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安倍内閣が熊本地震を政治利用。その対応の頓珍漢、アベコベぶり。オスプレイ活用は政治的デモンストレーションにすぎない。

熊本地震に投入されたオスプレイ

前回記事で、震災をダシに菅官房長官が改憲発言、丸川環境大臣は「川内原発は運転停止の必要なし」としている事などについて書いたが、安倍政権の「震災の政治利用」と頓珍漢ぶり、アベコベぶりがますますひどい。

安倍内閣が、熊本地震に際してした事。成果を自慢げに演出したいようだが、、、。
・だから緊急事態条項が必要と発言
・川内原発止めず
・実情無視の「屋内避難」指示
・熊本県の要請よりもコンビニ弁当を優先。結果、大量売れ残りか ?
・「激甚災害の指定」いまだ行われず。安倍氏、自分が責任取るのがいや ?
・熊本大地震は「大震災級」ではないので、消費税10%は予定通り
・震災対策よりTPP批准優先、どさくさにまぎれて悪法次々。
・そしてオスプレイの政治的デモンストレーション

被災地のスーパーやコンビニの弁当が品薄になる事を心配して、おにぎりの補充を迅速に行うよう安倍内閣は指示した。補充は内閣が行ったのではない。業界が努力しただけだ。いつものように経団連に賃上げをお願いし、携帯各社に値下げをお願いし、今度は食品小売り・流通業界に品薄解消をお願いしただけ。それをさも政府の手柄であるかのように書くマスメディア。しかも、熊本県の要請38万食よりそちらを優先した。「きちんと買いに行ける状況を作りたい」という政府の説明だが「販売」では現金を持たずに避難した人には意味がないし、そもそも仮に無償だとしても「営業している小売店」に行く事ができない人たちこそ、災害弱者ではないのか。事実、大量に店頭に並べたところで買いに来れない人も多数いるので完全に供給過多。イオンモール熊本(クレア)は供給過多のようで、エライことになっている。賞味期限の短い弁当やおにぎりは値下げしても売れ残り、最終的には破棄されるしかないのか。完全に「何を優先すべきか」「それで被災者個々人まで届く事になるのか」を読み違えたミスというしかない。全員に行き渡るかどうかより成果を誇示しやすい、「70万食を今日中に」などというマスコミ受けする方策を優先した結果だ。

14日、1回目の地震が起きた時点で、熊本県が「激甚災害の早期指定」を求めた。ところが4月20日現在いまだに指定されていない。やっと、早ければ来週(4/25〜)にも指定する方向で調整に入った。やっと「閣議決定した」ではない。「調整に入った」だけである。しかも「早ければ」という事なので遅ければいつになるのか。それどころか「熊本大地震は「大震災級」ではないので、消費税10%は予定通り」と言いだす始末。口先だけで「被災地の復旧・復興を迅速に進めていく」とむなしい発言。ちなみに、東日本大震災の時には、菅民主党内閣は、翌日に「激甚災害の指定」を行い、浜岡原発を停止させた(注1)。

国会では、地震対策を論議すべきなのに、TPP批准に向けた審議に夢中。安倍政権の「震災の政治利用」と頓珍漢ぶり、アベコベぶりはますますひどくなるばかりだが、その象徴とも言えるのが「オスプレイ」だろう。

震災を利用したオスプレイのデモンストレーション、イメージ宣伝

18日、オスプレイが、熊本地震の被災地へ物資輸送を始めた。しかし、なぜオスプレイでなければならないのか。オスプレイでなくてもいい(ない方がいい)理由はいくらでもあるのに。

