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【北朝鮮ミサイル・核実験問題】日本政府・マスメディアには暴支膺懲(暴虐な支那を懲らしめよ)論の亡霊が住み着いているのか

ミサイル弾道

北朝鮮ミサイル・核実験問題で危機を煽る日本政府・マスメディアには暴支膺懲(ぼうしようちょう「暴虐な支那(中国)を懲らしめよ」の意味)論の亡霊が住み着いているのか

朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)が8月29日、弾道ミサイルを発射した。9月3日には水爆実験を行った。国連制裁決議の3日後、9月15日にもミサイルを発射した。
こうした北朝鮮の行動は、国連安保理決議違反であり、戦争の危機をますます高める行動であって批難されるべきである。しかし、一方的に北朝鮮を批判するだけでいいのだろうか。

北朝鮮は「我が国に発射」したのか。官邸とメディアによる印象操作。

29日、マスメディアは一斉に「日本通過、襟裳岬の東1180キロに落下」と報じた。メデイアはもう少し正確に「日本の上空、高度550Kmの宇宙空間を通過、襟裳岬の東1180キロ排他的経済水域からもはるかに離れた公海上にに落下」と報道すべきであった。

宇宙空間は誰のものでもなくどこの国の領空でもないので、もちろん日本の「上空」は通過しても「領空」を侵したわけでもない。領海は海岸線から22Km(12海里)、排他的経済水域(EEZ)は370Km(200海里)なので、一部のメディアが使用した「襟裳岬東方の太平洋」「襟裳岬沖の太平洋」という表現は適切ではないだろう。これらの表現は、政府発表の「本弾道ミサイルは、6時6分頃、我が国の北海道襟裳岬上空を通過し、6時12分頃、襟裳岬の東約1180キロメートルの太平洋上に落下したものと推定いたします」という表現のそのまま鵜呑みにした結果だろう。

15日のミサイル発射の際に、またしても「襟裳岬の東2,200Km」と報じた。全体で飛距離3,700Kmなので襟裳岬は着弾地点よりむしろ発射地点に近い。あえていうならアリューシャン列島の南西と言うべきだった。NHKは、「政府が『日本の領域に侵入』と発表」と報じた。さすがに「領空」と言えないので「領域」という曖昧な概念を持ち出してまで危機感を煽った。「領域」という語に「領有している区域」という意味合いを含めているなら「天体を含む宇宙空間に対しては、いずれの国家も領有権を主張することはできない」と定めた宇宙条約第2条違反である。マスメディアの「政府公報」ぶりが嘆かわしい。いくつかのテレビはほぼ一日中、臨時番組を流し、まるで戦争が始まったかのようだった。

安倍首相の「我が国に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、我が国の上空を通過した模様であります」という会見での発表は、よりいっそう確信犯的印象操作だった。確かに日本の方向には撃ったが「我が国に」撃ったわけではない。これって「消防署の方から来ました」という消火器売りつけ詐欺と同レベルの印象操作である。地図を見れば一目瞭然だが、北朝鮮がミサイルを発射できる方向は太平洋しかない。まさかロシアや中国の陸地に向けて撃つ ? やたら日本海や、日本「上空」に向けて撃つのは、その方向にしか撃てないからである。もちろん日本を狙って撃っているわけではない。

事前に察知していたのに危機を煽るだけの安倍政権

それにしても官邸の対応は素早かった。「発射直後から完全に把握」と大見得を切ってみせたが、おそらく事前にアメリカ側から情報提供があったのであろう。アメリカは、少なくとも韓国には事前に伝達していた(29日の北朝鮮ミサイルは米軍が28日に事前通告していた)。netgeekというサイトが、ニュース番組で菅官房長官が「事前に何らかの兆候を掴んでいたということなんでしょうか?」という質問に「特定秘密保護法が成立してから機微な情報が我が国に入ってくるようになった。そのことは事実です」と発言をした事を得意げに紹介している。安倍総理が官邸に止まった翌日だけミサイルが発射されている事が問題視され話題になっている。

事前に察知していたならなぜ事前に国民に注意喚起せず、慌ただしく「頑丈な建物や地下に批難して下さい」とJアラートを鳴らしたのか。「発射直後から完全に把握」という発言や、小野寺防衛大臣の「我が国に向けて飛来する恐れがないと判断したことから、弾道ミサイル等破壊措置は実施しておりません」との説明と矛盾する。

「これまでにない深刻かつ重大な脅威」との認識も正しくない。もし、北朝鮮が日本を狙うとしたら長距離弾道弾ミサイル(ICBM)である必要はない。ノドンなど日本を射程におさめるミサイルが配備された時が、日本にとって一番の脅威だった(北朝鮮が日本を攻撃する意志があれば)。今回は、日本のはるか上空の宇宙空間を通過して、日本に落ちてくる可能性などない事を知りつつ、恐怖心と危機感、敵愾心を煽るためだけに印象操作をしたという事だ。はたして、休校や列車の運行停止までする必要があったのか。

「これまでにない深刻かつ重大な脅威」は、むしろ日本を戦争に巻き込もうとする安倍政権とマスメディアの事だ。

軍拡路線・戦時体制へひたすら走り続ける安倍政権

世界でただ一人安倍だけが息巻いて戦争を望んでいる。

ロシアはもちろん、アメリカのトランプ大統領ですら対話で解決すると発言した。ドイツのメルケル首相は平和的外交による解決しかありえないと述べた。

スイスのロイトハルト大統領は北朝鮮情勢を巡る問題の解決に向け、仲介役を務める用意があると明らかにしたドイツもまた仲介外交に意欲を示した
ロイトハルト氏は、国際社会は北朝鮮の6回目の核実験に過剰反応すべきではないとし、国連の制裁強化も「多くを変えないだろう」と指摘。またトランプ米大統領を念頭に、事態解決の手段としてツイッターは「適当ではない」と述べ、外相級などの直接交渉が必要だと強調した。(スイス、仲介役に名乗り 北朝鮮危機「対話の時」。)

国連安保理決議は大幅にトーンダウンし、トランプ政権は非公式に北朝鮮と接触していると伝えられている。

そんな中、日本の安倍首相は「異次元の圧力」という日本語としても意味不明なフレーズで対立を煽っている。自衛隊幹部に「米と具体的な行動を」と訓示したインド訪問では北朝鮮への圧力強化を要請した。核保有国インドに北朝鮮の核問題で圧力を要請 ? インドの核は認めるつもりなのか。なんというダブルスタンダードだろうか。

