タグ: 世論調査

高止まりする安倍支持率、しかし崩壊の兆しも。誰が「安倍支持率」を作っているのか?

誰が「安倍支持率」を作ったか

共同通信社が20、21両日に実施した全国電話世論調査の結果を発表した(注1、注2)。
内閣支持率は7ポイント下落して46.7%、不支持率38・9%だった。
衆院議員定数削減については「削減するべきだ」が86・1%に達した。

NNNの世論調査では、安倍内閣の支持率は、42.6%。不支持38.3%(注3)。

度重なる不祥事がひびいて下落したとはいえ、いまだに半数近くが安倍内閣を支持しており、不支持率よりもまだかなり多い。
なぜ安倍支持率は高止まりしているのか。

地方新聞報道

さて、この画像、ある日のある地方新聞の一面。
これを見てどう思うだろうか。
衆院議員定数削減については賛否あるだろうが、なにせ8割が削減支持である。
この見出しだけを見ると「安倍もちゃんと仕事してるじゃないか」と思う人も多いに違いない。
しかもそれを「前倒し」で実行すると言っているのだ。
定数削減してほしいという人から見たら、これだけでも安倍を支持する理由になるだろう。
この記事には、「定数削減がいいことなのかどうなのか」という視点はない。
結論を言えば定数削減は「身を切る改革」ではない(注4)。

これはあくまで一例にすぎない。
地方新聞に限らず多くのマスメディアの姿勢は同じだ。
不祥事と言えば、甘利前経済再生担当相が辞任した際には、内閣支持率は逆に上がった。
これについて「東京新聞」の解説が的を得てる。

「潔さ」「無念さ」演出 甘利氏辞任後 内閣支持率アップ 東京新聞 2016年2月2日 朝刊
-安倍政権の中枢にいた閣僚が辞めたのに、支持率が上がった理由は。
 「一つは『潔さ』。首相が甘利氏をかばい、環太平洋連携協定(TPP)署名式後まで引っ張るかという感じがあったのに、サプライズで辞めた。しがみついて辞めない人が多い中、驚きと同時に潔く辞めたと受けとめられた。志半ばで辞めざるを得ないという甘利氏の『無念さ』も伝わってきた。金銭授受があり、当然辞めるべきだったが、うまく演出され、国民は『安倍内閣けしからん』ということにならなかった」
 -首相の対応が評価されたわけではないのか。
 「首相が評価されたというより、消極的支持の増加ではないか。民主党と維新の党が新党を結成するとかしないとか、(共産党が提唱した)国民連合政府に対応しないとか、野党は相変わらずだめだという失望が、相対的に首相への期待につながった」
 -首相に任命責任はないという声が多かった。
 「甘利氏は政権の中枢で重要な役割を果たしたと強調して報じられた。『そのような人材を登用したこと自体は間違っていなかった』という世論につながったのではないか」

東京新聞や沖縄二紙など、ごく一部を除くほとんどのマスメディアが政府公報と化している。
これではいくら政府に失政があっても、逆に支持率が上がるという不思議な現象が起きる。

前回記事で書いた野党共闘について、どれだけのマスメディアが丁寧な解説付きで報じただろう。
昨年の9月以降決して諦めずに繰り返し行われたデモや集会をいくつのメデイアが取り上げただろう。
福島の現状について、どれだけのマスメディアが警鐘を鳴らしただろう。
アメリカ大統領選でトランプ氏のことをおもしろがって取り上げるマスメディアはたくさんあるが、バーニー・サンダース上院議員を取り上げた番組はいくつあっただろう。
実体経済とかけ離れた株価の動きについて報じてきたメディアが、ついにその株価も不安定になってきた時に「実体経済は順調」という逆さまテロップを付けてそれを報じた。
安倍とマスメディアは、株価が上がれば経済がうまく回っている証と思い込ませようとしているが、今や株価は実体経済の反映ではない。
仮想空間的錬金術、見せかけだけの数字トリック、霊感商法というか(笑)、単なる「なんとかマインド」とかの気分の反映にすぎない。
その株価すら怪しくなってきた、、、、。
国民が求めているのはそんな意味のない株価の「数値」ではなく、実体経済、単純に言えば「暮らしが楽になる」ことだ。
その事に触れた解説や報道はほとんど見ることがない。

