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今のままがいいという人も、自民党支持者の人にこそ、「今回ばかりは野党に投票」。選挙後やってくるのはブラック企業合法化とブラック国家。あなたの知っている自民党と安倍自民党は全く別。【2016参議院選】

ぜひ当選させたい候補者

こんな政治は嫌だという人も、今のままでいいという人も、投票に行きましょう

いよいよ明日は第24回参議院選挙の投票日です。投票日前の最後の投稿になると思います。今回も忙しい方は太字の部分だけでも読んでね。

こんな政治はもう嫌だ、なんとか変えてもらいたいと思う人は選挙に行きましょう。行かなきゃ変わりませんよ。アベノミクスの恩恵などひとつもないという人は、7/10忘れず投票に行こう。棄権は危険、行かなきゃ変わらない。

1. 今のままでいいという人にこそ、投票に言ってほしい理由。選挙後に待ち構えているものはブラック企業合法化、ブラック国家。

実は、「今のままでいいや」という人にこそ投票に言ってほしいのです。なぜか。もし自民・公明が勝てば、「今のまま」の政治ではなくなるからです。今よりずっと悪くなります。例えば、その一例、「ブラック企業合法化社会」がやってきます。

全てのブラック企業が合法化!?与党が参院選後に成立を目指す恐怖の「残業代ゼロ法案」

高度プロフェッショナル制度は参院選の争点になるべきでは?

【雇用・争点】残業代ゼロ法案は大きな争点であるのに争点化されていないのはナゼ?

高度P制(残業代ゼロ)法案は参院選の重要争点です

全てのブラック企業が合法化!?与党が参院選後に成立を目指す恐怖の「残業代ゼロ法案」

【緊急拡散希望】「アベノミクスの本丸、ブラック企業合法化法案がやってくる」 … ブラック企業合法化を狙う労働基準法改正案が、現在国会で審議中で参院選後通過します。この法案は必ず日本経済の衰退を招きます。無関心な人に広く伝えて下さい。

消費税増税だって「延期」だよ。いつかはやってくる。

しかしこれは序の口。なんと言っても彼らの本命は「憲法改悪」、中でも「緊急事態条項」です。このブログでも何度か書きました(こちらこちらこちら)し、とてもわかりやすいサイトもあります(災害対応には緊急事態条項が必要らしいと思っているあなたに知ってほしい7つのこと、そしてもうひとつなんで与党に⅔議席取られちゃダメなの? ー4つのポイント)。

本来は国の権力者の横暴を押さえるための「憲法」が、権力者の独裁を認め、国民に義務を押し付けるものにかえられてしまいます。もはや憲法は、憲法という名前がついていても立憲主義の憲法ではなくなります。自民党の憲法改正草案は、「憲法改悪」どころではない、憲法を壊す「壊憲」とか憲法を廃止する「廃憲」と呼ばれています。もしこの改憲案が通ればブラック企業どころではない、ブラック社会・ブラック国家です。

選挙終盤になって出てきたのは、この「緊急事態条項」のひとつである「国会議員の任期延長」です。

改憲、議員任期延長案が浮上 自民、参院選後論議で優先

とりあえず賛成が得られやすいところからという訳です。大災害などと選挙時期が重なった場合、選挙をせずに、任期を延長しようという案です。しかし、選挙時期に大災害が起きても、衆参同日選挙であったとしても参議院の半数は改選されずに残っています。現憲法第54条で緊急時には「参議院の緊急集会」が対応すると定めているので、任期を延長する必要などありません。

これを認めてしまうと、「今選挙をやると与党が大幅に議席を減らす」と予想される時、選挙をせずに与党が多数を占めている議会構成のまま政治を続ける事ができます。そしてその間に、選挙制度を与党側に有利なように改悪する事もできます。

明日投票の選挙が、曲りなりにも「民主的で公平な選挙制度」の下での最後の選挙になるかもしれません(今の選挙制度ですら「民主的で公平な選挙制度」とはとても言えないという突っ込みはさて置き)。

どうですか。もし改憲派が今回の選挙で2/3以上の議席を占めたら、「今のまま」の政治すら壊されるという事をわかっていただけたでしょうか。改憲派は既に衆議院の2/3以上の議席を占めています。今回の選挙で参議院でも2/3以上の議席を取れば憲法改正の手続きを始める(発議する)事ができます。これだけは止めなくてはいけません。こんな政治は嫌だという人も、今のままでいいという人も、ぜひ投票に行きましょう。そして、今回ばかりは野党に投票。【自民党・公明党・おおさか維新・新党改革・こころ・幸福実現・支持政党なし党】以外の党に投票してください。

では誰に投票する

2. どれも似たり寄ったり違いがわからない、自分では選べないという方にはマッチングサイトあります。

ぜひ、【自民党・公明党・おおさか維新・新党改革・こころ・幸福実現・支持政党なし党】以外の党、具体的には【民進党・共産党・社民党・生活・国民怒りの声】のいずれかに投票してください。それでもまだ、その中のどの党がいいかわからない方は、過去記事で、マッチングサイトの紹介もしました。質問に答えるとあなたの考えに一番近い政党を教えてくれるサイトがいくつかあります。それを利用するのもひとつの方法だと思います。

3. ぜひ当選させてほしいこの候補。

ご自分の選挙区が以下のいずれかの場合は、ぜひこの候補に投票してください。当落線上で競り合っている議員です。これらの議員が当選して、競り合っている相手・自民・公明・おおさか維新が落選すれば、こちらはプラス1、相手側はマイナス1の2議席差になります。是非是非検討してください。

長野1人区 杉尾ひでや
新潟1人区 森ゆうこ
大阪4人区 わたなべ結
三重1人区 芝ひろかず(民)
埼玉3人区 伊藤岳(共)
東京都6人区 小川敏夫(民)
神奈川4人区 真山勇一(民) あさか由香(共)
愛知4人区 すやま初美(共)伊藤たかえ(民)
兵庫3人区 水岡俊一(民)
秋田1人区 松浦ダイゴ(民)
青森1人区 たなぶまさよ(民)
滋賀1人区 林久美子(民)
愛媛1人区 ながえ孝子(無)
大分1人区 足立信也(民)
山梨1人区 宮沢ゆか(民)

3分の2議席の鍵を握る候補者17人!

3. ぜひ落選させたいこの候補。

一方こちらは、落選させたい議員一覧。憲法違反の疑いが強い安保関連法に賛成したうえに、政治家が守るべき法律を守っていない議員たちです。「落選運動を支援する会」が発足から、指摘してきた「セコイ」議員であり、刑事告発された議員も含まれています。間違ってもこの人たちに投票しないように。詳細はリンク先ページをご覧ください。