トランプ氏との電話会談では、属国ぶりを発揮した。

9月3日、核実験のあとに行われた日米電話会談では、トランプ大統領が「自分は100%晋三とともにある」とした一方で、「もし、アメリカが攻撃されたら、日本は、われわれを助けなければいけない」と相互の同盟関係を求め、これに対し安倍首相が、「100%アメリカとともにある」と応じる一幕もあった。
トランプ氏、「物乞い」と韓国を痛烈批判

もし戦争になればアメリカ側に立って参戦すると宣言したに等しい。なぜこの事をメディアは危機感を持って報道しないのか。かの国のミサイルよりも、自国の好戦主義の方が国民にとってははるかに危機である。「安全保障関連法案は、国の存立を全うし、国民生命と安全を守るための必要最小限度の措置を認めるものであり、他国の防衛を目的としないので、9条には違反しません」という安保法制時の説明すら無視した、全面的な集団的自衛権、軍事同盟に他ならない。国会にも閣議にも諮らず、首相の独断でこのような態度表明をしてもよいものなのか。

安倍政権は北朝鮮を口実に、軍拡路線を走っている。防衛費(軍事予算)は過去最大になる。日本の自衛隊は、質量ともに「専守防衛」の枠をはるかに超えている。世界第4位の軍事力・軍事費でありながら(統計の取り方や軍事力の評価によって多少順位は変動するが、控えめに見ても10位以内は確実)、さらに増強しようとしている。福祉や教育予算は財源問題であれこれ議論されるのに、地上固定式イージス(イージス・アショア)は、即決で前倒し導入が決まった。トランプ大統領は「日韓に高性能の軍装備の購入を認める」と発言した。「バイ・アメリカン(アメリカ製品を買おう)」というトランプ政権に忠実な属国日本。

やや古い話だが、経済界がいかに戦争を望んでいるか本音が出た事がある。「そろそろどこかで戦争でも起きてくれないことには、日本経済も立ちゆかなくなってきますなあ。さすがに日本の国土でどんぱちやられたのではたまらないから、私はインドあたりで戦争が起きてくれれば、我が国としては一番有り難い展開になると思ってますよ。」(安保法制懇メンバー・JR東海名誉会長 葛西敬之氏 発言は10年以上前のものですが、この件はネットで検索すれば、関連記事がたくさんあります)

核武装論や敵基地攻撃能力や巡航ミサイル・弾道ミサイル保有が堂々と議論され、準備される。

尖閣諸島などの離島防衛を名目にした『高速滑空弾』の研究費に100億円、長射程の『対艦誘導弾』の研究費に77億円を要求していますが、これらは敵基地攻撃能力に転用できるものです。国会で審議することもないまま、なし崩し的に敵基地攻撃能力を保有することには問題があると言わざるを得ません
安倍政権で防衛費は青天井 シャレにならない北朝鮮破産

防衛省 来年度予算で新たなミサイル開発費 として177億円を要望。研究の中味をみると、敵基地攻撃につながるミサイル能力の向上、開発だ。菅官房長官 は会見で「防衛省は必要だから要望した」との見解示す。
取材によると、このミサイル研究開発費は、防衛省内の議論を殆どえずに、官邸とNSC(国家安全保障会議)の要請に基づいて行われたとのこと。
菅長官は「敵基地攻撃能力(の保有)は政府としては現在、考えてない」とするが、国会や防衛省内での議論を待たず、このような予算要求が現実的に進んでいる。

圧力は問題を解決できるか

(CNN) ロシアのプーチン大統領は5日、中国で開かれたBRICSサミット閉幕に当たって演説し、北朝鮮の核開発を巡る危機的状況がエスカレートすれば、「世界的惨事」に陥って大量の犠牲者が出る可能性があると警告した。(中略)外交のみが事態を解決する唯一の手段だと強調している。(中略)
ロシアは北朝鮮の核実験を非難するとしながらも、北朝鮮に対する制裁は「無意味で効果もない」とプーチン大統領は力説。金委員長の考え方として、政権を崩壊させるくらいなら国民を飢えさせることを選ぶだろうと述べ、「雑草を食べてでも、自分たちの安全を守る道に背を向けることはしない」と予想した。
軍事ヒステリーは「世界的惨事」に プーチン大統領が警告

9月15日の発射は、国連制裁決議が何の効果もない事を示した。

経済的圧力であれ、軍事的圧力であれ、圧力が有効かどうかは相手次第である。相手が「雑草を食べてでも、目的を達成する」と決意しているなら圧力は逆効果かもしれない。かつて、石油禁輸という経済的包囲網に対して「じり貧になる前に」とかえって戦争を急いだ大日本帝国という国があった事をお忘れだろうか。いまだに「あれは包囲網に対する自衛自存の戦争だった」という言い訳をする人々がいる事をご存じないのだろうか。

同じように「(核)抑止力」もまた、相手次第である。抑止力を高めれば相手はひるみ自制するだろうという希望的観測にすぎない。相手もまた、抑止力という名の軍備を増強したらどうなるかという悲劇が目の前にある。抑止力論など、冷戦の終結とともに崩壊した理論だ。

「安保法制で抑止力は高まる、他国の戦争に巻き込まれる事はない」という安保法制・集団的自衛権についての説明はみんな大ウソだった。抑止力が高まるどころか、戦争の瀬戸際に追い込まれている。他国の戦争に巻き込まれる事はないどころか自ら進んで戦争に巻き込まれに行く安倍政権。売られてもないケンカを買おうとしている。安保法制と特定秘密保護法、共謀罪を制定して日本は戦争へと突き進もうとしている。

安倍政権がアメリカに追随すればするほど、北朝鮮からの脅威が高まっている。挑発しているのはむしろ日本の方だ。挑発すればするほど、北朝鮮も対抗し、危機はますます深まっていく。

北朝鮮の朝鮮中央通信は20日、「日本もわが方の打撃圏内にある」と題した論評を報じた。論評は「実戦配備された核兵器を含むわれわれの全ての軍事的攻撃手段は、米本土と在日米軍基地に精密に照準を合わせ、殲滅(せんめつ)的な発射の瞬間だけを待っている」と日米を威嚇した。
論評は、安倍晋三首相が16日にハリス米太平洋軍司令官との会談で、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に緊密に連携、対処していくことを確約したことや、麻生太郎財務相がムニューシン米財務長官と対北経済制裁強化で合意したことに対するもの。
論評は、日本が米国に追従し北朝鮮への「制裁策動に狂奔」したことで、「自らがわが方の打撃圏内にさらに深く入り込む結果を招いた」と主張。
北朝鮮「米本土と在日米軍に核兵器照準」と威嚇 朝鮮中央通信が論評