高止まりする安倍支持率はマスメディアが作った「虚構」を支持している数字だ。
その中には消極的支持が多い。他に適任者がいないという野党のだらしなさを反映した数字でもある。
共闘で合意した野党は、積極的に対決軸を明確にして未来とビジョンを語るべきだろう。

選挙が近づくにつれて政権側は様々な「撒き餌」的政策を打ち出してくるだろう。
野党はそれを「目くらましだ」と批判するだけでなく、積極的な自分たちの政策を語って欲しい。

安倍氏の行動パターンは、意図的に演出されたもの ?
安倍晋三、橋下徹、東条英機、ヒトラーの共通項

安倍氏の国会答弁を見ていると相変わらず、聞かれたことには応えず、持論を延々と展開して威嚇的な逆質問を投げかける。
自分の手柄や持論は大言壮語して、中国・北朝鮮、民主党や共産党への攻撃を「答弁」のなかに潜り込ませる。
大げさな身振りを交え、感情的で攻撃的なしゃべり方。

果たして、これが国権の最高機関たる国会での答弁だろうか。
「幼稚」だとか「首相として恥ずかしい」という意見も多い。

たしかにその通りだ。
しかし、ひょっとしてこれは意図的に演出されたもの、演出でないとしても安倍氏の本来の性格をうまく利用したものではないか。

中国や北朝鮮、民主党や共産党などの「敵」を作ることによって求心力を高め「保守的世論」の支持を得ようとしているのではないか。
困った時の「敵」頼り。「敵」を意図的に作り出すことによって求心力を高めようとする手法は政治の世界では珍しいことではない。

やたら攻撃的な断言口調の大言壮語も「強いリーダー」を意識しているのではないか。
理屈はハチャメチャであっても攻撃的で断言口調が多いのは橋下徹も同じだ。
冷静に考えれば、なぜ橋下に人気があるのか理解しがたいが、それでもあの口調に騙されて「橋下さんは頑張っている」という支持者も多いようだ。
むしろ、過激で攻撃的な方が「改革者」に見えるのかもしれない。
ファイストは改革者の顔をして表れる。そして民衆の支持をかすめ取る。

マスメディアを上手にコントロールして虚像を作り上げ支持をかすめるという点でも橋下徹と同じだ。
言いなりにならないマスメディアを名指しで非難して「共通の敵」を作り上げるところも。
橋下徹の方が役者で手法がいくらか洗練されているという違いはあるが。
この点については、「誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走」(松本 創)に詳しい。

東条英機との共通点についてはリテラが書いている。

「私が責任者ですから」安倍首相と東条英機は口癖まで同じだった! 野中広務も「安倍は東条と全くかわらない」
野中氏はこう語っていた。
「(安倍首相の)国会における施政方針演説で、私にしたら私が中学生のころ、昭和16年に東条英機首相が、大政翼賛会の国会で施政方針演説をやっている、あのラジオ放送を耳にしたときの感じと、まったくかわらないんじゃないかという心配を、私は感じました」
「(安倍首相は)重要な部分には触れないで、非常に勇ましいような感じで発言をされますと、国民はついそういう発言に十分な理解ができないまま、支持率に結びついたんじゃないかと考えております」
たとえば、1941年11月17日、組閣後初の施策方針演説で、東条はこう述べている(なお、引用者の判断で旧字体等については改めた)。
「私がここに衷心より希望いたしますることは、全国民が、帝国は今や一大飛躍の秋に際会をし、前途に洋々たる発展を期待し得べきことを確信して、相共に今日の苦を分かち、国民一丸となって堅業の翼賛に邁進せんことであります」
 おわかりのとおり、やたらとポジティブな言葉を使って国民に協力を要請しているわけだが、安倍首相の演説にも根拠不明の「発展への確信」や「国民一丸となって」というような表現が見られる。たとえば、野中氏が指摘した2015年2月の施政方針演説では、安倍首相は大好きな維新志士の弁を引用しながらこう語っている。
「明治国家の礎を築いた岩倉具視は、近代化が進んだ欧米列強の姿を目の当たりにした後、このように述べています。『日本は小さい国かもしれないが、国民みんなが心を一つにして、国力を盛んにするならば、世界で活躍する国になることも決して困難ではない』。明治の日本人に出来て、今の日本人に出来ない訳はありません。今こそ、国民と共に、この道を、前に向かって、再び歩み出す時です」
 驚くほど内容がない演説だが、さらに注目すべきは、さまざまな苦難や課題を前にした両者の演説内容だろう。