【比例区】
「片山さつき・自民党参議院議員(比例)の政治資金問題 ~政治資金規正法違反の不記載罪の疑い~ 」
【選挙区】(北から)
宮城県・熊谷大候補
「熊谷大・自民党参議院議員(宮城)の政治資金問題 ~ セコイ支出、不適切な支出 ~」
福島県・いわき光英候補
「法務大臣の岩城光英・自民党参議院議員(福島)の政治資金問題 〜不可解な家賃問題〜」
新潟県・中原八一候補
「中原八一議員(新潟)を参議院選挙における落選対象議員第7号として告発しました」
千葉県・猪口邦子候補
「猪口邦子議員(千葉)を参議院選挙における落選対象議員第5号として告発しました」
長野・若林健太候補
「若林健太参議院議員(長野県)の政治資金問題 ~ セコイ支出・不適切な支出 ~」
京都府・二之湯智候補
「二之湯智総務副大臣(京都)を参議院選挙における落選対象議員第9号として告発しました」
兵庫県・末松信介候補
「末松信介・自民党参議院議員(兵庫)の政治資金問題 ~ セコイ支出、不適切な支出 ~」
「末松信介議員(兵庫県)を参議院選挙における落選対象議員第3号として告発しました」
島根県・青木一彦候補
「青木一彦議員(島根・鳥取)を参議院選挙における落選対象議員第8号として告発しました」
広島県・宮沢洋一候補
「宮澤洋一・自民党参議院議員(広島)の政治資金問題 ~ 政治資金規正法違反の疑い ~」
山口県・江島潔候補
「江島潔参議員議員(山口県)を参議院選挙における落選対象議員第10号としてを告発しました」
徳島県・高知県・中西祐介候補
「中西祐介議員(徳島・高知選挙区)を参議院選挙における落選対象議員第6号として告発しました」
愛媛県・山本順三候補
「山本順三・自民党参議院議員(愛媛県)の政治資金問題 ~ セコイ支出、不適切な支出 ~」
熊本県・松村祥史候補
「松村祥史議員(熊本)を参議院選挙における落選対象議員第2号として告発しました」
鹿児島県・野村哲郎候補
「野村哲郎議員(鹿児島)を参議院選挙における落選対象議員第4号として告発」
沖縄県・島尻安伊子候補
「島尻安伊子議員(沖縄)を参議院選挙における落選対象議員第1号として告発しました」

落選支援の会が指摘してきた「セコイ」参議院議員候補一覧
落選運動を支援する会オフィシャルサイト
これまでの刑事告発
舛添さん類似の「セコイ」参議院議員について

他にも当選させたくないこんな議員リスト。

“女の敵”参院立候補者リスト! DV、不倫・隠し子、セクハラ暴言常習犯…改憲勢力は女性差別主義者だらけ。女の敵は男とは限りません。

舛添より金に汚い自民党参院立候補者リスト! 政治資金でキャバクラ、エルメス、SMバー…安倍直系議員は暴力団と。舛添氏であれだけ騒いだのだから、当然このメンバーもアウト。今回の選挙の候補者ではないけど、甘利明前経済再生相はどうなった ? ちゃんとけじめをつけてほしい。

自民党支持者の方へ

4. 自民党を支持する理由は、大きな変化はいやだ、今のままがいい、という事 ?

既に書いたように、自民党(と改憲派)が多数を占めれば、それこそ戦後最大と言ってもいいくらいの「激動」がおこります。野党が多数(というか1/3以上)になっても、大きな変化はありません。だってもともと衆参どちらでも過半数すら難しい。衆議院では1/3以下。参議院での今度の選挙の目標も1/3以上を野党が占めるという控えめなもの。当然政権交代も起きません。

安定を求めるなら、その選択肢(自民に投票)は間違いです。今回政権与党に勝たせたら、憲法を憲法じゃないものに変えられる、という激変中の激変が生じる可能性が、無視できない大きな可能性として存在します。
今回、あなたが野党に入れて、野党が勝っても、政権交代は起きません。そもそも衆議院選挙じゃないですから、政権選択の選挙ではありません。当然、経済政策等が劇的に変わることはありません。むしろ、たいした変化は起きないのです。
いま重要なことは、現在の政権与党を今回勝たせたら、日本が立憲民主主義の国でなくなるかもしれないということです。
わかりやすくデフォルメして言えば、あなたが共産党に投票しても日本が共産主義の国になる可能性はゼロですが、あなたが自民党その他の改憲勢力と言われる人たちに投票すると、日本が立憲民主主義の国でなくなる可能性が、現実的危険として生じます。
  
やっぱり自民党に投票しようと思っているあなたに知ってほしい7つのこと

5. あなたが知っている自民党と安倍自民党は全く別の政党(と言っていいくらい別の政党)です。

これまでの戦後政治のほぼ全期間、自民党(とその前身政党)が政権を担当してきました。時期により、またどの派閥が主流派だったかにもよりますが、きわめておおざっぱに言うと、まがりなりにも専守防衛を守り、朝鮮戦争にもベトナム戦争にも出兵しませんでした。「軽武装・経済重視」路線でまがりなりにも国民の生活は豊かになりました。(憲法で定められた国民の権利を守れという国民の声もあって)、国民の権利もまがりなりにも、それなりの水準を維持してきました。自民党内には様々な意見・派閥があり、それなりにチェック&バランス機能が働いていました。

9条についての態度も安倍首相と大先輩ではあまりに違いすぎる。以前の記事でリテラの分析を紹介したが、もう一度掲載しておきたい。「押し付けられた9条があったからこそ」日本がアメリカの先兵となる事を防げた、という話である。安倍首相は逆に日本の自衛隊をアメリカに差し出そうとしている。

 原爆という新兵器が登場した以上、いままでのような軍備は役に立たない。最終的に各国は世界同盟のようなもの溶け込んでいくしか平和を維持する方法はないのではないか−−−−−いまでいう国連中心主義の理想である。これを聞いたマッカーサーは感激し、幣原の提案を受け入れることにした。だが、敗戦国の日本からこれを言い出すのははばかられる。日本国内を説得することも不可能だ。そこであえて、GHQから“押し付け”られた形にしてもらうことにしたというのだ。なんたる“謀略”(笑)。
 安倍との役者の違いが分かるだろう。
 しかも、幣原にはもう一枚、秘めたる意図があったという。それは緊迫化する米ソ冷戦において日本の青年がアメリカの尖兵になるのを防ぐことだった。朝鮮戦争の勃発後、マッカーサーは幣原に嵌められたことを悟るが時すでに遅しだった。9条という“押し付け”られた防波堤の存在によって、日本の戦後復興と驚異的な経済成長が成し遂げられたことはすでに書いた。これが国際政治の駆け引きというものなのだ。
 翻って安倍政権は、これとまったく逆のことをやっている。自衛隊員を守るどころか、アメリカの戦争に差し出そうとさえしている。それで得られるものは実はなにもないというのが新安保法制の実体だ。
  
改憲に動き始めた安倍首相の「押しつけ憲法論」は嘘だらけ! GHQ支配の元凶は自民党とお前のじいさんだ!

安倍自民党になってからこれらはことごとく壊され、さらに悪くなろうとしています。戦争経験者が次々引退した事も大きな理由かもしれません。だから、加藤紘一、古賀誠、野中広務、河野洋平、山崎拓、亀井静香、福田康夫などなど、自民党の元幹部・OB(あるいは保守系政治家)が、安倍政権を批判しています。それほど安倍自民党は、これまでの自民党とは別の政党なのです。

もうたくさんありすぎるので、関連記事のリストだけあげておきます。もし記事タイトルに興味を引かれたらリンク先記事を読んでみてください。

藤井裕久・元財務相 目の当たりにした東京大空襲の悲惨さ語る

安倍首相は祖父の顔に泥 自民OBが披歴した岸信介の“信念”