北朝鮮外務省は29日、日本の対北朝鮮政策を非難し、「今までは日本にある米国の侵略的軍事対象(米軍基地)だけがわが軍の照準に入っていたが、日本が米国に追従して敵対的に対応するなら、我々の標的は変わるしかない」とし、米軍基地以外への軍事攻撃を示唆する談話を発表した。北朝鮮「日本は意地悪い」 在日米軍基地以外も攻撃示唆

アントニオ猪木氏が政府の制止を振り切って訪朝した。アントニオ氏の主張は単純明快で正論だ。「おれが言いたいのは、ドアを閉め切る外交というのが世界中どこにあるのかということです。話し合いもしないで、どうして解決するんですか(中略)制裁をかけたら『ごめんなさい』と言うほど、相手は甘くない」(アントニオ猪木の「訪朝」がバカにできない理由猪木氏「北朝鮮の空気が変わってきている」一問一答)。お互い遠くで吠えあっていても何も解決しないというのは子どもでもわかる理屈だ。日本こそが相互の対話と事態の沈静化に努力すべきなのに、日本政府が行っている事はまるで逆だ。

核・ミサイル問題は基本的には米朝間の問題

BRICSサミットで、プーチン大統領は次のようにも述べている。

イラクで欧米の介入によってフセイン政権が崩壊した後、内戦状態に陥った状況を目の当たりにして、北朝鮮はイラクの二の舞にはならないという決意を固めたとプーチン大統領は解説する。
軍事ヒステリーは「世界的惨事」に プーチン大統領が警告

ロシアも人の事は言えないと思うが、この点に関してはプーチン大統領の言う通りだろう。北朝鮮は、イラン、イラクとともに「ならずもの国家」「悪の枢軸」とアメリカから名指しされて来た。シリア、リビア(カダフィ政権)、キューバが追加で指定されている。アメリカに気に入られてないというだけで、イラクのフセイン政権とリビアのカダフィ政権は、どうなったか(さらに言うならベトナムで、チリでアメリカは何をしたか)。

気に入らない政権は軍事介入してでも転覆させるというアメリカの姿勢に北朝鮮は抵抗している(その方法が正しいかどうかはともかく)。その意味ではこの問題は基本的に「米朝間」の問題である。北朝鮮は「アメリカが我が国に対する敵視政策を根本的に改めない限り、、、」と何度も発言している。北朝鮮は日本など相手にしていない。問題にしているのは「在日米軍」であって、日本ではない。

わが国が見据えているのは、アメリカだけだ。わが国の目的は、1953年に朝鮮戦争の休戦協定を結んで以降、64年間にわたって続いている戦争状態を終結させるべく、アメリカと平和協定を締結することだからだ。
朝鮮労働党幹部が明かした「先制攻撃」と「和平協定」の可能性

核・ミサイル問題は基本的には米朝間の問題であって、日本は直接の当事国でもなければ、北朝鮮の標的でもない(日本側が不必要な挑発をしなければ)。

北朝鮮に国連決議違反というなら、国際社会も国連決議を守るべき。

冒頭にも書いたが、北朝鮮の核保有、核実験は国連決議違反であり、何より核廃絶の流れに逆行するものであって、許されるものではない。

しかし、それを世界最大の核保有国であるアメリカが言っても何の説得力もない。核兵器禁止条約に背を向ける日本政府も、他国の核を批判する資格はない。アメリカの核は許され、その核の傘が日本には必要と考えていながら北朝鮮の核は許されないというのは大きな矛盾である。

核大国の核は認め、その他の国の核は認めないと言うなら単に大国による核独占に過ぎない。それはダブルスタンダードだ。さらに、イスラエルやインドの核を事実上容認しているのだから二重のダブルスタンダードというほかない。

北朝鮮に国連決議違反というなら、国際社会も、とりわけアメリカは国連決議を守るべきだ。1975年、国連は休戦協定を平和条約に置き換えること、国連軍を解散する事を決議した。以前の記事でも書いたが、朝鮮戦争は「休戦状態」に過ぎない。正式に戦争を終結させ、互いに侵攻しない意志を明確にして国交の正常化を図る以外に根本的解決の道はないと思う。その上で朝鮮半島非核化・北東アジアの非核化、ひいては核兵器全面禁止を模索すべきだろう。

暴支膺懲論の亡霊に蝕まれる日本社会

日本政府の対応も、マスメディアの報道も、戦前の『暴支膺懲(ぼうしようちょう「暴虐な支那(中国)を懲らしめよ」の意味)論』の亡霊に取り憑かれたかのようだ。かつてはそのスローガンのもと戦争が拡大された。今また戦争前夜だ。

悪いのはすべて相手(当時は中国、今回は北朝鮮)だ、悪い相手は懲らしめて当然とばかりに、排外主義とレイシズム、危機感と敵愾心を煽る。国内問題(もり・かけ、日報、などなど)から目をそらし、求心力(支持率)・愛国心を高めるために外部に敵を作るのは、支配者の常套手段だ。その常套手段が、明治以降の「脱亜入欧、アジア蔑視」思想と結びつく。「北朝鮮は何をするかわからない怖い国」というイメージを植え付け、安保法制も軍備増強も必要だと国民に思い込ませ、憲法改正の土壌を作る。

相手に対する恐怖心と敵愾心を煽るやり方は、結果として軍事衝突を回避できたとしても、社会に大きな傷跡を残す。北朝鮮が問題を起こすたびに在日朝鮮人への圧力・迫害・蔑視が起こる。毎日が「北朝鮮核実験 朝鮮学校に抗議、教諭ら戸惑いも」と報じた。教師や子どもたちは何の関係もない。戦争はいつも一番弱い者に犠牲を強いる。

