発し、沖縄県議会、沖縄市議会、宜野湾市議会などで抗議決議が採択され、10月には85,000人を集めた集会が開かれた。これらの動きは、沖縄に集中する米軍基地の整理・縮小や、日米地位協定の見直しを求める訴えが高まるきっかけとなり、沖縄県知事も政府に対して強くその実行を迫った。
これに対し日米政府は、11月「沖縄における施設および区域に関する特別行動委員会(SACO)」第1回会合を開催。96年12月に最終報告を出し、普天間基地などの返還を決めた。

【2006年日米合意】
2006年5月の在日米軍再編を巡る日米合意で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市移設を条件に、14年までに沖縄に駐留する海兵隊員のうち8千人とその家族9千人のグアム移転が盛り込まれた。移転に伴う施設、インフラ整備費は102・7億ドルで、日本側が60・9億ドルを負担。このうち移転する部隊の司令部庁舎や隊舎、学校などの生活関連施設は、家賃や使用料による資金回収が見込めないことから、日本が28億ドルを上限に直接の財政支出をする。

視点・論点 「シリーズ・いま沖縄を考える 米軍基地集中の理由」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/221394.html
日米両政府は2005、06年に合意した米軍再編で、沖縄の海兵隊を半減させ、グアムへ移すことを決めました。2012年に米軍再編が見直され、移転する部隊の中に地上戦闘部隊、第4海兵連隊が含まれることになりました。これは沖縄海兵隊の主力部隊です。

「沖縄の海兵隊をめぐる米国の政治過程」
http://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/chian/research/documents/h26joint-a.pdf
2005 年に登場した沖縄県内における普天間飛行場代替施設(Futenma Replacement Facility: FRF)の建設と海兵隊グアム移転のパッケージ案は、普天間 飛行場の移設手続きを加速させ、こうした政策課題の解決に寄与するものとみられ た。しかし、この計画は実現をみないまま、2012 年に再び 2 つの案は切り離され、 グアム移転が部分的に先行実施されることとなった。

米Bloomberg Businesswek誌が2012年2月3日 米国防総省の決定を報じた――沖縄に駐留する海兵隊を、普天間基地の移転を待つことなく、グアムへ先行移設する。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120207/226952/?rt=nocnt
在沖海兵隊のうち4500人をグアムに移転する。4000人をオーストラリア、フィリピン、ハワイへとローテートする。
2006年の日米合意(再編実施のためのロードマップ)は、1)普天間基地を辺野古へ移転した後、2)米海兵隊8000人をグアムに移す。その後、3)嘉手納以南の米軍基地6施設を返還する、という3つの措置をパッケージで実行することを決めた。すなわち、普天間基地を辺野古へ移転しなければ、米海兵隊のグアム移転はできないこととなっていた。それが今回の決定で、辺野古飛行場が完成しなくても、普天間基地に駐留する海兵隊をグアムへ移転させることになった。

アメリカ海兵隊の行方――普天間は固定化されるのか 2012年2月の記事
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2012021700011.html
日米両政府は2月8日、米海兵隊普天間飛行場の移設と在沖海兵隊のグアム移転を切り離し、海兵隊のグアム移転を先行させることで合意した。

在日米軍再編見直しは日米の窮余の一策 2012年2月の記事
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2012021700013.html
2006年に日米合意した約8000人の海兵隊員とその家族約9000人のグアム移転をめぐる再検討だ。日米両政府は同8日、これまでリンクさせてきたグアムへの海兵隊移転と普天間移設とを切り離すと正式に発表。その際、出された基本計画によると、海兵隊員の一部移転や米軍嘉手納基地以南の米軍5施設の返還を先行させて進め、今年6月にも予定されていた普天間飛行場の県内移設にからむ埋め立て申請を先送りすることも決まった。

沖縄の海兵隊グアム移転、予算執行へ 米議会が合意
米上院、在沖縄海兵隊のグアム移転容認 法案可決 2014年12月
http://www.asahi.com/articles/ASGD3265CGD3UHBI006.html?iref=reca
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM13H16_T11C14A2NNE000/
http://www.sankei.com/world/news/141205/wor1412050049-n1.html
沖縄県に駐留する米海兵隊の一部をグアムに移転させる計画について、米議会は予算関連法案に盛り込んでいた予算執行の凍結を解除すると決めた。
日米両政府は、グアム移転計画の費用を86億ドル(約1兆200億円)と見積もり、うち28億ドル(約3300億円)を日本政府が負担することで合意している。
在沖縄海兵隊のグアム移転費の執行凍結を解除し、移転作業を容認する内容。
日米両政府は、在沖縄海兵隊約1万9千人のうち4千人をグアムに移転すると計画。

米国のオバマ大統領は、米政府が沖縄から海兵隊基地を撤去する用意のある事を確認した。2015年4月
http://jp.sputniknews.com/politics/20150429/262946.html
オバマ大統領は又「会談で合意された日米防衛協力の新しい指針は、地元住民の負担軽減のため、沖縄も含めた地域の米軍基地の移転に関する努力をさらに強めるものだ」と指摘し、さらに「私は、海兵隊員を沖縄からグァムに移転させる問題を前進させるという我々の義務をあらためて確認した」と述べた。

田中 宇氏の2009年12月の記事
官僚が隠す沖縄海兵隊グアム全移転
https://tanakanews.com/091210okinawa.htm

宜野湾市長(肩書きは2010年記事掲載当時)・伊波洋一さん
アメリカはすでに、グアムへ沖縄の海兵隊部隊を移すことを決定しています。
米側の計画をよく調べてみれば、普天間の部隊はグアム移転が決まっている。そうなれば、普天間の「代替基地」というのは必要なくなる。当然、辺野古に新しい基地を造る必要はありません。
http://www.magazine9.jp/okinawa/100414/index.php

米国防総省、グアム移転費185億円 (産経ニュース)
日本政府は沖縄県の基地負担軽減のため、海兵隊のグアム移転を後押ししている。日米両政府の合意では、同県の海兵隊のうち9千人が日本国外に移転する計画。また両政府は海兵隊のグアム移転と米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を切り離すことでも合意している。
http://www.sankei.com/world/news/160212/wor1602120013-n1.html

防衛省の公式サイト 在沖米海兵隊のグアム移転の経緯・概要
http://www.mod.go.jp/j/approach/zaibeigun/saihen/iten_guam/index.html
2012年(平成24年)4月「2+2」共同発表における再編計画の調整
○ 海兵空地任務部隊(MAGTF)(司令部+航空・陸上・支援部隊)を沖縄、グアム、ハワイに分散配置、豪州へローテーション展開
○ 要員約9,000名(司令部+実動部隊)とその家族が沖縄から日本国外に移転。


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