世界の警察官・米軍の警察犬になるのか!新安保法制と戦後70年の課題 元自民党副総裁 山崎 拓

福田元首相が安倍政権にブチ切れる!福田元首相「安倍晋三は日本をメチャクチャにするつもりか」

自民元重鎮 首相を批判/野中氏 死んでも死に切れぬ/古賀氏 恐ろしい国になった

山崎拓氏 安保法制で三角大福中と安倍氏の本質的な違い語る

加藤、古賀、野中氏…元自民幹部 宿敵「赤旗」に続々登場で首相批判

今度は自民党防衛族の元大物議員が安保法制批判!「安倍首相は軍国主義」「国策として誤り」

山崎拓、亀井静香ら4長老が反対表明 「大きな禍根を残す」

“安保”元自民党の重鎮ら安倍政権を批判

安倍批判元自民幹部が三角大福中と安倍の違いを 山崎、野中、古賀と加藤、白川、現役一人涙の批判

安倍、こりゃもうダメだ。

安倍暴走に批判 自民元幹部から次つぎ

安倍批判元自民幹部が三角大福中と安倍の違いを 山崎、野中、古賀と加藤、白川、現役一人涙の批判

自民党・村上誠一郎議員が涙を流し独白 安倍政権の安保法制を批判

山崎拓氏、亀井静香氏、藤井裕久氏、武村正義氏 安保法制に関する緊急会見 2015.6.12

反対4長老の会見詳報(1)亀井静香氏「ジジイだからといってこういう危機に黙っておるわけにはいかん!」

反対4長老の会見詳報(2完)山崎拓氏「自民党はヒラメ状態で上を見てる」

藤井裕久氏の反対声明 「中国の肥大化には対立的軍事同盟ではなく国連で対応すべき」

山崎拓氏の反対声明「不戦国家から軍事国家への大転換を意味する」

武村正義氏の反対声明「安保政策の進め方に一貫性なく荒々しい」

山崎拓、亀井静香ら4長老が反対表明 「大きな禍根を残す」

2015/07/16 山崎拓元自民党副総裁・亀井静香衆議院議員・藤井裕久元財務大臣・武村正義元内閣官房長官らによる緊急記者会見

「安倍首相は民主主義を理解しているのか。すべて白紙委任されたとでも思っているのか」山崎拓氏、亀井静香氏、藤井裕久氏、武村正義氏ら政界の重鎮が安保法案に怒りの記者会見

この会見で、「なぜ自民党内から(安保法制)反対の声が上がらないのか」という質問に山崎氏は「安倍首相も含め、ことごとく戦争を知らない世代だ。平和や安全が空気や水と同じように、タダで手に入れることのできるものだという感覚を持っている」という理由の他に、「非常に声を上げづらい雰囲気になっている。ヒラメ状態になって、みんな上を見ているということだが、安倍政権の権力にひれ伏して、うかつな声を上げると出世の妨げになるという面もかなりあると思う」と答えている。次の選挙での公認などをえさに、首相の言いなりになるしかない空気が自民党内にある、という事のようだ。

もし、今度の選挙で自民が負ければ、安倍首相の影響力が低下して、「大きな変化」は社会でおこるのではなく、自民党内でおこるかもしれない。そして少しはまともな従来の自民党に戻るかもしれない。先ほど引用したSEALDsさんのサイト記事の続きはこうだ。

今回野党が勝つとどうなるか、その場合の変化は、むしろ自民党の中に生じます。自民党の中で、本当はあんな改憲草案は憲法じゃないよねと思っている人たち。日本は、分厚い中間層をしっかりと回復させながら内需主導の経済を確立し、自由で民主的な国としてしっかり国際社会の信頼を確保していかないとね、と思っている人たちが、ついに意見を言い始めます。
あなたが信頼し、国際情勢が不安定な時には安定感を求めて応援したいと思う自民党って、むしろ、そっちの人たちじゃないですか?あなたが今の自民党に投票することって、そういう懐の深い保守政党だった自民党の息の根を止めることになりませんか?
  
やっぱり自民党に投票しようと思っているあなたに知ってほしい7つのこと

安保法制ではOBから厳しい批判を浴びせられたが、TPP問題では農協系団体が自民不支持を決めた。TPPでは反対から賛成へ態度を変えたくせに「反対と言った事は一度もない」と開き直る。リーマン級の経済危機があるのかないのか、自分の都合のいいように二転三転。消費税増税も「新しい判断」とかで公約を破った。増税を「延期」した事は庶民にとってはうれしい事だが、増税できるよう経済を立て直すという前提自体が実行できなかったのに何の反省もない。「延期」より「断念」すべきではないのか。「新しい判断」で公約破棄が許されるなら公約の意味がない。自分の手柄話は大げさにする一方で民主党政権時代の事は(でたらめな数字をあげて)ぼろくそ。こんな不真面目で嘘つきで自己中な総理は見た事がない。歴代総理はその政治的信念において(その主張に賛成か反対かはともかく)もっとまともであった。

長々と書いてきましたが、なんとかこの世の中変わってほしいと思っている人も、「今のままでいい」と思っている人も、いやむしろ「(従来の)自民党政治が続いてほしい」と思っている人こそ、明日は「今回ばかりは野党に投票」よろしくお願いしますm(_ _)m。

・画像は、こちらのサイト「3分の2議席の鍵を握る候補者17人!」から。

【関連記事】
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生長の家、立正佼成会が自民・公明党不支持声明。それだけじゃない、仏教、キリスト教、イスラム教の信者も。そして創価学会員からも。【2016参議院選】

創価学会員の勇気ある行動

生長の家や立正佼成会が、今回の参議院選で与党不支持声明を出している事はネットでは知られた話ですが、それ以外の多くの宗教者も戦争法や憲法改正に反対しています。

生長の家、立正佼成会が与党不支持声明。それだけじゃない、平和を求める宗教者の声。

生長の家の声明はこちら(一部抜粋、詳細はリンク先を)。

 来る7月の参議院選挙を目前に控え、当教団は、安倍晋三首相の政治姿勢に対して明確な「反対」の意思を表明するために、「与党とその候補者を支持しない」ことを6月8日、本部の方針として決定し、全国の会員・信徒に周知することにしました。その理由は、安倍政権は民主政治の根幹をなす立憲主義を軽視し、福島第一原発事故の惨禍を省みずに原発再稼働を強行し、海外に向かっては緊張を高め、原発の技術輸出に注力するなど、私たちの信仰や信念と相容れない政策や政治運営を行ってきたからです。
 ところが安倍政権は、旧態依然たる経済発展至上主義を掲げるだけでなく、一内閣による憲法解釈の変更で「集団的自衛権」を行使できるとする”解釈改憲〟を強行し、国会での優勢を利用して11本の安全保障関連法案を一気に可決しました。これは、同政権の古い歴史認識に鑑みて、中国や韓国などの周辺諸国との軋轢を増し、平和共存の道から遠ざかる可能性を生んでいます。また、同政権は、民主政治が機能不全に陥った時代の日本社会を美化するような主張を行い、真実の報道によって政治をチェックすべき報道機関に対しては、政権に有利な方向に圧力を加える一方で、教科書の選定に深く介入するなど、国民の世論形成や青少年の思想形成にじわじわと影響力を及ぼしつつあります。
 私たちは今回、わが国の総理大臣が、本教団の元信者の誤った政治理念と時代認識に強く影響されていることを知り、彼らを説得できなかった責任を感じるとともに、日本を再び間違った道へ進ませないために、安倍政権の政治姿勢に対して明確に「反対」の意思を表明します。この目的のため、本教団は今夏の参院選においては「与党とその候補者を支持しない」との決定を行い、ここに会員・信徒への指針として周知を訴えるものです。合掌。
今夏の参議院選挙に対する生長の家の方針「与党とその候補者を支持しない」

 生長の家は、宗教者としての純粋性の表現と、国の進む方向を誤らせないために、6月9日付で発表された会員・信徒への指針「与党とその候補者を支持しない」ことに加え、憲法改正を急ぐ「おおさか維新の会」、および安保関連法案に賛成した政党(自民党、公明党、日本のこころを大切にする党、日本を元気にする会、新党改革)とその候補者を支持しないことを表明します。
 なお、選挙での各個人の投票は、本人の自由意思に基づくべきですので、会員・信徒の皆さまにおいては、あくまでも各人の意思で決定して下さい。
今夏の参議院選挙に対する生長の家の方針(その2)不支持政党を追加

それに呼応する立正佼成会の声明はこちら(一部抜粋、詳細はリンク先を)。
立正佼成会と言えば、会員数公称約600万人で、幸福の科学、創価学会に次ぐ規模の新宗教教団である(幸福の科学の信者数の実体は謎 !? )。