Jアラートや避難訓練が子どもたちに与える影響も無視できない。

この子たちは、日本が朝鮮国王を拉致し王妃を殺して植民地支配したこと、男性を日本の軍隊や炭鉱で強制労働させたこと、女性を慰安婦や女工にしたこと、名前も言葉も文字も、地下資源や農作物を奪ったことも知らず、また韓国には形式上謝罪と賠償をしたものの、朝鮮には未だ全く何もしていないことも知らないまま、朝鮮はミサイルは撃つし、核実験はするし、拉致はする悪い国だと思いながら育つんでしょう。

蔡 光浩さんのfacebook投稿

毎日新聞が、子どもたちの「怖い」という反応とともに「北朝鮮をやっつけろ」という声がある事を伝えている(特集ワイド 「ミサイル」に戸惑う子どもたち 「こえーな」 「私もママも死ぬかも」 「北朝鮮をやっつけろ」)。恐怖心と一緒に排外主義や好戦主義が再生産される。

かの国のミサイルよりも、こうした排外主義と敵愾心に煽られた社会の方がよほど危険だ。


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朝鮮戦争は終わっていない。緊迫の朝鮮半島情勢。日本国民の犠牲も顧みない安倍自民が火に油を注いでいる。

朝鮮近海へ向かうアメリカ空母打撃群

一触即発の朝鮮半島。安倍の後先考えない強がり発言によって日本は戦争に巻き込まれる。安倍は戦争を欲しているのか。

つい先日、4月6日、一つのニュースをNHKが報じた。その後大きな話題になることもなかったが、きわめて重大なニュースである。

自分の発言の意味さえ理解できない安倍首相が重大発言。朝鮮半島と日本が戦場となってもいいのか。

安倍総理大臣はアメリカのトランプ大統領と電話で会談し、トランプ政権が北朝鮮に対し、武力行使も排除しない姿勢を示していることを評価する考えを伝えました。
日米電話首脳会談 首相“武力行使排除しない姿勢評価”

安倍という男、いつも思いつきで、後先考えず威勢のいい事を言って「やってる感」だけを演出するとんでもない奴である。安倍首相は電話会談後「トランプ大統領からはすべての選択肢がテーブルの上にあるとの強い、力強い発言がありました」と語った (「突っ込んだ意見交換ができた」安倍晋三首相ぶらさがり全文)。またしても「安倍式言い換え語」である。国連安保理の議決抜きの武力行使は国連憲章違反であり、軍事大国による他国主権の侵害であってこれを「力強い」と評価する感覚は完全に狂っている。しかも、それを武力の行使だけでなく「威嚇」すらも放棄したはずの国の首相が肯定的に評価するなどあってはならない。なぜこの点をマスメディアは追求しないのか。

安倍は自分の言っている事の意味を理解しているのだろうか。アメリカの北朝鮮に対する武力行使を支持する、と言ったのである。たんに米朝が戦争状態になってもいい、という事にとどまらず、日本や韓国が攻撃されてもいいというメッセージを北朝鮮とアメリカに送った事になる。仮に武力攻撃が行われたとして、第一撃で相手の反撃能力を全滅させるなど不可能である。そうなれば北朝鮮は、死にものぐるいで反撃にでるだろう(あるいは先制攻撃を行うかもしれない)。在日米軍基地は攻撃されるであろうし、自衛隊は集団的自衛権に基づいて参戦せざるを得ないだろう。

しかも、よりによって、過去最大規模の米韓合同軍事演習が行われている中での発言。安倍は戦争したいのか ? 挑発的発言以外の何ものでもない。
またしてもマスメディアは、トランプ大統領が「日本に対する安全保障上の関与を確認し、同盟国日本を100%支える」と発言した事をとらえて安心してしまうお花畑なのか。

その直後に、アメリカはシリア攻撃。事態は急展開。

その翌日、びっくりするニュースが世界を駆け巡った。アメリカはシリアに対して、ミサイル攻撃を行った。

米軍は米東部時間6日午後8時40分(日本時間7日午前9時40分)ごろ、シリアの空軍飛行場に対し、巡航ミサイル59発を発射した。
米、シリア政権に軍事攻撃=巡航ミサイル59発―トランプ氏「虐殺終わらせる」

アメリカ国防総省は、日本時間7日午前9時40分ごろ、アメリカ軍が59発の巡航ミサイル「トマホーク」を、シリア軍の関連施設に発射したと発表した。
巡航ミサイル「トマホーク」59発 アメリカ シリアを軍事攻撃

この攻撃は、アサド政権側が罪のない市民に恐るべき化学兵器攻撃を行った事に対する対抗措置だとアメリカは主張している。しかし、本当に化学兵器か使われたのか、化学兵器を使用したのは誰なのか、明白な事実の認定も無く、国連決議も無く、有志連合ですら無い。アメリカが攻撃を受けたわけでもなければ、同盟国への攻撃があったわけでもない。アメリカ単独の判断で主権国家を一方的に武力攻撃する事は許されない。

もう一点問題なのは、この武力攻撃が、中国に対するプレッシャーであり、北朝鮮に対する恫喝だという点だ。シリアは数少ない「北朝鮮を承認し、韓国を承認していない」国だ (余談だが北朝鮮と国交の歩くにはかなり多い)。

この攻撃は、北朝鮮問題も議題の一つにした米中会談のさなかに行われた。トランプ氏は夕食会の間、「重大行動」に取り組む自らの姿を習氏に誇示するように振る舞った と言われている。また、トランプ大統領は焦点の北朝鮮問題について、習近平国家主席に取り組み強化を促す一方、中国が有効な手を打てない場合は米国が単独で行動する用意があると伝えた。

米国務長官は「シリア攻撃は北朝鮮への警告」と語った。

安倍はそのシリア攻撃も真っ先に支持した。米大統領との電話会談で、シリア問題に関連して「北朝鮮の核・ミサイル問題に対しても、日米韓3カ国の連携を強化することで一致した」と報じられた。

緊迫の朝鮮半島情勢。過去最大規模の米韓合同軍事演習。米空母・駆逐艦が朝鮮半島に集結。

3月から、過去最大規模の米韓合同軍事演習が行われている。

米韓、2カ月間の大規模合同軍事演習を開始 北朝鮮の脅威を警戒

軍事演習は史上最大規模、米空母出撃で正恩氏射程 中国と『黙認』事前協議、米軍特殊部隊「斬首作戦」決断も

北朝鮮、「強硬対応」か=米韓演習に対抗し挑発も

さらに、3月にこの軍事演習に参加し、その後朝鮮近海から離れていた空母カールビンソンが再び朝鮮近海に戻りつつある。

アメリカ海軍の空母打撃群、朝鮮半島に向けて航行 北朝鮮を牽制か

米空母・駆逐艦が朝鮮半島に集結 11日は最高人民会議

ミサイル駆逐艦など合流か 米空母、朝鮮半島近海へ派遣

朝鮮半島は一触即発の緊迫した事態だと言っていい。しかもこの米韓合同軍事演習に日本は深く関わっている。(米韓演習 米本土から在日米軍基地中継 F22など大量投入)