オスプレイの事故率は際立って高い。二次災害の危険もある。

オスプレイは整地・舗装された場所でなければ離着陸できません(できなくはないが下降気流と熱風で砂埃が舞い上がる、建物や樹木をなぎ倒す、火事を起こした事も)。過去の事例から「オスプレイは災害救助には不向き」とされている(注2)。海上自衛隊の護衛艦(輸送艦と称しているが事実上のヘリ空母、揚陸強襲艦)「おおすみ」は、オスプレイを載せるために甲板を耐熱仕様にする改修を行った。それほどオスプレイの排気は高熱だ(注3)。この「下降気流と熱風」のせいで着陸できる場所が限られる。今回も「広い運動公園」に着陸した。しかも、わざわざ、着陸地点に水を撒くという手間をかけた(注7 毎日新聞の記事)。そこまでしてオスプレイでなければならないのか。小型〜中型ヘリならこうした配慮は不要なばかりか、直接「被災者のいるところに近い場所」に届ける事ができる。「広い運動公園」に運んだのでは、そこから先、荷物を積み替えてさらに陸路で運ぶという二度手間だ。

事実、「受け入れ先の一つの県庁ロビーは企業からの支援物資も含む段ボールが積み上がり、満杯状態だ」(注4)。そこから先へ配られていない。必要なのは小型ヘリや陸路輸送とそのためのスタッフだろう。

自衛隊のヘリも16日の時点ですでに救援・輸送活動に参加している。まだまだ余力があり、数が足りないわけではない(注5)。わざわざ演習中のオスプレイをフィリピンから呼び戻して(丸一日かかる)、18日になって自衛隊の駐屯地(情報が交錯しているが、熊本空港 ? 在日米軍司令部(USFJ) のTwitterは「熊本県にある高遊原駐屯地で積み込んだ救援物資(水、食料、毛布、洗面用品等)を南阿蘇村の白水運動公園に届けました」と言っている )から南阿蘇村まで、たった20kmを空輸させる事に何の意味があるのだろう。オスプレイはヘリに比べ航続距離が長くスピードも速いとされているが、たった20Kmか25Kmでどれほどの違いが実際上でるというのだろうか。車で30分か40分の距離をわざわざオスプレイで運ぶ、着陸地点には散水が必要、着陸地点から3カ所の避難所までは結局トラックに積み替えて運ぶ、、、それなら最初からトラック数台(2機で20トンの荷物、4トントラック5台分)で目的地まで直行した方が手間もかからず時間的にもむしろ早いかもしれない。

これは、被災者を救うため実務的な必要に迫られ、オスプレイを使う事が最もよい選択(オスプレイでなければできない)というわけではなく、「オスプレイも日米安保もはやっぱり役に立つ、オスプレイが必要」と沖縄県民、佐賀県民、日本国民に思わせるためのデモンストレーションにすぎない。わざわざ海上自衛隊の護衛艦で給油させている(注6)点など「政治的ショー」というべきだ。こうした点での批判はマスメデイアにも表れた(注7)。これらの中には米国防総省国防分析研究所の元主任分析官や自衛隊幹部からの批判も含まれている。防衛省関係者は「オスプレイ投入は災害で使えることを示して安全性の懸念を取り除こうとする取り組み。災害の政治利用という批判はあるだろう」と指摘する(注7「毎日新聞」の記事)。

中谷氏は、18日の参院決算委でオスプレイは垂直離着陸が可能であることから「山間部など狭隘(きょうあい)な場所でも物資を運ぶことができる。災害時に役立つ能力がある」と有用性を強調したらしいが、それならオスプレイでなくてもヘリであればどれでも同じ、という事になる。むしろ、「狭隘な場所でも物資を運ぶ」という点で言えば小型〜中型ヘリの方が有利ではないのか。

さらに、オスプレイ活用についての政府説明も二転三転、ごまかしだらけ。17日朝の段階では、米軍の支援について「申し出はあるが、いま直ちに必要ではない」と述べていたが、2時間後には「米国から輸送支援ができると連絡が入った。大変ありがたい」と方針を変更。だがその後、米軍の申し出ではなく日本側の要請であった事が明らかになった。