宗教法人「生長の家」が6月9日、今夏の参議院選挙に対する教団の方針を公表されました。
「福島第一原発事故の惨禍を省みずに原発再稼動を強行」したエネルギー政策のあり方に警鐘を鳴らし、「憲法解釈の変更で『集団的自衛権』を行使できるとする〝解釈改憲〟」を憂慮する見解に、賛意を表します。
宗教法人「生長の家」の教団方針に賛意を表します。

昨年の「安全保障関連法」の強行採決によって、憲法を守るべき時の政権が恣意的に解釈を変更できる、という既成事実が生まれまし た。「あの日」、私たちは気がつかないうちに大切なものを失ってしまいました。それは信頼に基づく民主主義です。
今、私たちは危機感をもっています。 この選挙において、私たち一人ひとりが行う選択(投票)は、子どもが、孫が、そして今を生きる私たち自身が、どんな国に生きるのかを決定づけます。取り返しがつかない、まさに「切実」な日となります。いま一度、「信頼」できる政治を取り戻すために、私たち は主権者として、仏教徒として、この選挙に真摯に臨んで参ります。
第24回参議院議員選挙に向けて「私たちの切実」(pdfはこちら)

立正佼成会は、昨年(2015年)8月には、「安全保障関連法案」への重大な危惧を表明してすべてのいのちを守るためにと題する声明を発表していた。

生長の家、立正佼成会だけじゃない、平和を求める宗教者の声。仏教やキリスト教・イスラム教などの宗教者・信者が、今回の選挙で「戦争法に賛成する議員には投票しない」ことを呼びかけた。

仏教やキリスト教・イスラム教など、主催者発表で300人を超える宗教者・信者が、5月31日午後2時より、築地本願寺(東京都中央区)で「『戦争法』廃止・憲法改悪阻止をめざす宗教者・信者全国集会 『殺さない 殺させない』―今こそ、宗教者・信者として―」を開催した。参加者らは、7月10日に投開票が行われる参議院選挙で「戦争法に賛成する議員には投票しない」ことを呼び掛ける運動を全国に広げていくことを確認するアピールを採択した。
・・・・・・・・・・・・・・
この国は「今」、危機にある。
それは、70年の長きにおよぶ一人の戦死者を生み出さなかった歴史が、安保法制施行によって奪われようとしている「今」である。
それは、「過ちは二度と繰り返しません」と誓った先人たちの祈りを、憲法改悪への道筋によって踏みにじられようとしている「今」である。
それは、「経済成長」という虚妄を装いながら、実は敗戦の呪縛から自立しえない一部の政治家たちの都合によって、平和を愛する全ての人々の深い願いに応えようとしない「今」である。
「戦争法」廃止・憲法改悪阻止をめざす宗教者・信者全国集会に集うた私たちは、来る参議院選挙において、「戦争法に賛成する議員には投票しない」ことを呼びかける運動を、一人一人の宗教的活動の現場から全国に広げていくことをここに確認する。

2016年5月31日
「戦争法」廃止・憲法改悪阻止をめざす宗教者・信者全国集会 参加者一同
参院選で「戦争法に賛成する議員には投票しない」ことを呼び掛け 宗教者・信者全国集会 (関連 : 諸宗教者、信者ら改憲阻止訴え)

その他にも、直接選挙に絡めてではないが、多くの宗教者が戦争法・集団的自衛権や憲法改正に反対しています。

集団的自衛権行使容認の閣議決定に日本宗教界も反発

全日本仏教界 集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に関する理事長談話

真宗大谷派(東本願寺)安全保障関連法案に対する宗派声明発表

大阪で9条世界宗教者会議開催 アジアの諸教会も参加し、9条改定に反対

日本最大の新興宗教団体、創価学会はどうする ? 。内部の反発も激しい。

『殺さない 殺させない』が宗教者本来の願いだとするなら、日本最大の新興宗教団体、創価学会はどうする ? 。前回記事でも少し紹介させていただいたが、公明党、創価学会はかつて熱心に平和運動に取り組んできた(自公は平和憲法を捨てた。……28年前の創価学会婦人部編『まんが・わたしたちの平和憲法』に書かれた戦争へのシナリオが今の状況とそっくり)。

集団的自衛権に反対のはずだった公明党は、あっさりと反対の旗を降ろして賛成に回った。今回の選挙でも、憲法改正について改憲派である事は認めつつも、「自民党とはアプローチの仕方が違う」などと言っているが、これまでの経過を見れば、公明党はいつも自民党とは違うと言いつつ最後は押し切られてきた。連立を離脱してでも反対を貫くという姿勢はない。自民党政治の「ブレーキ役」を自認しているようだが、これでは「アクセル役」である。ほんとうにブレーキの役割を果たしたいなら野党になればいい。与党のままで、「ブレーキ役」などというのは矛盾もはなはだしい。

そうした中で、元学会員や現役学会員からも疑問と批判の声が噴出している。まずは、公明党副委員長、運輸大臣を歴任した二見伸明氏。

公明党元幹部 安保強行採決に「公明党の行動は万死に値する」と怒り

創価学会や公明党の支持者たちが「反公明党」を掲げてデモ運動!安保法制に抗議!世論調査でも公明支持層の反発鮮明+公明党元幹部 安保強行採決に「公明党の行動は万死に値する」と怒り

安保法制成立のカギを握る公明党に、支持母体の創価学会が反発を強めている。戦争法案に反対する街頭署名やネット署名も活発化し、反乱は表に出てきた。

昨年の安保法制国会では、抗議のデモや集会に創価学会の三色旗が見られた。その動きは今も続いている。

改憲阻止をめざす創価学会員のページ

元創価学会職員3名のブログ

今回の参議院選挙に東京から立候補している三宅洋平の選挙フェス(2016年7月2日)で、4世代続く創価学会信者の創価大学生が、今の公明党がやっていることは創価学会の本来の教えに反していると批判し、創価学会員に、自分で考え行動しよう、と呼びかけた。

 創価学会男子部のニューリーダーとして活動しています。ひいばあちゃんからの信心で、学会4世です。

 本来なら公明党支持者なんですけれども、ちょっと無理です。こんなことを言うと、まずいんですけど、怖いんですけど、友達減るんですけど、指をくわえて権力を暴走させているわけにはいかないんですよ!(歓声と拍手、「頑張れ」の声援)

 なんで今、創価学会は、公明党は、安倍さんとグルになって、好き勝手やっているんでしょうか。権力を批判しない宗教は、宗教じゃない。(歓声)

 ただ、私たちの闘いは非常に険しいものがありました。『安保を批判すると地獄に落ちるぞ』って、幹部から言われました。『安保にイエスともノーとも言ってはいけない』と、創価大学の学生は箝口令が敷かれているところもあります。創価大学、創価学会は学問の自由とか、言論の自由とは程遠い、思想統制の世界に変わってきています。

 それは、きっと創価の世界に政治権力との癒着構造とか、利害構造があるからだと思います。

 でも、それって僕のひいばあちゃんが望んだ世界なんでしょうか。信仰をダシに、政治的判断を制限されて、反対意見を何も言えなくて、池田大作先生が思い描いた世界ってそんな感じなんでしょうか。

 自分の信仰を、自分の人生を、自分の幸せを、組織の意思だけに任せるのは終わりにしましょう。

 僕らはかつて『貧乏人と病人の集まり』だってふうに馬鹿にされて、いじめられてきた。でも今、馬鹿にする側にまわっているんじゃないでしょうか。組織とか、しがらみとか、功徳とか、そういう狭い殻に閉じこもっていないで、ユナイト(unite※)していきましょう。ありがとうございました」(観衆から割れんばかりの拍手が起こる)

【スピーチ全文掲載!】「これが池田大作先生が思い描いた世界なのか」三宅洋平の選挙フェスで創価学会員が安倍政権と公明党に怒りのスピーチ! 2016.7.2より抜粋

そのときの動画はこちら。

その翌日、7月3日には、創価学会本部前で抗議のサイレント・スタンディングが行われた。

「参院選では自公をギャフンと言わせるために、野党に一票を投じたい!」~安保関連法に反対する創価学会員たちが、創価学会本部前で抗議のサイレント・スタンディング!!その後、8名の学会員たちが思いのたけをぶちまけた! 2016.7.3