そればかりか、14日参院本会議で、自衛隊と米軍が物資や役務を融通し合う日米物品役務相互提供協定(ACSA)の改定案が承認された (自民、公明、日本維新の会などの賛成多数、民進、共産などは反対)。

我が日本では「敵地攻撃能力」が議論される。一昔前なら口にすることさえはばかれていた。

海上自衛隊は、北上するカールビンソンとの共同訓練を予定している。

 海上自衛隊が朝鮮半島近海に向けて北上している米海軍の原子力空母「カール・ビンソン」を中心とする第1空母打撃群と近く共同訓練を実施することが12日、分かった。海自の護衛艦が参加し、巡航訓練などをする見通し。日米が連携し、弾道ミサイル発射などの挑発行為を繰り返す北朝鮮をけん制する狙い。自衛隊幹部が明らかにした。
海自、米空母と共同訓練へ 日米連携し北朝鮮けん制

もはや訓練というより実戦配備と言ってもいいだろう。海上自衛隊の任務は、敵潜水艦の攻撃から米海軍を守り、米空母や米原潜に「安全な」活動海域を提供する事にある。海上自衛隊は他国軍隊と比べて対潜水艦作戦能力が極めて高い(韓国が16機しか保有していない対潜哨戒機P3Cを日本は80機保有しておりアメリカについで保有数が多い。さらにP-1を33機保有)。

互いに相手を脅威と見なす軍事的抑止論では、事態は悪循環。むしろ緊張を高めるだけ。朝鮮戦争はまだ「休戦」状態にすぎない。

朝鮮戦争は終わったわけではなく「休戦」状態にすぎない。休戦協定は1953年7月27日午前10時、朝鮮人民軍代表兼中国人民志願軍代表と国連軍代表により署名された (朝鮮戦争休戦協定)。朝鮮戦争における「国連軍」は、ソ連が中国代表権問題から欠席中の安全保障理事会の決議に基づいているが、国際連合憲章第7章に基づく、安保理が指揮する正規の国連軍ではない。正規の国連軍が組織された事はこれまで一度も無い(国連軍))。「北侵を前提とした大規模軍事演習を在韓国連軍が実施したこと」などにより、北朝鮮側は1994年、1996年、2003年、2006年、2009年、2013年の少なくとも6回にわたり、もはや休戦協定に束縛されないと表明している (朝鮮戦争休戦協定)。

日本の横田基地には、この「国連軍」の「在日米陸軍・国連軍後方司令部」があり、キャンプ座間、横須賀海軍施設、佐世保海軍施設、横田飛行場、嘉手納飛行場、普天間飛行場、ホワイト・ビーチ地区の7カ所が国連軍施設に指定されている。

1975年11月、第30回国連総会は「国連軍司令部」を解体する2件の決議を採択した。2004年、北朝鮮は、アナン国連事務総長あてに書簡を送り、韓半島内の国連軍司令部を解体するよう要求し、北朝鮮を敵対視する米国の政策が不可避な戦争を招くことになると主張した。同スポークスマンは「在韓国連軍司令部は米軍が主導する兵力であって、国連平和維持軍ではない」とし「したがって、北朝鮮の要求は韓半島から米軍を撤退させるためのもの」と指摘した。 2016年10月には「第30回国連総会の決議通りに米国が不法な南朝鮮駐屯『国連軍司令部』を一日も早く解体し、すべての侵略武力を撤退すること」を求めた。

世界最大の核保有国が他国の核開発を批判。米韓合同軍事演習を問題視しない欺瞞。

北朝鮮の核開発は許されないし、北朝鮮の肩を持つ気は全くないが、こうした大規模な米韓合同軍事演習が非難されないのは、全く片手落ちというしかない。世界最大の核保有国アメリカが、北朝鮮の核開発を批判するのはダブルスタンダードだ。戦争は互いに「自衛」を口実に始まる。

(北朝鮮外務省)報道官は「トランプ米政権が『力による平和』を叫び、朝鮮半島に戦略攻撃手段を次々と投入しているが、われわれは眉一つ動かさない」と強調。「われわれに手出しする者には『超強硬』に立ち向かい、強力な力で自らを守る」と訴えた。
「超強硬」対応を警告=米空母の急派非難―北朝鮮

北朝鮮外務省の報道官はKCNA(朝鮮中央通信)を通じて、「自衛のために強力な武力を行使し、挑発する者に対して最も激しい反撃を行う」と述べ、現在の姿勢を貫く意向を示した。
「戦争の準備できている」 北朝鮮、米空母派遣を非難

北朝鮮がアメリカ本土に届く核ミサイルを開発している事をアメリカは脅威と見なしているに違いない。北朝鮮は強大な在韓米軍を脅威と見なしている。互いに相手を脅威と見なし、それに対抗するために軍備を増強するのは、出口の無い悪循環だ。米国家安全保障会議(NSC)が核とミサイルの開発を進める北朝鮮に対抗するため、核兵器を在韓米軍に再配備することをトランプ大統領に提案したと報じられている。軍事的圧力と恫喝によって自己の主張を通すのではなく、朝鮮半島非核化を含む平和的手段で事態を解決すべきだ。

核兵器の応酬ともなれば、北朝鮮や韓国はもちろん、日本にも重大な被害が及ぶだろう。いや、韓国の原発が狙われただけで、日本が受ける被害は重大だ (韓国の原発銀座で惨事なら 「西日本の大半避難」の推定)。

火に油を注ぐ安倍内閣。言葉だけは勇ましいが、どうやって日本国民を守るのか。

話を元に戻そう。朝鮮半島で戦争が起きるのか、それはどの程度の規模なのか、誰にもわからない。互いに相手を威圧し、相手の出方を確かめただけで終わるかもしれない。しかし、一触即発の事態である事には違いない。この時、日本は何をすべきか。