マスメディアは政府の対応をどう伝えたか

オスプレイを災害救助に使う事を批判的に報道したメディアも少しはある。しかし、単に「米軍のオスプレイが被災地に物資を輸送した」という事実関係だけを伝えたメディアも少なくない。事実関係でまちがいはないし、何の評価も加えていないので、「公平公正」「政治的に偏っていない」報道のように一見思える。しかし、そうだろうか。そのような報道に触れた読者・視聴者はどう思うだろうか。自衛隊などがすでに輸送活動を行っている事を知らなければ、オスプレイだけが活躍しているように映る。また政府が被災者救援より政治的宣伝効果を優先した事などもわからないであろう。まったくの評価抜きの事実関係だけの報道だから「公平公正」「政治的に偏っていない」報道というわけではないのだ。そもそもたくさんある事象の中から何を選択して報道するか、その時点ですでに「判断」が行われる。あれは知らせるがこれは知らせないという判断が。その判断次第で、「公平公正」「政治的に偏っていない」報道ではなくなる可能性もでてくる。

「今日中に店頭に大量の食料を届ける」という報道でも同じ事だ。政府がそう発表した。それは事実だろう。しかし、それだけを聞かされたら、政府は頑張っているという印象を持つ事になるだろう。しかし、熊本県の要請よりそちらを優先した事、政府が頑張っている振りをしても未だに「激甚災害の指定」を行っていないことが報道されるかどうかで、受ける印象はかなり違う。

オスプレイが大活躍したかのように書く産経の記事など問題外だが、政府発表の事実関係(政府がそう言った)をただ垂れ流すだけの報道が公平というわけではない。マスメディアも「何となくイメージ宣伝」の片棒担がず肝心の事を報道して欲しい。形だけ「私が決断しました、最高責任者ですから」というエエカッコシイの宣伝に協力してどうする。こうしたマスメディアの姿勢が安倍内閣の支持率を不当に押し上げている。「国境なき記者団」による報道の自由度、日本は72位に後退したばかりだ。延期されていた「表現の自由」に関する調査で、国連特別報告者が「日本の報道の独立性は重大な脅威に直面している」として、メディアの独立性保護や国民の知る権利促進のための対策を講じるよう政府に求めた(注8)。マスメディアは、権力者におもねる事なくきちんと被災者・国民の側に立った報道をして欲しいと思う。マスメデイアがやらないなら、影響力は小さくても市民が発信するしかない。

・画像は共同撮影。スポニチのサイトより。


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・注1
安倍官邸が最初の地震の後、熊本県の支援要請を拒否! 菅官房長官は震災を「改憲」に政治利用する発言
熊本大地震「激甚災害指定」に消極的な安倍官邸が3年前、山口県の豪雨ではすぐに指定を明言していた! なぜ?
熊本県の支援要請を拒否し、激甚災害指定しない安倍晋三
安倍晋三、菅義偉が「激甚災害指定」しない理由
政府 早ければ来週にも激甚災害指定へ
熊本地震は大震災ではない?安倍首相が消費税10%に「リーマン・ショック級、大震災級の事態にならない限り予定通り引き上げていく」と再度答弁
菅長官「大震災級に該当せず」 消費増税巡り
いまだに熊本大地震を激甚災害指定もできない安倍政権が、TPP特別委員会だけは無理やり再開した。
熊本大地震でも鹿児島の川内原発を止めない安倍内閣と、東日本大震災で静岡の浜岡原発を止めた菅内閣。

・注2

オスプレイの 安全性に関するQ&A
オスプレイは、風速比較でCH46(ヘリ)の4倍の強さの下降気流を発生することが確認できる。オスプレイの着陸地は「舗装されたところ」、「土の露出が少ないところ」を想定し、ゆえに「不安なリスクはない」というのが防衛省の結論です。災害地の多くは、舗装されていない、土が露出している場所です。そうした場所への着陸は、大きな不安があるとうけとるべきでしょう。

オスプレイ、ネパール支援中に屋根吹き飛ばし「使えない」と報じられる
オスプレイ、ネパールの災害救助に参加。だが、活動は思わしくないらしい
【これは酷い】ネパール大地震に派遣されたオスプレイ、瓦礫を吹き飛ばして危険なことから後方に撤退!救援物資を配布したのは1機のみ・・・
オスプレイ飛来地で火災・民家破壊 穀田氏 「災害」も活用やめよ