さらにTwitterやFacebookでこんな勇気ある発言をする学会員も。

実は、僕も創価学会員です。ですが、今回の選挙で公明党を支持することは出来ません。それは公明党が、平和主義の理念を根本的に変えてしまったからです。かつてはよく、ガンジーを例にして非暴力・不服従の平和主義を唱えてきたし、僕もそれをずっと言われて育ってきました。ですが、他国の戦争行為を後方支援すること、それは軍事用語でいえば「兵站」になりますし、立派な戦争行為です。今回の集団的自衛権の問題は、国際的に見れば戦争行為だと僕は思います。

平和主義は、世の中がどれだけ険しくても平和を祈り続ける理念では無かったのでしょうか。しかもそうした法案を、無理矢理通してしまう公明党は許せない。日本の安全保障環境が変わった、そんなこと関係無いはずです。仮に100歩譲ったとして、これまで公明党が創価学会の人が言ってきたように、自民党を見張る立場として公明党があったとしたなら、いま自民党が危険な賭けをしていることに対して、「私たち公明党が責任を持って戦争はしないように線引きをする」と約束していないじゃないですか。いまの公明党からは、覚悟と決意が全く感じられません。むしろ感じるのは自民党への妥協です。

いつも、創価学会だからといって公明党に必ずしも票を入れなくてもいいんだよって言われてきました。創価学会は、必ずしも公明党を支持する必要はない。それを根拠に政教分離を認めてもらっているはずです。もし、自分の正義が他の正義と食い違ったときに、自分の正義を選ばなければならないときがあるとしたら、いまがそのときです。
公明党はもう一度みずからの足元を見直して反省するべきときにあると僕は思っています。以上、個人的な見解を示しました。煮るなり、焼くなり、拡散してください。少しでも誰かの勇気になれれば。皆さん、自分の頭で考えて行動しましょう!!

三浦 翔さんのFacebookより【今回の参院選について】より抜粋

明日投票の今回の選挙で、もし自民・公明が議席や得票をのばす事になったら、戦争法と憲法改悪に反対し平和を求めるこうした勇気ある行動を行った創価学会員はますます圧迫されるだろう。この勇気に私たちは応えなければならない。そういう意味でも今回の選挙で自民・公明を勝たせるわけにはいかない。

・画像は、こちらのツイートのキャプチャー。

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創価学会パンフ

前回記事で、「安倍自民が狙う『身の毛もよだつ怖い怖いこの国の未来像』について書く」と予告しましたので、その話を書きます。忙しい人は太字のところだけでも読んでね。

『9条改憲賛成という人にこそ知ってほしい、明治憲法より酷い正気の人が書いたとは思えない自民改憲案の中身。内閣総理大臣たった一人の判断ですべてをチャラにできる緊急事態条項』

憲法9条は改正すべきだ、という意見の中身について考える。フルスペックの「普通の軍隊」を認めてもいい ?

あなたは、憲法9条改正に賛成ですか、反対ですか。もし賛成ならなぜですか。あなたが9条を変えてもいいと思っているその理由と、自民党が憲法を改正して目指そうとしていることとは、実は180度違うかもしれません。今度の選挙の投票日までのあと数日、少し考えてもらいたい、憲法9条改正に賛成という人に伝えてもらいたいことがあります。

[ 1. 今の自衛隊を認めるだけ ? いえ、フルスペックの軍隊と無制限の海外派兵を認める改憲案です。]

世論調査で「憲法9条は変えない方がいいか、変えた方がいいか」という二択の質問がよくあります。その結果、変えた方がいいという意見が3割程度はあるようです(注1)。その理由として「今の自衛隊の存在を明記すべきだから」という意見が賛成の人の1/3程度あるようです。つまり現実に自衛隊は存在する、それは認めるしかない。憲法上自衛隊は合憲なのか違憲なのか曖昧なまま来たが、もうはっきりさせた方がいいのではないか。憲法に「自衛のための軍隊を持つ」と書いた方がいい。そう考える方がイメージしているのは「現状の自衛隊(個別的自衛権と専守防衛の自衛隊)」ではないでしょうか。しかし、自民党が憲法改正で狙っているのはそうではありません。

自民党の憲法改正草案はこちら日本国憲法改正草案Q&Aはこちら。改正案の9条の条文は注3。

・戦力の不保持、交戦権の否認は完全に削除されている。第2項「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」はまるまる削除。

・新たな第2項は「前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」。「自衛」という言葉がついていても何の歯止めにもなりません。現行憲法下でも「自衛のためなら、攻撃されていなくても(攻撃されるとこちらが判断したら)敵基地攻撃もOK」「自衛のためなら核兵器もOK」という議論すらある。しかも、この「自衛」は「集団的自衛権(=他衛)」も含む意味で使われている。Q&A によれば、「主権国家の自然権(当然持っている権利)として『自衛権』を明示的に規定したもの」であり、「『自衛権』には国連憲章が認めている個別的自衛権や集団的自衛権が含まれていることは、いうまでもありません」とされる。昨年の国会では「様々な制約を付けた集団的自衛権」ですら学者や国民から大反対されたのに、改正草案では制限なしの「集団的自衛権」を認めている。「国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動(略)を行うことができる」という条文は、「価値観を共有する」と安倍自民が言うアメリカとの(国連決議抜きの)「多国籍軍」「有志連合」方式の戦争を認めるものになっている。結果として無制限の軍隊と海外派兵を認める内容となっている。

・秘密保護法を認め、さらに軍事裁判所を設置する。

・「公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動」は、国内での暴動(と政府が判断するもの)を軍隊を使って鎮圧する内容です。

・「国は、主権と独立を守るため、国民と協力して、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない」国民に防衛の義務を負わせ、資源を巡る紛争を軍事力で解決することを合理化する条文。こういうときこそ外交努力をすべきであって武力に訴えてはならないという9条第1項「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」という規定と矛盾する内容。

こうなると9条1項の「平和主義」は完全に骨抜きとなり、他国の普通の軍隊と全く変わらないフルスペックの軍隊を持つことになります。

[ 2. 庶民の日々の生活には関係ない ? 18歳選挙権と徴兵制はセット。徴兵制が復活し、従わない者は軍法会議で死刑。]

しかも、合憲なのか違憲なのか曖昧なままの自衛隊の憲法上の位置づけをはっきりさせるだけの改憲だから、自分たちの日々の生活とは関係のない話だと思っていませんか。そんなことはありません。一番直接関係があるのは徴兵制の復活でしょう。それ以外にも、軍隊が強い力を持つ場合国民の基本的人権は制限され、軍事予算を確保するため社会福祉は削られます。フルスペックの軍隊を認めることと人権を制限することはセットになっているのです(注4)。人権を制限することのできる緊急事態条項については後半で書きます。とりあえず徴兵制のことを見てみましょう。

軍事裁判所について、石破元防衛大臣は、「命令に従わないものは死刑」と発言しています。

厳密に言えば、一般国民に対してではなく、「命令に従わない”軍人”は死刑」と言っているのですが、では、一般国民が軍人となる「徴兵制」はあり得ないのでしょうか。安倍首相は「ありえない」と言っていますが、この人が「絶対に」とか強調すればするほど怪しくなってきます。懲役は苦役になるのでそれを憲法が禁じている以上徴兵制はあり得ない、というのが安倍氏の理屈ですが、では改正草案の18条を見てみましょう。