安倍首相は、6日の「武力行使も排除しない姿勢を評価する」発言に続き、10日には「いかなる事態になっても国民の生活と平和な暮らしを断固として守り抜く決意だ」と述べた。

どのようにして「国民の生活と平和な暮らしを断固として守り抜く」のか。フリージャーナリストの志葉 玲氏が防衛省に問い合わせて得た回答は「いろいろ長々と言っていたけど、端的に意訳すると、「アメリカ様が何とかしてくれることを期待。自衛隊がミサイル攻撃を防ぐことができるかはお答えできない」という事だった。要するにジャイアンの陰に隠れていれば大丈夫、という程度の話なのか。

そりゃそうだろう。もし、北朝鮮が日本の在日米軍基地や原発を攻撃したら、それを100%防ぐ手段など無い (だから新型ミサイル防衛システムTHAADを買わせようとしている。軍需産業丸儲け)。ジャイアンの陰に隠れても無駄。むしろジャイアンもろとも標的となる。北朝鮮ははっきりと「在日米軍基地が標的」と言っている。首都東京には「国連軍後方司令部」を始め多数の米軍基地が集中している。沖縄を始め日本全土に在日米軍基地は存在する。もし戦闘になればそれらが攻撃目標となる可能性は高い。在日米軍基地だけがピンポイントで攻撃され、日本人には被害が及ばないという保証は無い。というか、米軍基地が攻撃されたら周辺の住民にも被害が及ぶと考えた方が自然だろう。核攻撃ならなおさらだ。北朝鮮が「日本が米軍を支援している」と見なせば、米軍基地だけでなく日本そのものが狙われるだろう。海上自衛隊が米海軍と行動をともにするなど、むしろその危険を高めるだけだ。

「武力行使も排除しない姿勢を評価する」と言うなら日本にも標的となる事を覚悟すべきだし、それを避けるためには、非軍事的手段による解決を目指すしか無い。安倍政権の対応は、米軍による武力攻撃を二度も思いとどまらせた韓国政府とは対照的だ。

アメリカは、1990年代のクリントン政権期の「第1次核危機」と、2000年代のブッシュ政権期の「第2次核危機」の時にも、北朝鮮への軍事攻撃を検討した。しかし、北朝鮮の報復攻撃による、アメリカとその同盟国の被害リスクが大きすぎることから断念した。北朝鮮への先制攻撃や斬首作戦(指導者の暗殺)ができるなら、とうの昔にやっていたはずだが、できなかったのだ。
1993〜1994年の第1次核危機の際には、アメリカが北朝鮮の核施設を対象にサージカルアタック(局部攻撃)をしたら、100万人以上の韓国人と10万人以上のアメリカ人が死亡するとの試算が米政権内で出された。当時の韓国の金泳三大統領が、クリントン米大統領の核施設攻撃に断固反対し、中止させた。 2003年の第2次核危機の際にも、当時の盧武鉉大統領はブッシュ政権に対し、「軍事オプションは絶対に呑めない」と強く反対した。北 の反撃による韓国などへの被害リスクが大きすぎて先制攻撃できないとアメリカは判断した。イラクやリビアは攻撃できても、北朝鮮は攻撃できなかったのだ。
盧武鉉政権時に大統領府外交安保首席秘書官を務めた韓国国防研究院のソ・ジュソク責任研究委員は3月5日、都内で行われた朝鮮半島の安全保障政策に関するシンポジウムで、アメリカによる先制攻撃のリスクについて、次のように述べ、強い懸念を表明した。
「1994年のクリントン政権時よりも北朝鮮の攻撃能力が上がっているので、被害はもっと大きくなる。韓国の指導者で先制攻撃に同意する人は1人もいない」
北朝鮮を攻撃したら何が起きる——もし永田町が核攻撃を受けたら

自国(民)の被害をリアルに想定できる韓国政府と違って、安倍内閣はそれもできない「平和ボケ」なのか。こちらが強気に出れば相手はひるむに違いないという「抑止力論」の幻想に取り憑かれているのか。相手がひるむかどうかはわからない。抑止力論は相手がひるむはずだという希望的観測の上に成り立っているにすぎない。

詳細や情報源も明かせないのに、北朝鮮がサリンを弾頭に付け発射する能力を保有などと、危機感を煽る事だけは一生懸命だ。単に「化学兵器」では無く「サリン」と言う単語を使ったのは、その言葉に日本人がどう反応するかを計算した上での事だろう (一方で、日本政府は昨年、毒ガスを含む化学兵器や生物兵器の一切の使用を憲法9条が禁止するものではないとする答弁書を決定している。さらに付け加えるなら、日本政府は「核兵器禁止条約」交渉に不参加だし「核先制不使用」に反対している)。

集団的自衛権を認めた安保法制によって、日本を取り巻く環境はより平和に近づいたはずではなかったのか。2年前、アメリカの戦争に巻き込まれることは「絶対にあり得ない」と言ったばかりではないか。もし日本がアメリカの同盟国でなければ、北朝鮮には日本を攻撃する理由が無い。

「原発の全電源喪失は考えられない」「最後のお一人にいたるまできちんと年金をお支払いしていく」「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。自民党」から始まって、「汚染水はアンダーコントロール」「健康問題については今までも現在も将来も全く問題はないと約束します」、そして、「総理も議員も辞める」発言まで、言葉面は勇ましいが何の重みも無い。断定的な言い方をすればするほど真実味が無い。カラ元気で強がりで、空疎で、しかもその言葉の結果には責任を負わない戯言・大言壮語につき合わされる国民はたまったものではない。しかもメディア受けを狙ったこれらのフレーズは、「強いリーダー」をイメージさせ、「やってる感」を演出しているにすぎない。

非軍事的手段、話し合いによる解決を。

もう一度いうが、アメリカに尻尾を振って道連れにならないよう、平和的手段による解決を目指すべきだ。

 トランプ氏の「日本を100%守る」という言葉を引き出し、安倍官邸は、「大成果」だと喧伝した。
 こうした報道を繰り返し聞かされた国民は、次のように考えた。

――北朝鮮はいつ日本にミサイル攻撃を仕掛けるかわからない。もし、米国が日本を見放したらと思うと背筋が寒くなる。幸い、安倍さんがうまくやってくれた。何かあったら、トランプさんが守ってくれる。安倍さんは、トランプさんの親友になったのだから――