無内容なことを威勢のいい言葉でごまかす、この点で両者は同じなのかもしれない。

ヒトラーの演説はいくつかのドキュメンタリー番組などで少し見ただけだが、大げさな身振りと感情的な話し方、演説というよりアジテーションは、安倍総理もまた同じ。
いずれにしてもファシスト共通の、虚構の「強いリーダー像」を安倍晋三も演出しようとしている。
それがまた、閉塞感漂う時代にこそ「強いリーダー」を求めてしまう群集心理もあいまって、高支持率を維持し続けているのかもしれない。

マスメディアによって作られた「虚像」が崩壊すれば支持率も崩壊するだろう。
ここに来て数ポイント支持率が下がったのはその兆し。
「実像」を伝えないメディアには批判を、圧力に屈することのないメディアには応援を。
そして私たち自身も、微力ながらも地道に口コミやインターネットで「本当のこと」を伝えていきたい。


にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 ← 応援クリック、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。
このサイトはリンクフリーです。リンク・シェア、大歓迎 !!


・注1

内閣支持率7ポイント下落46% 政府与党に「緩み」77%
 共同通信社が20、21両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は46・7%で、1月末の前回調査から7・0ポイント下落した。不支持率は3・6ポイント増えて38・9%だった。一連の閣僚や自民党国会議員の不祥事や不適切発言を踏まえ、77・7%が政府、与党内に「緩みが出ていると思う」と答えた。

 有識者調査会が衆院議員定数10減を答申した衆院選挙制度改革について「次の衆院選から定数を削減するべきだ」との回答は50・6%だった。「次の衆院選からでなくてもよいが」を含めると「削減するべきだ」が86・1%に達した。

・注2
こうした世論調査は「ねつ造である」という主張もあるが、それには賛成できない。
もちろん誤差はあるだろうし、設問での誘導や調査方法の問題点もあり、全面的に信用できる数字ではないだろう。
しかし、意図的な「ねつ造」である可能性は低く、おおよその傾向を見ることはできると思う。
世論調査で高支持率が出たり選挙で与党側が勝ったりすると「馬鹿か」の罵る、、、これではいつまでたっても私たちは多数派にはなれません。
民主主義とは多数派工作(と言うと単純化し過ぎだがそういう一面もある)。

・注3

安倍内閣支持率ダウン 42.6%
 NNNが2月19日~21日に行った世論調査によると、安倍内閣の支持率は、前月より3.2ポイント下落して42.6%となった。
 世論調査で安倍内閣を「支持する」と答えた人は、前月比3.2ポイント減の42.6%、「支持しない」は同1.9ポイント増の38.3%だった。
 また、安倍首相が進める経済政策「アベノミクス」については、順調に進んでいると「思わない」と答えた人が前月比13.1ポイント増の71.9%と初めて7割を超えた。「思う」と答えた人は同10ポイント減の13.3%だった。
 また、辞職した宮崎議員の行動や丸川環境相、丸山参議院議員の発言については、安倍内閣や自民党のおごり、慢心が表れていると思うとの答えが65.4%に上っている。思わないと答えた人は23.3%だった。
 また、政治的公平性を著しく欠く番組を繰り返した放送局は放送停止もありうるとの高市総務相の発言について尋ねたところ、「発言はテレビ局を萎縮させかねないもので問題」が45.6%、「問題だが、放送内容に悪影響を与えるとは思わない」が31.5%、「発言は問題ない」が11.5%だった。
 一方、現金授受をめぐる問題で辞任した甘利前経済再生担当相については、「捜査に任せ、国会でこれ以上の追及は必要ない」が35.6%、「甘利氏や秘書らの証人喚問・参考人招致」が31.0%、「大臣を辞めているので国会でこれ以上の追及は必要ない」が17.5%、「通常の委員会審議の中で議論すべき」が9.0%だった。