「第十八条 何人も、その意に反すると否とにかかわらず、社会的又は経済的関係において身体を拘束されない。 」

何でわざわざ、「社会的又は経済的関係」と言う語句が入っているのでしょう。「社会的又は経済的関係」以外の理由、例えば政治的とか軍事的という理由で拘束することはあり得るという意味でしょうか。一方で現憲法にある「何人も奴隷的拘束を受けない」と言う語句が削除されています。これは何を意味するのでしょう。難しい理屈はひとまず置いておくとして、正直に本音を語っている人がいます。

自民党 西田昌司 18歳選挙権と徴兵はセット

自民党ではありませんが自民党のお仲間の本音。憲法改正派政党 日本のこころを大切にする党 西村 真悟の壮大な軍国青少年生産プラン 軍事大国のために教育改革も軍国化 (西村候補のこの動画の文字起こしはこちらのブログ) 「高校、大学、企業に入る条件に徹底的な軍事訓練を」「徴兵は最大の教育改革」「教員資格は、自衛隊で3年間の勤務経験を経た者に!いざとなれば兵士に!」このラストで徴兵制と軍事訓練は1.教育の改革と2.防災の訓練、3.いざとなれば兵士になる、国を護るために体を張る青年が育っていくと、一石三鳥だと主張しています。

自民党 船田議員(憲法改正推進本部長)発言 「理屈で言うと徴兵制の可能性はある」

一応そのあと「「もし徴兵制をやろうとした時には自民党内で大反対が起きるし、自分が自民党の憲法改正推進本部長である限りはそれは許しません」と言っているのだが、ならばなぜ単純に「許しません」と発言せず、含みを持たせるのか。そもそもその肩書きにあと何年いるつもり ?

石破氏「徴兵制は苦役ではないから憲法違反ではない」

また、制度としての徴兵制がなくても経済的理由で「志願」する「経済的徴兵」を危惧する声も多い(例えばこちら、「経済的徴兵制」で検索すればいくつものサイトがヒットする)。

ちゃぶ台返しか、最強のジョーカーか。内閣総理大臣たった一人の判断ですべてをチャラにできる緊急事態条項99条。根本にあるのは立憲主義の破壊。

[ 3. 9条改憲よりこわい「緊急事態条項」。内閣総理大臣一人の判断で何でもできる独裁政治。無制限の戦争を認める事は独裁政治とセット。]

9条の改正よりもっと怖いのは、98条、99条の「緊急事態条項」です(注5)。憲法の他の章で何を定めようとすべてをチャラにできる魔法の条文が「緊急事態条項」です。しかもそれはたった一人の判断でできます。一応閣議にはかるとか、国会の承認とかを条件にしていますが、国会の承認は事後承諾でもよく、議院内閣制ではよほど与野党伯仲でなければ、議会が内閣の提案を拒否することは考えられません。また閣議も、もし反対する閣僚がいれば、任命権者である総理大臣が相手を罷免し自分の言うことを聞く別の人物に替えることができます(事実、安倍総理は内閣法制局長他の人事を自分に有利なように「首のすげ替え」を行ってきました。そのことが安倍内閣の暴走を許しているひとつの要因となっています)。

このブログでは何度か「緊急事態条項」について書いてきました。詳細は過去記事をご覧いただけるとありがたいのですが、内閣に立法権を与え(内閣が法律と同じ効力を持つ政令を作ることができる=つまり独裁だね)、国民もまた国の指示通りにしろと命令でき、当然基本的人権は制限される。仮に(9条改正は国民の反対が大きいので)9条改正がなくても、緊急事態条項があれば9条は改正されたも同じ。

[ 4. 権利ばかり主張せず、お国のために命を投げ出す義務を果たせ。国防の義務から「国旗国歌尊重義務」「家族愛の義務」に至るまで。戦争反対の声は押しつぶされる。]

なぜこんなでたらめな、「正気の人が書いたとは思えない」、「明治憲法より酷い」、「ごく一部の人たちの願望がそこに表現されているだけ。内輪で盛り上がるための作品のような」憲法草案ができたのか。

それは自民党基本的な考え方が、戦前のような社会を目指しているからです。彼らの本音を過去記事で書きました。彼らが自分の口から本音をしゃべっている動画をいくつか紹介しましたが、詳細はそちらの過去記事を見てください。重複になりますが、その動画をひとつだけ再掲しておきます。

ぜひ、他の動画もぜひ見てください。 ・憲法を変える時が来た。もうこれ以上延ばす事はできない。 ・国民主権、基本的人権、平和主義、この三つをなくさなければホントの自主憲法とは言えない。 ・日本にとって一番大事なのは皇室であり、国体である。 ・国防軍を創設する。 ・国民の生活が大事という政治は間違っている。 ・国を護るには血を流さなければいけないんです。 ・国のために命を捧げる覚悟を。 ・国に命をかけるものだけに選挙権を。 ・国際紛争でアメリカの若者が血を流しているのに、日本の若者が血を流さなくていいのか?・・・・・・これが彼らの本音かと思うと、もう頭がくらくらしてきます。一部の跳ね上がりではない、自民党政調会長や大臣・幹事長経験者他、幹部クラスの発言がこれです。

要するに権利ばかり主張せず、お国のために命を投げ出す義務を果たせ、と言っているのです。「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」(12条)と定め、「国を自ら守る」義務(前文)などを新設し「国防の義務」「国旗国歌尊重義務」から「家族愛の義務 ? 」に至るまで、様々な義務が国民に課せられる。公益及び公の秩序に反すると政府が判断すれば、戦争反対の声は押しつぶされる。

[ 5. 中学の公民の教科書にも載っている「立憲主義」。それを破壊する改憲案は、名前は憲法でも実態は憲法ではない。]

要するに立憲主義が理解できないんですね、自民党は。立憲主義を知らない自民党憲法起草委員会事務局長の礒崎陽輔氏がこんなtweetしています。(余談ですがこの磯崎氏集団的自衛権のでたらめな例え話を10代の女子に論破されちゃった人です。)

だけど立憲主義は中学の公民の教科書にも載っています。教科書にはこう書いてあります。

「憲法は、政府の権力を制限して国民の人権を保障するという立憲主義の思想にもとづいて、政治権力の乱用を防いで、国民の自由や権利を守ります。立憲主義の考えは、政治が人の支配によってではなく、法によって行われる事を要求する法の支配の思想とほぼ同じものです。」

私がへたくそな文章を長々と書いている間に(^ ^ ; SEALDsさんが、実に要領よくまとめてくれていました(^_^)。全文はリンク先をお読みいただくとして一部引用させていただきます。

そもそも憲法というのは、国民がはじめから当然に持っている人権を国として確認し、ときの為政者や多数派の横暴にブレーキをかけ、基本的人権を侵害するような法律や処分等を 無効にするものであって、国家のために国民の権利を制限し一方的に義務を課すためのものではありません。
国民の義務は「法律」で規定し、万一それが不当な人権侵害となる場合には「憲法」によって無効化するというしくみがとられているのです。「憲法に保障された基本的人権」が「法律によって課せられた義務」に優先するというのが立憲主義の基本的な考え方です。
ところが、自民党の改憲草案を見ると、表現の自由などにわざわざ制限規定が入れられ、国民には憲法尊重義務が課され、それ以外にも、家族仲良くといった、国が国民に義務付けるようなものではない道徳規範をふくめ、国家が国民に様々な義務を課しています。「常に公益及び公の秩序に反してはならない(自民草案第 12 条)」という義務に至っては、これを根拠に国民の側に広範な義務が課せられかねません。憲法を根拠にした人権侵害が生じてしまったら、憲法が私たちの人権を守る砦ではなくなってしまいます。
つまり、自民党改憲草案は「憲法」ではないのです。
ですから、今回の争点は、改憲ではありません。 「憲法を破壊し憲法でないものにするか、立憲民主主義の国で居続けるかどうか」です。 自民党の憲法改正草案に反対すると、対案を出せなどと言われることがありますが、憲法を破壊するという提案に、対案を出す必要はありません。
とても大事なことなのでもう一度言います。 今度の選挙の争点は、改憲ではなく、立憲民主主義の国で居続けるかどうか、です。 憲法の破壊を食い止めたうえで、冷静に憲法のあり方について議論をしませんか。
改憲も悪くないんじゃないかと思っているあなたに知ってほしい7つのこと