 日本の国内には、このような奇妙な安心感が生まれたのだ。
 さらに、この思考回路は、暗黙のうちに、次のような論理を肯定する。

――安倍さんとトランプさんが仲良くすることが何より大事。そのためには、多少譲歩しても仕方がない。トランプさんが望むことを、日本自ら進んでやることによって、向こうに恩を売り、さらに両国の絆を強いものにして欲しい――

(中略)

 いずれにしても、日本人が、本当に安倍政権の対米追随路線の怖さに気づくのは、やはり、前述した北朝鮮とのミサイル戦争に巻き込まれて、日本の国土が戦場と化し、数千人の死傷者を出すときまで待たなければならないのかもしれない。
 そういう事態になって、初めて日本の国民は気づく。

――あの時、日本は米国を止めるべきだった。中ロと協力してでも、北朝鮮との戦争を止めて欲しかった――と。

 そして、私たちは、次のような疑問に突き当たるだろう。
 日米安保条約と在日米軍基地があるから日本の安全が守られるというのは間違いだったのではないか。日米安保条約と在日米軍基地があったからこそ、日本が無用な戦争に巻き込まれることになったのではないか。

――政治の役割は二つある。一つは、国民を飢えさせないこと。もう一つは、これが最も大事です。絶対に戦争しないこと――

 これは、菅原文太さんが亡くなる約4週間前に沖縄で行った最後のスピーチの有名な一節だ。
 今、日本人は、この言葉をかみしめて、日本が進むべき道について、根本から考え直すべきではないだろうか。(文/古賀茂明)
古賀茂明「北朝鮮、シリア 日本の危機が安倍総理のチャンスになる不可思議」

こちら↓は今回の朝鮮での軍事衝突の可能性に関連した記事ではないが、結論部分は大いに参考になる。

ここで北朝鮮の言い分にも耳を傾けてみよう。

「イラク、リビア事態は、米国の核先制攻撃の脅威を恒常的に受けている国が強力な戦争抑止力を持たなければ、米国の国家テロの犠牲、被害者になるという深刻な教訓を与えている」(2013年12月2日『労働新聞』)

北朝鮮の核・ミサイル開発はイラクやリビアの二の舞にならないための「強力な抑止力」というのだ。そして求めるのは米朝間の平和協定締結であることは以下の演説からわかる。

「米国の敵視政策の清算は、わが共和国に対する自主権尊重に基づいて米朝間の平和協定を締結し、各種の反共和国制裁と軍事的挑発を終えるところからまず始めるべきである」(2013年7月2日第20回東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会合、北朝鮮の朴宜春(パク・ウィチュン)外相の演説)

日本がとるべき道は、北朝鮮への先制攻撃も視野にいれるトランプ政権に対し、外交的アプローチの強化を求めることではないだろうか。

トランプ政権は、北朝鮮が非核化措置をとらない限り、対話に応じないとするオバマ前政権の「戦略的忍耐」は失敗に終わった、と判断した。であるならば、安倍政権に求められるのは、以下のように米国を説得することだろう。

「北朝鮮との対話に乗り出し、交渉の過程で核放棄とミサイル開発の中止を求め、見返りに平和協定を結んで北朝鮮に『米国は攻撃しない』という保障を与えるべきだ」と。

米国、北朝鮮どちらの国が軍事オプションを選択したとしても、全面戦争に発展しかねない。そうなれば北朝鮮の弾道ミサイルが飛来し、日本が壊滅してしまうおそれがあることはみてきた通りであるからだ。
対北朝鮮「ミサイル防衛」も「敵基地攻撃」も驚くほど非現実的である


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北朝鮮ミサイルは脅威 ? 「われわれは攻撃されかかっているのだと煽ればよい」はナチスの手法

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の人工衛星打ち上げ問題で、マスメデイアが騒いでる。
いくつかwebニュースサイトの見出しを検索で上位に並んだ中から拾ってみた。

北朝鮮ミサイル 自衛隊に破壊措置命令…イージス艦で迎撃 毎日新聞 1/29

自衛隊 各地で部隊展開 北朝鮮の動きに備え – NHKオンライン 1/30

防衛相 弾道ミサイル迎撃「破壊措置命令」 NHKニュース 1/30

北ミサイルに備え「PAC3」配備急ぐ…防衛省 読売 1/30

防衛省に迎撃ミサイル配備など 自衛隊が警戒続ける NHK 1/30

破壊措置命令で自衛隊が迎撃態勢 防衛省内にPAC3配備 産経ニュース 1/30

破壊措置命令、厳戒態勢3つのポイント 産経ニュース 2/1

北朝鮮ミサイル、迎撃態勢の整備急ぐ 自衛隊に破壊措置命令  日本経済新聞 2/3

イージス艦3隻配備=沖縄にPAC3、救護部隊も―北朝鮮ミサイル対応・防衛省 時事 2/3

日本がイージス艦3隻展開、北ミサイルの迎撃態勢を本格化 ロイター 2/3

【北朝鮮ミサイル予告】日本は迎撃態勢、イージス艦・PAC3を配備 The Huffington Post 2/4

北朝鮮の発射予告 沖縄に迎撃ミサイル部隊派遣へ NHK 2/4

防衛省の迎撃態勢の概要判明 イージス艦3隻を展開 南西諸島にPAC3追加配備 産経ニュース 2/4

ミサイルに緊迫の島 真上飛ぶ沖縄の離島 産経ニュース 2/4

極めつけは、NHKのこのニュースだ。
北朝鮮発射予告 警察庁 テロ対応部隊を沖縄に配備へ
写真とタイトルだけ見たら、まるでミサイル発射の混乱に乗じてテロ事件が起こる可能性を示唆しているようだ。

ミサイルでテロ ?