・注3
「おおすみ」級を大幅改修
輸送艦「しもきた」で使われたオスプレイ用のコロ付き耐熱板
「オスプレイ」 潮岬の芝生を焼く
和歌山県は訓練前に認識 オスプレイ排熱で芝焦がす

・注4
おにぎりに1時間並んだ 救援物資、避難所に届かず

・注5
熊本地震でオスプレイ投入の一方、輸送能力がより高い自衛隊のヘリが棚ざらしに! 安倍-中谷が米軍と裏取引
オスプレイが運んだのは段ボール200個強だけ! 何度でも言う、オスプレイ投入は安倍政権の震災政治利用だ
自衛隊はヘリを491機保有(輸送用270機)。 何故日本政府は救援に米軍の助けを求めなければならないかー(孫崎享氏)
自衛隊はヘリを491機保有(輸送用270機)。何故日本政府は救援に米軍の助けを…(孫崎享、天木直人)

・注6
熊本地震 海自「ひゅうが」にオスプレイ着艦 生活物資輸送 連携アピール

・注7
朝日新聞 米軍オスプレイ、初の災害対応 実績づくりに疑問の声も
毎日新聞 <熊本地震>オスプレイ物資搬送 「政治利用」の声も
佐賀新聞 災害支援に米オスプレイ 佐賀配備影響の見方も
沖縄タイムス 被災地でオスプレイPR? 米専門家「理解に苦しむ」「自衛隊ヘリが適当」
琉球新報 <社説>オスプレイ派遣 災害の政治利用はやめよ
Web東奥 災害にオスプレイ/「露骨すぎ」身内も批判/同盟PR、安全性宣伝か
スポニチ オスプレイで物資輸送 安全性アピール狙いか?反対の声も
ただし、沖縄タイムス記事中に『オスプレイがCH47に勝るのは速度だ。例えば、負傷者を一刻も早く病院に搬送しなければならない緊急事態が生じたからオスプレイを投入したというのであればまだ理解できる』と書かれている点には疑問が残る。オスプレイでは、おそらく病院の屋上やグランドには着陸できないであろう。餅は餅屋。ドクターヘリの方がいいと思われる。
個人のブログ。
米軍“未亡人製造機”オスプレイの宣伝のため、熊本大地震を「政治利用」。人の命のことだけ考えて!
オスプレイの災害支援はやめてください

・注8
報道の自由度、日本は72位 国際NGO「問題がある」
日本で強まる報道規制と表現の自由の危機-デビッド・ケイ教授が訪日記者会見で語る
「表現の自由」国連報告者、高市総務相との面会かなわず

・補足1
こちらも
【首相は説明を】安倍首相は地震が続く中、「全員屋内避難」指示を出し、翌16日未明の本震で多くの家屋が倒壊した。
震災より応援演説 安倍首相「北海道5区補選」にまだ未練
菅直人政権の方がずっとマシだ!安倍政権の熊本地震対応に批判が集まる
あなたはご存知ですか?今、日本で起こっていること。安倍内閣は、日本の憲政史上、最悪の売国政権です。

・補足2
今回のオスプレイのデモンストレーションは「災害時にも役に立つ」という事を売り込むのも目的のひとつだろうが、災害時にはわざわざ軍用機を転用するより、災害ヘリの方がいいに決まっている。価格も桁違い。
オスプレイ17機で約3700億円。という事は一機218億(ミサイル警報装置、赤外線装置、自衛装置、レーダー、暗視装置、予備部品、搭乗員養成費用などを含む)、機体のみでも100億以上。一方、陸自の次期主力ヘリUH-Xは10億円、大型輸送ヘリCH-47J/JA「チヌーク」は30~40億円。横浜市の災害ヘリ2 号機は平成 9 年に約 11 億 7,600 万円で購入(http://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/pdf/siryo/j2-20131209-sy-46.pdf)、機種にもよるだろうがオスプレイ1機の値段で、一般的なヘリが 7〜20機買える。


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