こちらのイラストもわかりやすいので、憲法くらべさんのfacebookからシェアさせていただきます。

憲法くらべ

[ 6. 憲法を巡る多様な意見をまとめるには時間が必要。戦前のような暗黒政治にNOなら、今度の選挙で意思表示しましょう。黙っていたら、新たな「戦前」の始まり。]

長々と書いてきましたが、誤解を恐れず、きわめて大胆・大雑把にまとめるとこういうことです。自衛隊が合憲なのか違憲なのか曖昧なままだったからこそ、軍隊の強大化に歯止めをかけ、専守防衛に徹することができた。だからアメリカの同盟国でありながら、朝鮮戦争にもベトナム戦争にも参加しなかった。おかげで戦闘で一人も殺さなかった。もしここで集団的自衛権や憲法改正を認めてしまったら、フルスペックの軍隊と無制限の海外派兵を認めることになる。自衛隊はアメリカと一緒になって「テロとの戦い」という戦争に突入することになる。武力でテロは防げない、むしろ逆効果であることをダッカでの悲惨な事件が証明してしまった(どう見ても普通にあの条文を読めば違憲に決まってるだろ、専守防衛でも問題あり過ぎとお考えの皆様、大雑把なまとめで申し訳ありません)。

軍隊や戦争を無制限に認めるということは、単に自衛隊員や軍人だけの問題ではありません。それは必ず、戦前の日本がそうであったように「政府の独裁」「人権の制限」「軍事費を増やして福祉予算を削る」という事とセットでやってきます。それは立憲主義の破壊です。それは新たな「戦前」の始まりです。

9条改正を含め憲法改正を巡っては国民の間にも野党間でも様々な意見があるのは事実です。だから今、野党が主張しているのは「安倍政権のもとでの憲法改悪に反対」という事です。自民党の改正案に対する対案は「現行憲法こそ対案」という事です。改正については様々な意見があるからこそ、時間をかけてじっくり議論すべきではありませんか ?

今回の選挙は、「憲法もどき」しか持たない前近代的国家に日本がなってしまうのかどうかの分かれ道です。自衛隊や自衛戦争をどこまで認めるか、憲法の条文上でどう扱うべきかという点はさて置き、日本が憲法にもとづく民主主義国家であってほしいと思う人は、ぜひ【自民党・公明党・お維新(注6)・新党改革・こころ・幸福実現・支持政党なし党】以外に投票してください。ぜひ投票に行きましょう。今回ばかりは野党に投票。棄権は現状の与党の政治を追認する事になります。

・トップの画像はこちらのサイトから。ネットでは「今の日本はこのとき危惧した通りだ」とかなり有名になった出版物の1ページです。この本は1988年に創価学会婦人部平和委員会の編纂で第三文明社から出版された『まんが・わたしたちの平和憲法』という本です。かつての公明党、創価学会は真剣に「平和」を求めていました。残念ながら今の公明党、創価学会は、大きく変わってしまいました。集団的自衛権も最初は反対のはずだったのに賛成してしまいました。平和の党は戦争の党に変わりました。

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・注1 例えば

憲法を「変える必要はない」が昨年3月の調査の48%から55%に増え、「変える必要がある」は昨年の43%から37%に減った。憲法9条についても「変えない方がよい」が昨年の調査の63%から68%に増え、「変える方がよい」は27%(昨年の調査は29%)だった。
9条「変えない」が増 安保法影響か 朝日新聞世論調査

この変えるほうがよいと答えた27%の人が「それはどうしてですか?」という問いに対して答えた(選択した)理由は、
a国際平和に、より貢献すべきだから。
b今の自衛隊の存在を明記すべきだから。
c日米同盟の強化や東アジア情勢の安定につながるから。
がほぼ3割ずつ。

一概に「変えた方がいい」と言っても、中身はかなり幅があるように思えます(自衛のための戦争も交戦権も自衛隊も認めるという点では共通でも)。変えた方がいいという意見は大きく分けると、二つの考え方があるのではないか。もちろん中間もあるだろうし、様々なバリエーションやニュアンスの違いもあるとは思いますが、大きく分けると二つ。一方で、「9条改正反対論」にも、内容の違ういくつかの案がある。これもきわめておおざっぱに分けると二つあると思う(注2)。

・「A 改正すべき 格上げ論」ひとつは、フルスペックの軍隊を認める。例えば、自民党の憲法改正草案(注3)。この草案では、「自衛権の発動を妨げるものではない」と規定しているが、「国際的に協調して行われる活動(中略)を行うことができる」とも規定しているので、「自衛権」の中に「集団的自衛権」も含めて認めている、また自衛隊の海外での活動も認めている。

・「B 改正すべき 制限論」もうひとつは、自衛隊を憲法上認める代わりに、様々な拡大解釈がなされないように、何らかの制限を明記しようという案。専守防衛のみ、個別的自衛権のみを認め、活動範囲は日本の領域内のみとする。領域外での活動を認める場合でも国連決議を条件とする、などの案。もう少し消極的なニュアンスなら、今まで通りの専守防衛に徹するなら、既にあるものは認めた方がいいという意見もこの中に入るだろう。

・「C 改正すべきでない 現状追認」改正反対論のひとつ目は、専守防衛、個別的自衛権の範囲内であれば、現憲法9条が禁止している戦力にあたらないので、改正する必要がないという意見。アバウトに言えば、従来の政府見解がこれであり、おそらく国民世論の多数派であろう。

・「D 改正すべきでない 厳格適用論」改正反対論のもうひとつは、9条改正なんてとんでもない、厳格に適用すべきであって、自衛の戦力(自衛隊)も認めない。時期はともかく、自衛隊は解散すべき。

こう分類すると「A 改正すべき 格上げ論」と「B 改正すべき 制限論」は、同じ「9条改正論」と一括りにできないほど内容というか、なぜ改正するかという方向性が違う。一方で、「B 改正すべき 制限論」と「C 改正すべきでない 現状追認」は、中身がほぼ同じである。憲法9条を改正すべきかどうかではなく、自衛のための戦争と戦力(自衛隊)を認めるかどうか、という基準で分けるとわかりやすい。

「A 改正すべき 格上げ論」はもちろん認めるという意見。自衛の中には集団的自衛権も認めるし海外での活動も認める。「D 改正すべきでない 厳格適用論」は、自衛のためであっても認めない。

「B 改正すべき 制限論」と「C 改正すべきでない 現状追認」は、自衛の戦争と自衛のための戦力である自衛隊は認める。ただし「自衛(個別的自衛権と専守防衛)」に限る。それを憲法上でどう扱うかが違うだけである。現憲法は「自衛(個別的自衛権と専守防衛)」を認めていると考えている人は「C 現状追認」。現憲法では自衛隊は合憲なのか違憲なのか、自衛は認めているのか自衛も認めていないのか曖昧なのでこの際はっきり認めよう、どうせ認めるなら拡大解釈の余地がないよう制限も憲法の条文で明記しようと言う考えが「改正B案 制限論」。

・注2
もちろん、4つのパターンに分類できるほど単純ではないことは承知の上、議論を整理するために許していただきたい。
「自衛戦争」と「(戦力としての)自衛隊」に関する世論調査によると様々な意見がある。
この調査で、自衛戦争は認めるが9条改正必要なしは65.2%。戦力としての自衛隊は認めるが9条改正必要なしは67.5%。これがほぼ「C 改正すべきでない 現状追認」にあたるだろう。