こうも毎日毎日、、、、まるで戦争前夜のようだ。
皆さん落ち着きましょうね(笑)。今、日本は戦時体制下ですか ?
まるで日本が北朝鮮のミサイルに狙われているかのような雰囲気。
でも違いますよ。

日本が注意しなければいけないのは、そのミサイル(人工衛星を打ち上げるロケット)が制御不能になって、その一部(一段目とか)が日本に落ちてくるかどうかだけ。
ちゃんとコントロールされていれば公海上に落下する予定だ。
もし日本に落ちてきたら、PAC3では命中率低すぎるし、守れるのはせいぜい半径20Km程度。命中したとしても破片はバラバラそこら中、より広い範囲に落ちてくる。

半径20Kmと言えば東京23区くらいの広さ。つまり、特定の軍事基地などが「狙われた」場合にはある程度意味があるかもしれないが、どこに落ちてくるか分からない目標を破壊するにはカバーできる範囲が狭すぎる。
制御不能になる確率もかなり低いが半径20Km内に落ちてくる確率も限りなくゼロに近い。そのカバーするエリア外に住むものにとってはまったく意味がない。
住民を守るための実効性のある対処というより単なるデモンストレーションにすぎない。

本当に防ぐなら住民避難やシェルターが必要。というか、まず原発停止。
原発周辺にこそ迎撃ミサイルを配備すべきではないのか。
また、米軍は普天間飛行場や嘉手納飛行場、嘉手納弾薬庫や辺野古弾薬庫にPAC3を配備したのだろうか。
それをしないということは、本音では脅威だとは思っていない、そんなことが起こる可能性は限りなくゼロだと判断している証拠。

しかも、落下する部品ではなく、日本を狙ったのではないミサイル本体を撃ち落とせば明らかな敵対行為・先制攻撃であり、むしろ日朝間の緊張関係を激化させ、最悪の場合は戦争の口実を与えることになる。

今行われていることは、実際に役に立つのかどうかも怪しいミサイル防衛システム(注1)をアメリカに売りつけられたことは棚に上げての実効性のないデモンストレーションにすぎない。
北朝鮮は怖いという「煽り」のために、そして自衛隊は頼もしいという宣伝と、そこらじゅうにミサイルがあるという戦時体制になれさせるためだ。

むしろ、真上を飛ぶと言われている沖縄の地元紙の方が冷静な報道姿勢だ。

北朝鮮ミサイル 沖縄、不測の事態も想定 漁師は平静
 北朝鮮による事実上の弾道ミサイル発射通告。沖縄県内の関係自治体には3日、防衛省から「破壊措置等の実施に関する命令を発出」とのファクスが届いた。ただ、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の動きや配備計画などは不明で、担当職員は「子どもたちの登下校に対応が必要になる」と懸念も。一方、漁業関係者は「前例もある。淡々と対応する」と平静を保つ声もあった。
 PAC3が配備されている航空自衛隊那覇基地では、ミサイル発射口を上空に向け、レーダーを海上側に固定する様子が確認された。知念分屯地がある南城市は「必要が出てくれば、市の国民保護計画で定める児童・生徒の登下校時の対応を検討することになるだろう」と不測の事態を想定。
 ロケットが上空を通過する可能性がある先島諸島。宮古島市の下地敏彦市長は「情報は報道の範囲。万が一を想定し、市民の生命・財産を守るという観点で防衛省から状況を聞きたい」と述べるにとどめた。
 宮古島市の子育て世代の母親らでつくる「てぃだぬふぁ島の子の平和な未来をつくる会」の石嶺香織共同代表(35)は「島が陸自配備問題で揺れる中で、必要以上に危険をあおり、軍事増強の口実を与えることにならないか」と懸念を示した。
 県漁業協同組合連合会の上原亀一会長は「2段目のカバー落下地点はフィリピンの東側で県内の漁業者はいない地域。注意喚起はするが、落ちてくるかどうかも分からないものを気にして漁を自粛してとは言えない」と平静を保った。
「沖縄タイムス」2月4日

[ 2/5追記 ]・・・・・・・・・・・
<社説>PAC3先島配備 優先すべきは外交努力だ 琉球新報
[ 2/7追記 ]・・・・・・・・・・・
北朝鮮の“長距離弾道ミサイル発射騒動” 八重山毎日新聞
[ 追記ここまで ]・・・・・・・・・・・

もうひとつ、北朝鮮のミサイル問題からは離れるがマスメディア(テレ朝)の報道の「煽り」例を見ておこう。
中国海軍が津軽海峡を横断 領海侵犯はなし
領海侵犯がないのなら、わざわざニュースにする価値がある ?
しかも、海は無害通航権があるため、事前通告なしに領海内を他国の艦船(軍艦であっても)が通過しただけでは「領海侵犯」とは言いません。
用語も適切ではないですね(注2)。

ヒトラーの参謀だったヘルマン・ゲーリングの言葉(ニューンベルグ裁判での発言)。
「戦争を望まない国民を政治指導者が望むようにするのは簡単です。国民に向かって、われわれは攻撃されかかっているのだと煽り、平和主義者に対しては愛国心が欠けていると非難すればよいのです」
まさに今、安倍自民と一部マスメデイアは、戦争をやりたくて仕方ない安倍と軍需産業のために、国民を煽り続けている。
だまされてはいけない。
さらにこの騒ぎと同時進行で、TPPの調印が行われ、国会では甘利問題、憲法改正、南スーダンでのPKOなど重要な議題で議論が行われていることも忘れてはいけない。


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・注1
【北ミサイル】実は思ったより頼りない迎撃ミサイルPAC3。命中率は20~40%
http://matome.naver.jp/odai/2136578443021628101

あたらないミサイル防衛
https://tanakanews.com/120423aegis.htm

米ミサイル迎撃実験またも失敗 ミサイル防衛構想は軍需産業の詐欺だ
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/80681766a2739c79b400a9522bbf3c8b

北朝鮮は、米朝平和条約を締結したいと言ってるのに、脅威だとして舎弟国家にミサイル防衛システムを売りつけるの巻 ―
http://velvetmorning.asablo.jp/blog/2015/11/05/7886866

ミサイル探知のできないイージス艦を米国から買わされている日本
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/zieitaico/iigiskankonyuco.htm

山本太郎~原発が弾道ミサイルで狙われたらどうするんだ~ミサイル防衛システムは日本を守ってません!
http://ameblo.jp/64152966/entry-12056108647.html

・注2
無害通航
https://ja.wikipedia.org/wiki/無害通航

領海侵犯
https://ja.wikipedia.org/wiki/領海侵犯
「無害でない通航」と「無害通航」
外国船舶の自国領海内における「無害通航権」は国連海洋法条約で認められており、或る国の領海内へ外国の軍艦や民間船舶が進入したことをもって、ただちに領海侵犯と解釈されることはない。これは、歴史的に海洋を介して諸国民が交易を活発に行っていたことから、海洋を諸国民共有の財産と考える思想が背景にあり、「領海」は、許可のない「進入」をもってただちに「侵犯」と解釈される「領土」や「領空」と、国際法上での定義で大きく異なるのである。


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