「アベノミクス」について、順調に進んでいると「思わない」と答えた人が初めて7割を超え、「思う」と答えた人は同10ポイント減の13.3%。
さすがに経済政策は実感としてわかりやすいので7割がアベノミクス不調と考えているようだが、なぜそれが内閣不支持率に繋がらないのか。
甘利前大臣について「捜査に任せ、国会でこれ以上の追及は必要ない」が35.6%「大臣を辞めているので国会でこれ以上の追及は必要ない」が17.5%、あわせて過半数というのも不思議、「潔いよい」論が影響しているのか。

・注4
議員定数の削減については野党内でも意見が分かれる。
定数削減に反対しているのは共産党と社民党。

議員定数を減らせば少数意見が排除される。
議員数(対人口比)は、今でもむしろ少ないくらいだ。

国会議員の数の国際比較 ~日本の国会議員は多いのか、少ないのか?~
http://blogs.yahoo.co.jp/greenshiroshima/62303579.html

繰り返す。日本の国会議員の数は欧州各国と比べて、決して多過ぎない。定数削減は自分の首を締める行為だ。
http://blog.goo.ne.jp/veritas21/e/d9d4eda392d3e0292d480152447b69ff

一番の問題は定数ではなく、小選挙区制だろう。
小選挙区では民意を反映しない上に、その時々の「風」で、風に乗った政党に所属していれば素人みたいな奴でも当選できてしまう。
こうした議員が歳費に見合った仕事をしていないことが問題 !!

歳費が高いかどうかは、その歳費でどこまでまかなうのか、歳費以外に企業献金・パーティー券などの収入があるのか、など厳密に比較しないとわからない。

【高すぎる?】国会議員の給料(歳費)を各国で比較
http://matome.naver.jp/odai/2131739964131468401

日本の国会議員定数と議員歳費は「多すぎ・高すぎ」か?
http://diamond.jp/articles/-/15943

議員定数を云々する前に、小選挙区制の廃止と一票の格差の是正をすべきではないか。
「身を切る改革」というなら企業献金と金集めパーティー禁止が最優先。
政党助成金についても再検討が必要だろう。
その上で、歳費についても議論すべきだと思うが、定数削減は「身を切る改革」ではない。

【私説・論説室から】定数減は身を切る改革か 東京新聞
 衆院「一票の不平等」是正に合わせて、衆院議員の定数が十削減されることになりそうだ。消費税率引き上げで国民に負担増を強いる以上、国会議員が率先して身を切る必要がある、のだという。
 しかし、国会議員の数を減らすことが、本当に身を切る改革になるのだろうか。そもそも誰が身を切ることになるのだろう。
 国会議員は「全国民を代表する」存在だ。その代表者を減らすことは、国民自身が身を切ることになる。本末転倒ではないか。
 国会議員自身が身を切る必要があるというのなら、議員の「実入り」を減らせばよい。
 国会議員は歳費や期末手当、文書通信交通滞在費など、年間四千万円程度を受け取る。三人の公設秘書の給与を含めれば、議員一人あたりの経費は七千万円程度とされる。
 議員を十人減らしても、削減効果は七億円だ。国会議員は衆参合わせて七百十七人。一人当たり年間千二百万円の文書通信交通滞在費を半額にすれば、四十三億円節約できる。この方がよほど身を切ることにならないか。
 さらに、共産党を除く各党は年間三百二十億円の政党交付金を議席数などに応じて受け取っている。一割減らせば三十二億円、いっそやめてしまえば三百二十億円の節約だ。
 国会議員はなぜこんな単純なことに気付かないのだろう。それとももっと深いわけが? あるのなら聞かせてほしい。 (豊田洋一)


にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 ← 応援クリック、よろしくお願いいたしますm(_ _)m。
このサイトはリンクフリーです。リンク・シェア、大歓迎 !!


広告