◆「自衛のための戦争」「(戦力としての)自衛隊」について、これを「認める」と答えた人のうち(憲法9条との整合性を図るために)これを「改める必要がある」と答えた人は、「自衛のための戦争を認める」では24.3%。「(戦力としての)自衛隊を認める」では18.6%でした。
【「認める」という人の中で、憲法9条との整合性を図るための改憲の必要性の有無についての考え】
自衛戦争を認める  改憲の必要あり    必要なし   わからない・無記入
男性 222人     55人 24.8%    143人 64.4%    24人 10.8%
女性 140人     33人 23.6%     93人 66.4%    14人 10.0%
男女 362人     88人 24.3%     236人 65.2%   38人 10.5%
※必要あり+必要なしの合計は324人 それを母数とする「必要あり88人」の%は27.2%です。

戦力としての
自衛隊を認める  改憲の必要あり   必要なし      わからない・無記入
男性 258人   47人 18.2%    177人 68.6%    34人 13.2%
女性 182人   35人 19.2%    120人 65.9% 2   7人 14.8%
男女 440人   82人 18.6%    297人 67.5%    61人 13.9%
※必要あり+必要なしの合計は379人 それを母数とする「必要あり82人」の%は21.6%です。

そう答えた人(改憲の必要あり)に対して「では、どんなふうに改めればいいか?」と訊ねたら、返ってきた答えはこうでした。
・9条2項の「戦力は保持しない」「交戦権は認めない」を「自衛のための戦力は保持する」「自衛のための交戦権は認める」と改める。
・「自衛のための戦力として自衛隊の存在・活動を認める」と明記する。
・自衛隊を自衛軍として明記すべし。
・どこの国とも軍事同盟を結ばない。非同盟・中立を謳いつつ軍隊保持と自衛戦争を認める。
・海外派兵は認めないと明記して、専守防衛を徹底させることを明文化すべし。
・政府や法制局の解釈で事実上認めるというのは危険。交戦権を認める、自衛戦争は可、戦力としての自衛隊を認めると憲法に明記すべきだ。(男女問わずこの意見多し)

逆に、「自衛のための戦争」「(戦力としての)自衛隊」は認めるが、憲法9条を「改める必要はない」と答えた人に対して、「それでは現行憲法との整合性が図れないとは考えませんか?」と訊ねたところ、以下のような答えが返ってきました。
・現実的には認めているのだから、わさわざ9条を改める必要はない。(男女問わずこの意見多し)
・政府がある程度の解釈で対処するのは仕方がない。
・北朝鮮や中国が今のような状況だから「認める」と答えているのであり、本当は認めたくない。なので、改憲などしないほうがいいと思っている。
・現行憲法は侵略戦争は禁じているが自衛戦争までは禁じていない。なので改憲の必要はなし。
・戦力保持も交戦も認めてないけど、実際には戦力としての自衛隊は存在するし安保法制によって戦争もできるんだから、改憲の必要はなし。解釈でいけばいい。
・戦力として自衛隊を保持するというのは、9条2項に反しているかもしれない。だけど、改憲の必要はない。なぜなら国会が承認した防衛予算によって自衛隊は存在し活動しており違法な存在ではないのだから。
※この人たちはいずれも9条の条文を改める必要はないと言っています。つまり一般的な世論調査では「護憲派」「9条支持」に分類されています。

「自衛戦争も戦力としての自衛隊も認めない」と答えた人の中にすら、ごくまれに「改憲の必要あり」と回答している人がいる。解釈の余地のないように改憲すべきだという意見だ。
単純に改憲派=武装派(あるいは軍事主義)、護憲派=非武装派(あるいは平和主義)ではないようです。
また、現実には戦力である自衛隊を「憲法が禁じた武力にあたらない」という解釈を政府がとってきたため、『自衛のための戦力は、戦力ではなく「防衛力」』『自衛隊が戦うことになったとしても、それは「防衛」であって「戦争」ではない』という意見もあり、問題を複雑化させている。さらに安保条約が絡んでくるともっと複雑だ(自衛のための戦争は認めないが「日本は戦争しないで、米軍に戦ってもらえばいい」という意見もある)。

詳細はリンク先記事を見ていただきたいが、本当に多様な解釈・意見があって、この中のどれかの意見が国民の多数派になるということは簡単ではない。自衛のための戦争も、自衛のための戦力としての自衛隊も認めるという意見が多数派だがその内容は様々だ。また、自衛戦争や自衛隊を認める人の中でも改憲すべきという意見は多数派ではない(自衛戦争を認めるが、9条改正必要なしは65.2%。戦力としての自衛隊は認めるが、9条改正必要なしは67.5%)。自衛権(自衛のための戦争)は認めるが、自衛のための軍隊(常備軍)は認めないという理屈も理論上はあり得る。

自衛戦争と自衛のための軍隊を認める意見の中には、集団的自衛権まで認めるか、専守防衛・個別的自衛権だけに限定するか、それぞれどれくらいの割合でいるのかも調査してほしかった。

いずれにせよ、日本の防衛をどうするのかということと、それを憲法にどう書き込むかは様々な意見があり、簡単にどれかの案で国民的合意が得られるという状況ではない。自民党は、今度の選挙で勝てば最短で2016年中に改正発議をすると見られているが、相当長期にわたり時間をかけて議論すべき問題だ。野党の中にも様々な意見がある。だから今回の選挙での野党の合意は「安倍政権の憲法改正に反対する」。

・注3

第二章 安全保障
第九条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、用いない。
2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。
第九条の二
我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。
2 国防軍は、前項の規定による任務を遂行する際は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
3 国防軍は、第一項に規定する任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。
4 前二項に定めるもののほか、国防軍の組織、統制及び機密の保持に関する事項は、法律で定める。
5 国防軍に属する軍人その他の公務員がその職務の実施に伴う罪又は国防軍の機密に関する罪を犯した場合の裁判を行うため、法律の定めるところにより、国防軍に審判所を置く。この場合においては、被告人が裁判所へ上訴する権利は、保障されなければならない。
第九条の三
国は、主権と独立を守るため、国民と協力して、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない。
日 本 国 憲 法 改 正 草 案

・注4
「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」という憲法前文も、「第九十七条  この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」という規定も、改正草案では丸ごと削除しています。

「第十章 最高法規」の一番最初の97条で永久の権利を規定し、98条で違憲の法律は無効、99条で憲法擁護義務を定めているこの構成を見ても、(明文ではないにしろ)基本的人権を制限する法律は無効であり、この人権項目を含む憲法を公務員は擁護しなければならない、そしてわざわざ「将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」と書き込んでいるところから考えると、その権利を侵すような改正を禁止しているように読める。9条で「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とわざわざ「永久」という字句を使っているのも同様の理由であろう。

・注5

緊急事態の宣言
第九十八条
内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。
2緊急事態の宣言は、法律の定めるところにより、事前又は事後に国会の承認を得なければならない。
3内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を解除すべき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣言を継続する必要がないと認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。
また、百日を超えて緊急事態の宣言を継続しようとするときは、百日を超えるごとに、事前に国会の承認を得なければならない。
4第二項及び前項後段の国会の承認については、第六十条第二項の規定を準用する。
この場合において、同項中「三十日以内」とあるのは、「五日以内」と読み替えるものとする。

第九十九条
緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定めるところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができるほか、内閣総理大臣は財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすることができる。
2前項の政令の制定及び処分については、法律の定めるところにより、事後に国会の承認を得なければならない。
3緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない。
この場合においても、第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。
4緊急事態の宣言が発せられた場合においては、法律の定めるところにより、その宣言が効力を有する期間、衆議院は解散されないものとし、両議院の議員の任期及びその選挙期日の特例を設けることができる。

・注6
おおさか維新はウルトラ右翼の改憲勢力です。例えば、こちらとか、こちら


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